トレンドの生成関数

Image Analyst ライセンスで利用できます。

概要

多次元ラスターの 1 つまたは複数の変数のディメンションに沿って各ピクセルのトレンドを推定します。

備考

サポートされている多次元ラスター データセットには、netCDF、GRIB、HDF、Esri の CRF などがあります。多次元モザイク データセットもサポートされています。

出力は多次元ラスター レイヤーで、その各スライスがトレンド ラインに関する情報を含むマルチバンド ラスターです。1 つのディメンション (たとえば、時間) を含むデータセット内で 1 つの変数のトレンドを解析している場合、出力データセットには 1 つのスライスが存在します。複数のディメンション (たとえば、時間と深度) を含むデータセットの 1 つの変数を解析している場合、各スライスには、各ディメンション値のトレンド情報が含まれます。

この関数ツールで生成された出力トレンド ラスターは、[トレンドを使用した予測 (Predict Using Trend)] 関数の入力として使用されます。

トレンドをディメンションに沿って変数値にフィッティングするための 3 つのトレンド ライン オプション (線形、多項式、調和) があります。次に、これら 3 つのトレンド フィッティング オプションについて説明します。

線形、調和、2 次および 3 次多項式トレンド タイプ

線形トレンド解析の場合、出力には 3 バンド ラスターが含まれます。これは、次のようになります。

  • バンド 1 = 勾配
  • バンド 2 = インターセプト
  • バンド 3 = RMSE (二乗平均平方根誤差) またはベスト フィットのラインの周りの誤差

多項式トレンド解析の場合、出力のバンド数は多項式の次数によって異なります。2 次多項式フィッティングでは、4 バンド ラスターが生成されます。これは、次のようになります。

  • バンド 1 = Polynomial_2
  • バンド 2 = Polynomial_1
  • バンド 3 = Polynomial_0
  • バンド 4 = RMSE

3 次多項式フィッティングでは、5 バンド ラスターが生成されます。これは、次のようになります。

  • バンド 1 = Polynomial_3
  • バンド 2 = Polynomial_2
  • バンド 3 = Polynomial_1
  • バンド 4 = Polynomial_0
  • バンド 5 = RMSE

調和トレンド解析の場合、出力のバンド数は高調波周波数によって異なります。周波数が 1 に設定されている場合、出力は 5 バンド ラスターです。これは、次のようになります。

  • バンド 1 = 勾配
  • バンド 2 = インターセプト
  • バンド 3 = Harmonic_sin1
  • バンド 4 = Harmonic_cos1
  • バンド 5 = RMSE

周波数が 2 に設定されている場合、出力は 7 バンド ラスターです。これは、次のようになります。

  • バンド 1 = 勾配
  • バンド 2 = インターセプト
  • バンド 3 = Harmonic_sin1
  • バンド 4 = Harmonic_cos1
  • バンド 5 = Harmonic_sin2
  • バンド 6 = Harmonic_cos2
  • バンド 7 = RMSE

調和トレンド解析の [サイクル長] パラメーターは、1 日または 1 年を通じてデータに表示される想定のサイクルの数と長さを示すために使用されます。たとえば、データが 1 年間に 2 つの変動サイクルで処理される場合、サイクル長は 182.5 日または 0.5 年になります。3 時間ごとに温度データを収集し、1 日に 1 サイクルの変動がある場合、サイクル長は 1 日になります。

調和トレンド解析の [頻度] パラメーターは、データにフィッティングする調和モデルを表すために使用されます。頻度を 1 に設定すると、線形と 1 次調和曲線の組み合わせを使用して、モデルに適合します。頻度が 2 の場合、線形、1 次調和曲線、および 2 次調和曲線の組み合わせがモデルのフィッティングに使用されます。頻度が 3 の場合、追加の 3 次調和曲線を使用して、データをモデル化します。以降も同様です。

モデル近似性統計情報は、オプション出力として生成できます。RMSE (二乗平均平方根誤差)、R2、およびトレンド傾斜 P 値を計算してシンボル化できます。RGB シンボルを使用して出力トレンド ラスター レイヤーをシンボル化し、統計情報を赤、緑、および青のバンドとして指定します。

