ローカライズされたサイレント インストール オプション

1 つまたは複数の言語パックのインストール、ArcGIS Pro のサイレント インストール、およびアプリケーションとそのコンポーネントのアンインストールを実行できます。また、ArcGIS Pro の更新がリリースされたときに、デフォルトで更新を取得したり、セッション中に更新を確認することもできます。

ArcGIS Pro のローカライズ バージョンのインストール

ローカライズ版のセットアップ (Setup.exe) には、ArcGIS Pro の中心的な製品と言語パックが含まれます。

  • ArcGISPro.msi
  • Pro<language>LP.msi

どちらのセットアップも Setup.exe でインストールされます。たとえば、スペイン語版 ArcGIS ProSetup.exe を実行すると、ArcGIS Pro のセットアップとスペイン語の言語パックがインストールされます。

2 種類の [プログラムの追加と削除] アイテムが ArcGIS Pro と言語パック用に作成されます。片方をアンインストールしても、もう片方がアンインストールされるわけではありません。

それ以外の言語パックを追加する場合は、別途インストールする必要があります。2 つ目の言語パックをインストールするには、その言語の Pro<language>LP.msi ファイルのみ実行します。

ArcGIS Pro は、次の言語をサポートしています。

  • アラビア語
  • 中国語 (簡体字)
  • 中国語 (繁体字)
  • チェコ語
  • フィンランド語
  • フランス語
  • ドイツ語
  • ヘブライ語
  • イタリア語
  • 日本語
  • 韓国語
  • ポーランド語
  • ポルトガル (ブラジル) 語
  • ロシア語
  • スペイン語
  • スウェーデン語
  • トルコ語

メモ:

ローカライズ版 ArcGIS Pro のインストールを実行すると、セットアップが完了した時点で ArcGIS Pro を実行するオプションが [インストールの準備ができました] ダイアログ ボックスに表示されます。このオプションをオンのままにすると、コア製品とそれに対応する言語パックをインストールした後で ArcGIS Pro が起動します。ArcGIS Pro は、サイレント インストールの実行後は自動的に起動しません。

コマンド ライン パラメーターを使用した ArcGIS Pro のサイレント インストール

Windows インストーラーのコマンド ライン パラメーターを使用してセットアップを実行すると、ArcGIS Pro をユーザー インターフェイスを使用せずにインストールすることができます。

ArcGIS Pro インストールのコマンド ライン パラメーター

ArcGISPro.msi を実行するときに使用できるコマンド ライン パラメーターは次のとおりです。必要に応じて、これらを MSI コマンドライン オプションと組み合わせて使用します。パラメーターは大文字と小文字を区別し、次の定義に従って使用する必要があります。

INSTALLDIR

ArcGIS Pro のインストール場所。指定しないと、インストール先の場所が %System Drive%\Program Files\ArcGIS\Pro (コンピューター単位のインストールの場合)、または %System Drive%\%USERPROFILE%\AppData\Local\Programs\ArcGIS\Pro (ユーザー インスタンス単位のインストールの場合) になります (ALLUSERS プロパティの説明をご参照ください)。

ALLUSERS

ArcGIS Pro セットアップのインストール コンテキストを定義します。ALLUSERS=1 はコンピューター単位のインストールを意味し、ALLUSERS=2 はユーザー インスタンス単位のインストールを意味します。このパラメーターを指定しないと、デフォルトでユーザー単位のインストールが実行されます。

管理者権限のないユーザーが ALLUSERS=1 に設定した場合、インストールは正常に実行されません。

ENABLEEUEI

Esri User Experience Improvement プログラムへの参加を有効にするかどうかを指定します。デフォルト値は 1 (参加を有効にする) です。参加しない場合は、ENABLEEUEI=0 を指定します。

BLOCKADDINS

指定した場合、システム管理者は BlockAddins レジストリ値を使用して、ArcGIS Pro が読み込むアドインのタイプを構成できます。HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Esri\ArcGISPro\Settings の下に作成されます。

このプロパティは、コンピューター単位のインストール中にのみ読み取られるので注意してください。ユーザー単位のセットアップでは、指定されていても無視されます。

BLOCKADDINS=0 に設定すると、デジタル署名の有無に関係なく、すべてのアドインが読み込まれます。1 を設定した場合、信頼できる認証機関によってデジタル署名されたアドインのみが読み込まれます。2 を設定した場合、Esri が公開したアドインのみが読み込まれます。3 を設定した場合、管理者フォルダーのアドインおよび Esri が公開したアドインのみが読み込まれます。4 を設定した場合、アドインは読み込まれず、実行されません。5 を設定した場合、管理者フォルダーのアドインのみが読み込まれます。デフォルトは 0 です。

