実行したジオプロセシング ツールは、プロジェクトに記録および保存されます。 実行した各ツールの詳細情報を表示したり、以前使用したときと同じ設定でツールを再び開いたりできます。 ジオプロセシング履歴を使用すると、生産性を高めたり、プロジェクト内のデータおよびレイヤーを作成したプロセスに対する理解を深めたりできます。
ジオプロセシング ツールを実行すると、[履歴] ウィンドウの [ジオプロセシング] タブ にエントリが追加されます。 ジオプロセシング ツールの履歴にアクセスするには、[解析] リボン上の [ジオプロセシング] グループで、[履歴] ボタン をクリックします。
履歴のエントリ
履歴のエントリはそれぞれ、ツールに関する次のような詳細情報を保持しています。
- ツールの入力、出力、その他の「パラメーター設定」。
- カスタム ジオプロセシング環境設定
- ツールの実行日時、ツールが完了した日時、実行時間。
- ツールが「正常に完了したかどうか」。
- 「情報、警告、エラー メッセージ」。
- PDF、HTML ドキュメントなど、出力レポートやファイルへのリンク。 クリックすると、各ファイル タイプのデフォルト システム アプリケーションでファイルが開きます。
履歴の管理
後でプロジェクトを開いて作業を続行する場合、プロジェクトで以前に実行したすべてのジオプロセシング ツールをジオプロセシング履歴で確認できます。 エントリをダブルクリックするか、右クリックして [開く] を選択することで、履歴内のすべてのツールを再び開いたり実行したりできます。
プロジェクトに保持しておきたくない履歴のエントリは削除できます。 削除するエントリを選択して右クリックし、[削除] を選択します。 履歴のエントリ リスト上部にある [削除] ボタン を使用して、選択した単一または複数のエントリを削除することもできます。
履歴のお気に入り
プロジェクトのジオプロセシング履歴のツールは、お気に入りとしてマークすることができます。ジオプロセシング履歴の [お気に入り] セクションの上部にツールがピン止めされます。 ツールを右クリックして [履歴のお気に入りに追加] を選択し、[お気に入り] セクションにツールを追加します。 お気に入りとしてマークされたツールは、[お気に入り] セクションに一覧表示されるほか、選択した並べ替え方法に従って、メインのジオプロセシング履歴ビューにも常時表示されます。
お気に入りとしてマークされたツールを削除するには、[お気に入り] セクションでツールを右クリックして [履歴のお気に入りから削除] を選択します。
履歴のフィルター
[フィルター] プルダウン メニュー を使用して、ジオプロセシング履歴に以下のフィルターを適用することができます。
- [タイプ] - [ローカル]、[ポータル]
- [ステータス] - [進行中]、[完了]、[エラー]
- [入力レイヤー] - 履歴のすべてのツールが入力として使用するレイヤーのリスト
履歴をフィルターするには、次の手順を実行します。
- [履歴] ウィンドウを開き、[ジオプロセシング] タブ を選択します。
- [フィルター] プルダウン メニュー をクリックします。
- 指定するフィルター タイプを展開します。
- 必要に応じてボックスをオンまたはオフにしてフィルターを設定し、ジオプロセシング履歴のツールを表示または非表示にします。
[フィルター] メニューの上部にある [すべて選択] チェックボックスを使用して、すべてのフィルターをオンまたはオフにします。 すべてのフィルターをオフにしてから、タイプ、ステータス、または入力レイヤーをオンにすると、そのフィルターに一致するジオプロセシング履歴のエントリが表示されます。
履歴を使用したジオプロセシングの自動化
[ジオプロセシング] ウィンドウから実行するジオプロセシング ツールを開始点として使用し、ModelBuilder や Python で作業を自動化することができます。
ジオプロセシング履歴のエントリは、ModelBuilder ビューにドラッグできます。 ツールとすべてのパラメーター設定が、モデル内で追加および接続されます。 履歴のエントリを右クリックして [モデルに追加] を選択することもできます。これにより、ツールとツールの実行に必要なすべてのデータが、開いているモデルに追加されます。 モデルが開いていない場合は、プロジェクト ツールボックスにモデルが作成されます。 複数の履歴のエントリを選択してモデルに追加し、接続されたプロセス チェーンをモデル内に構築できます。
ジオプロセシング履歴アイテムは Python に変換できません。 1 つ以上の履歴アイテムを右クリックして、次のいずれかのオプションを選択します。
- [Python コマンドのコピー] - 選択したツールを Python コードとしてコピーします。
- [Python ウィンドウに送信] - 選択したツールの Python コードを [Python] ウィンドウに送信します。
- [ノートブックに送信] - 選択したツールの Python コードを ArcGIS Notebooks に送信します。 ノートブックが開いている場合、Python コードは開いているノートブックにコピーされます。 ノートブックが開いていない場合、Python コードは新しいノートブックにコピーされます。
- [Python スクリプトとして保存] - Python スクリプト (.py) に保存します。
複数の履歴アイテムを選択して Python ウィンドウやノートブックに追加することもできます。
ツールを実行したときにジオプロセシング環境が使用中の場合、その環境は arcpy.EnvManager クラスを使用して Python コードに含められます。
Python でのジオプロセシング ツールの実行の詳細解析の共有
ジオプロセシング履歴は、解析をジオプロセシング パッケージや Web ツールとして共有する際にも重要な役割を果たします。 はじめに、共有する解析を正常に実行し、ジオプロセシング履歴に記録する必要があります。
ジオプロセシング ログ オプション
次のジオプロセシング オプションは、実行するジオプロセシング ツールのログを、ジオプロセシング履歴、外部の XML ログ、およびデータセット メタデータに記録する方法を制御します。
ジオプロセシング操作をジオプロセシング履歴に書き込む
このオプションは、実行するツールを現在のプロジェクトのジオプロセシング履歴に追加するかどうかを制御します。
- オン - すべてのツールの実行ログがプロジェクトのジオプロセシング履歴に記録されます。 これがデフォルトです。
- オフ - ツールのログはジオプロセシング履歴に記録されません。
ジオプロセシング操作を XML ログ ファイルに書き込む
このオプションは、実行するすべてのジオプロセシング ツールに関する情報が外部ログ ファイルに書き込まれるかどうかを制御します。
- オン - XML ログ ファイルが %AppData%\Esri\ArcGISPro\ArcToolbox\History ディレクトリに作成されます。
- オフ - XML ログ ファイルは作成されません。 これがデフォルトです。
ジオプロセシング操作をデータセット メタデータに書き込む
このオプションは、ジオプロセシング ツールのツール名、パラメーター、ツールを実行した日時などの情報を含むように入力データセット メタデータと出力データセット メタデータを更新するかどうかを制御します。