パラメーター

パラメーター説明

ラスター

入力多次元ラスター。

ディメンション名

このディメンションに沿って、解析で選択された変数に対してトレンドが抽出されます。

回帰分析タイプ

ディメンションに沿ったピクセル値へのフィッティングに使用するラインのタイプを指定します。

  • 線形 - 線形トレンド ラインに沿って変数のピクセル値をフィッティングします。これがデフォルトです。
  • 調和 - 調和トレンド ラインに沿って変数のピクセル値をフィッティングします。
  • 多項式 - 2 次多項式トレンド ラインに沿って変数のピクセル値をフィッティングします。

高調波周波数

トレンド フィッティングで使用する頻度。このパラメーターは 1 年間の周期頻度を指定します。デフォルト値は 1、つまり 1 年ごとに 1 つの調和周期です。

このパラメーターは高調波回帰のトレンド分析にのみ含まれています。

サイクル長

モデル化する周期変動の長さ。入力データの時間単位に関係なく、単位は日です。たとえば、多くの場合、葉の活性度の変動サイクルは 1 年に 1 度強くなるので、入力データが毎月の活性度であっても、サイクル長は 365.25 になります。毎時間の温度データの変動サイクルは 1 日に 1 度強くなるので、サイクル長は 1 になります。

年間サイクルで変動するデータのデフォルトの長さは 365.25 日です。

サイクルの単位

調和サイクルの長さに使用される時間単位を指定します。

  • - 調和サイクルの長さの単位は日です。
  • - 調和サイクルの長さの単位は年です。これがデフォルトです。

多項式の次数

トレンド フィッティングで使用する多項式の次数。このパラメーターは多項式の次数を指定します。デフォルト値は 2、つまり 2 次多項式です。

このパラメーターは多項式回帰のトレンド分析にのみ含まれています。

NoData を無視

解析で NoData 値を無視するかどうかを指定します。

  • オン - 解析は、特定のディメンションに沿って有効なすべてのピクセルを含め、すべての NoData 値のピクセルを無視します。これがデフォルトです。
  • オフ - 特定のディメンションに沿って NoData 値のピクセルが存在する場合、解析結果が NoData になります。

RMSE

トレンド フィット ラインの二乗平均平方根誤差 (RMSE) を生成するかどうかを指定します。

  • オン - 関数の完了時に RMSE が計算され詳細に表示されます。これがデフォルトです。
  • オフ - RMSE は計算されません。

R2

トレンド フィット ラインの R2 近似性統計情報を計算するかどうかを指定します。

  • オン - 関数の完了時に R2 が計算され詳細に表示されます。
  • オフ - R2 は計算されません。これがデフォルトです。

傾斜係数の P 値

トレンド ラインの傾斜関数の P 値統計情報を計算するかどうかを指定します。

  • オン - 関数の完了時に P 値が計算され詳細に表示されます。
  • オフ - P 値は計算されません。これがデフォルトです。

回帰分析タイプ

各トレンド オプションの回帰方程式を次に示します。

  • 線形 - 線形トレンド ラインは、シンプルな線形リレーションシップの推定に使用されるベストフィット直線です。線形トレンドは、一定の比率で増加または減少している変化率を強調します。線形トレンド ラインの式は、次のとおりです。
    線形トレンド ラインの方程式
    • y = ピクセルの変数値。
    • x = ディメンション値。
    • ß0 = y インターセプト。
    • ß1 = 変化の線形勾配または率。

      ß1 > 0 は、増加しているトレンドを示します。

      ß1 < 0 は、減少しているトレンドを示します。

  • 多項式 - 多項式トレンド ラインは、変動するデータに役立つ曲線です。この場合、多項式の次数の値は、発生する変動の最大数を示すために使用されます。多項式トレンド ラインの式は、次のとおりです。
    多項式トレンド ラインの方程式
    • y = ピクセルの変数値
    • x = ディメンション値
    • ß0, ß1, ß2, ß3, ..., ßn = 一定係数
  • 調和 - 調和トレンド ラインは、周期的なパターン (季節的な温度変化など) に従うデータを示す場合に最適に使用される、定期的に繰り返す曲線です。調和トレンド ラインの式は、次のとおりです。
    調和トレンド ラインの方程式
    • y = ピクセルの変数値
    • t = ユリウス日
    • ß0 = y インターセプト
    • ß1 = 変化率
    • α, γ = 年次変化または年内変化の係数
    • ω = i
    • f = 高調波頻度

関連トピック