CHECKFORUPDATESATSTARTUP

コンピューター単位のインストールの場合にのみ、このプロパティを 0 に設定すると、ArcGIS Pro の自動更新通知が無効化されます。指定しない場合、このプロパティはデフォルトで 1 に設定されます。

ADDLOCAL

このオプションのプロパティは、インストールする機能の指定に使用されます。ADDLOCALPro に設定すると、ArcGIS Pro の機能だけがインストールされ、ProIntel に設定すると ArcGIS Pro Intelligence の構成だけがインストールされ、ALL に設定すると両方がインストールされます。デフォルトは Pro です。このプロパティの値では、大文字と小文字が区別されます。

ESRI_LICENSE_HOST

ライセンス マネージャーのホスト名を指定します。ホスト名をセミコロンで区切ることで (ESRI_LICENSE_HOST=@primaryLM;@backupLM2;@backupLM3 など)、複数のライセンス サーバーを定義できます。

SOFTWARE_CLASS

この値は、ViewerEditor、または Professional にすることができます。

AUTHORIZATION_TYPE

ArcGIS Proを単独使用シートとしてインストールする場合は SINGLE_USE、同時使用シートとしてインストールする場合は CONCURRENT_USE、指定ユーザー ライセンスの場合は NAMED_USER を使用します。

LOCK_AUTH_SETTINGS

ArcGIS Pro のコンピューター単位のサイレント インストール時、認証タイプが定義されている場合、このパラメーターは、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Esri\ArcGISPro\Licensing の下で True に設定されます。LOCK_AUTH_SETTINGSTrue の場合は、レジストリ内のライセンス設定がそのコンピューター上のすべての ArcGIS Pro ユーザーに適用されるため、個々のユーザーは変更を加えることができません。そのコンピューター上の ArcGIS Pro ユーザーが ArcGIS Pro アプリケーションを使用して独自の認証設定を定義できるようにするには、LOCK_AUTH_SETTINGSFalse に設定します。このプロパティはユーザー単位のインストールには適用されません。

ArcGIS_Connection

www.arcgis.com への接続を [ポータル] ページから利用可能にすべきかどうかを指定します。接続を含めるには、このプロパティを TRUE に設定します。FALSE に設定した場合、接続は [ポータル] ページに表示されません。

Portal_List

1 つ以上のポータル接続を [ポータル] ページに追加するには、[Portal_List]=<portalURL1>; <portalURL2> のように設定します。ポータル URL を区切るには、セミコロンを使用します。

[ArcGIS_Connection]False に設定した場合、このプロパティは arcgis.com を含むことができません。

ポータルが HTTPS をサポートしている場合は、Portal_List の URL で HTTPS を使用することをお勧めします。

License_URL

指定ユーザー ライセンス ポータルの URL を指定するには、[License_URL]=<portalURL> を設定します。

ArcGIS_ConnectionFalse に設定した場合、この [License_URL]arcgis.com を含むことができません。このプロパティを使用するには、[AUTHORIZATION_TYPE]NAMED_USER に設定する必要があります。

ArcGIS Pro の標準サイレント インストールの実行

コマンド ラインから次のセットアップを実行して、ArcGIS Pro をコンピューター単位 (すべてのユーザー) のコンテキストでインストールします。

msiexec.exe /i <setup staging location>\ArcGISPro.msi ALLUSERS=1 INSTALLDIR="C:\MyArcGISPro\" ADDLOCAL=Pro /qb
メモ:

/qb を指定すると、進行状況とエラー処理の基本的な UI が表示されます。/qr を指定すると、表示される UI の数が少なくなり、/qn を指定すると、UI が何も表示されなくなります。詳細は、MSDN に関するトピック「コマンドライン オプション」をご参照ください。

メモ:

Portal_List または License_URL を定義する場合は、指定する値を二重引用符 (") で囲みます (たとえば、Portal_List = "https://maps.myarcgis.com")。

ArcGIS Pro のその他のサイレント インストール例

コマンド ラインから以下のコマンドを実行すると、ライセンスが構成された ArcGIS Pro がインストールされます。

指定ユーザー ライセンスのコマンド ライン

コンピューター単位のインストール時の指定ユーザーライセンス

msiexec.exe /i <Path to msi> /qb ALLUSERS=1 SOFTWARE_CLASS=Professional AUTHORIZATION_TYPE=NAMED_USER License_URL="<portalURL>"

ユーザー単位のインストール時の指定ユーザーライセンス

msiexec.exe /i <Path to msi> /qb ALLUSERS=2 SOFTWARE_CLASS=Professional AUTHORIZATION_TYPE=NAMED_USER License_URL="<portalURL>"

同時使用ライセンスのコマンドライン

コンピューター単位のインストール時の同時使用ライセンス (ロック)

msiexec.exe /i <Path to msi> /qb ALLUSERS=1 ESRI_LICENSE_HOST=yourlicenseserver SOFTWARE_CLASS=Professional AUTHORIZATION_TYPE=CONCURRENT_USE

3 つすべてのプロパティ (ESRI_LICENSE_HOSTSOFTWARE_CLASSAUTHORIZATION_TYPE) が使用される場合、インストールには LOCK_AUTH_SETTINGS パラメーターが含まれます。この場合、すべてのライセンスのレジストリ キーは HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\ESRI\ArcGISPro\Licensing ハイブに作成されます。ArcGIS Pro は起動するときに必ず、このハイブのライセンス設定を使用します。さらに、別のライセンス タイプに変更するオプションが無効化されます。

コンピューター単位のインストール時の同時使用ライセンス (ロック解除)

msiexec.exe /i <Path to msi> /qb ALLUSERS=1 ESRI_LICENSE_HOST=yourlicenseserver SOFTWARE_CLASS=Professional AUTHORIZATION_TYPE=CONCURRENT_USE LOCK_AUTH_SETTINGS=False

この構成の場合、ArcGIS Pro は起動時に HKEY_CURRENT_USER\Software\ESRI\ArcGISPro\Licensing ハイブのライセンス設定を確認します。ライセンス設定が存在する場合、ArcGIS Pro はそれらの設定を使用します。設定が存在しない場合、ArcGIS Pro はライセンスのレジストリ キーの内容を HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\ESRI\ArcGISPro\Licensing から HKEY_CURRENT_USER\Software\ESRI\ArcGISPro\Licensing へコピーし、これらの設定を使用して起動します。さらに、ユーザーはライセンス オプションを変更できます。

ユーザー単位のインストール時の同時使用ライセンス

msiexec.exe /i <Path to msi> /qb ALLUSERS=2 ESRI_LICENSE_HOST=yourlicenseserver SOFTWARE_CLASS=Professional AUTHORIZATION_TYPE=CONCURRENT_USE

メモ:

ArcGIS Pro Licensing Service セットアップは、同時使用ライセンスによりオフラインで動作する ArcGIS Pro をユーザー単位でインストールする場合に必要です。

単独使用ライセンスのコマンド ライン

コンピューター単位のインストール時の単独使用ライセンス

セットアップのインストール

msiexec.exe /i <Path to msi> /qb ALLUSERS=1 SOFTWARE_CLASS=Professional AUTHORIZATION_TYPE=SINGLE_USE

製品の認証

%ProgramFiles%\ArcGIS\Pro\bin\SoftwareAuthorizationPro.exe" /LIF <Location of prvc> /s /Ver 10.8

ユーザー単位のインストール時の単独使用ライセンス

セットアップのインストール

msiexec.exe /i <Path to msi> /qb ALLUSERS=2 SOFTWARE_CLASS=Professional AUTHORIZATION_TYPE=SINGLE_USE

ArcGIS Pro Licensing Service セットアップのインストール

msiexec.exe /i <Path to msi> /qb

製品の認証

%ProgramFiles%\ArcGIS\Pro\bin\SoftwareAuthorizationPro.exe" /LIF <Location of prvc> /s /Ver 10.8

インストールされたヘルプ コマンド ライン

コンピューター単位のインストールに関するインストールされたヘルプ: ArcGIS Pro および ArcGIS Pro Intelligence 構成

msiexec.exe /i <Path to ArcGISProHelp.msi> /qb ALLUSERS=1 ADDLOCAL=ALL

ArcGIS Pro Intelligence 構成ヘルプのみをインストールするには、ADDLOCALArcGISProIntelHelp に設定します。

ユーザー単位のインストールに関するインストールされたヘルプ: ArcGIS Pro のみ

msiexec.exe /i <Path to ArcGISProHelp.msi> /qb

ArcGIS Pro のアンインストール

[コントロール パネル] または [Windows の設定] のどちらかを使用して ArcGIS Pro をアンインストールします。

[スタート] メニューまたは検索ボックスから [コントロール パネル] にアクセスします。プログラムと機能のリストから ArcGIS Pro を選択し、[アンインストールと変更] をクリックしてから [削除] オプションを選択します。

または、[スタート] メニューから [Windows の設定] にアクセスします。[アプリと機能] に移動し、プログラムのリストで ArcGIS Pro を選択し、[アンインストール] をクリックしてから [削除] オプションを選択します。

ArcGIS Pro 製品のサイレント アンインストール

製品をアンインストールするには、次の Windows インストーラー コマンドを使用します。

msiexec.exe /x <{product code}> /qb

ArcGIS Pro スイートの製品コードは、該当する製品のレジストリ キーの文字列値 ProductCode 内にある HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Esri (コンピューター単位のインストールの場合) または HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Esri (ユーザー単位のインストールの場合) のレジストリで確認できます。

プロダクトバージョン製品コード

ArcGIS Pro

1.0

{E7549454-0E98-4FD3-A802-4203391A544F}

1.0.2

{C3E96E9C-8FFD-441E-B2D8-A3D517FF320C}

1.1

{E6A90F07-DFF5-43A2-A6A0-75B338A3FE18}

1.2

{42FEFFA4-9449-4712-A9D6-D207F9B040DC}

1.3

{3D77DC61-4F04-4A38-B565-5120F736699F}

1.4

{05090170-8969-44EB-906D-65909345664F}

2.0

{28A4967F-DE0D-4076-B62D-A1A9EA62FF0A}

2.1

{0368352A-8996-4E80-B9A1-B1BA43FAE6E6}

2.2

{B5E1FB35-5E9D-4B40-ABA5-20F29A186889}

2.3

{9CB8A8C5-202D-4580-AF55-E09803BA1959}

2.4

{E3B1CE52-A1E6-4386-95C4-5AB450EF57BD}

2.5

{0D695F82-EB12-4430-A241-20226042FD40}

2.6

{612674FE-4B64-4254-A9AD-C31568C89EA4}

ArcGIS Pro オフライン ヘルプ

1.0

{1996F49D-D39C-4249-A4B0-2F74362E3AEF}

1.1

{AE7E6C01-2DEF-4182-9FEC-93DBB804C0C3}

1.2

{50B4C28F-54EA-4F67-A9FD-C5CA622D45C7}

1.3

{C41BEC9D-90A1-4D8C-ADE2-E713A6BDB6A5}

1.4

{D62609CF-ABFF-4DAC-A326-74450D27AE8C}

2.0

{BD50C978-ABC5-4987-96BD-C8BAFA5CD6D5}

2.1

{BE56B59B-43D0-4B75-8AEC-4FACB6D3979A}

2.2

{513F5FDB-ADDB-4FA8-B5D9-9D0A8D0ED33B}

2.3

{D54ECF1D-918D-47AB-B9A5-353799C850D0}

2.4

{23511490-5EE9-43EC-A0A8-4BA3574B2FC7}

2.5

{FECF0B3D-5432-4057-80E1-9D632A3A5B67}

2.6

{F17887C3-31D5-402B-85D4-E8858CA50597}

ArcGIS Pro SDK

1.1

{9085867D-27EF-4EB4-9DB9-D9E4FD39A983}

1.2

{955849E0-A873-4C71-9066-76B2494D8B91}

1.3

{1DF9DEB2-0F84-494F-87F2-3A3A8A800E01}

1.4

{84217415-BBB7-4E15-8A47-3673E6C96746}

2.0 以降

2.0 では MSI はありません。VSIX のみです。

ArcGIS Pro Python

1.0

{FCF420D1-5597-4AD7-803B-0F6184A3E2E6}

1.1

{0CE06A42-FFF2-4AF1-9B3F-346462AE2140}

1.2

{7AEB78CA-A57D-4E01-99DA-837FB0E727D6}

ArcGIS Pro ソフトウェアの更新の取得

Esri がアプリケーションの更新をリリースすると、デフォルトでは、ArcGIS Pro の開始時に通知が表示されます。通知メッセージをクリックして、更新の詳細を表示し、更新プロセスを開始することができます。

セッションの間に更新を確認するには、[プロジェクト] タブをクリックします。左側にあるリストで [バージョン情報] をクリックします。更新が存在する場合、更新プロセスを実行できます。また、ArcGIS Pro の起動時に更新を確認するオプションをオフにすることもできます。

メモ:

システム管理者が ArcGIS Pro のコンピューター単位のインストールに対して自動更新通知を無効化するには、レジストリ キー HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Esri\ArcGISPro\Settings で CheckForUpdatesAtStartup の値を 0 に設定します。

新しいメジャー バージョンの ArcGIS Pro にアップグレードすると、ドキュメントおよびアドインの互換性がなくなる可能性があります。メジャー バージョンのソフトウェア アップデートだけをブロックするには、レジストリー キー HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ESRI\ArcGISPro\Settings を参照し、BlockMajorUpdateNotifications という DWORD 値を作成して、それを 1 に設定します。