パーセル ファブリック アップグレード履歴

パーセル ファブリック データセットは、リリースされた最新の機能を含めて最新の状態を維持するために、アップグレードを必要とする場合があります。[データセットのアップグレード (Upgrade Dataset)] ジオプロセシング ツールを使用して、パーセル ファブリックをアップグレードします。アップグレードでは、パーセル ファブリック データセット、パーセル フィーチャクラス、およびその他の関連するジオプロセシング オブジェクトに対してのスキーマの変更が適用されます。

メモ:

[データセットのアップグレード (Upgrade Dataset)] ジオプロセシング ツールを実行してパーセル ファブリックをアップグレードする場合には、パーセル トポロジを無効化する必要があります。

通常、パーセル ファブリック データセットのアップグレードは、情報モデル内でスキーマが変更された場合に必要となります。ArcGIS Pro クライアントのリリース番号によって、パーセル ファブリック データセットのアップグレードが必要かどうかを判断します。アップグレード処理を実行すると、[パーセル ファブリック バージョン] 番号が増加します。

現在のパーセル ファブリックのリリース番号を表示するには、[カタログ] ウィンドウでパーセル ファブリックを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。[パーセル ファブリック プロパティ] ダイアログ ボックスで、[パーセル ファブリック] を展開します。パーセル ファブリックのリリース番号が、[パーセル ファブリック バージョン] の横に表示されます。

ただし、すべての ArcGIS Pro リリースでパーセル ファブリックのアップグレードが必要なわけではありません。

以下のテーブルを使用して、パーセル ファブリック データセットのアップグレードが必要かどうかを判断します。

最小 ArcGIS Pro リリース要件パーセル ファブリック バージョン最小 ArcGIS Enterprise リリース

2.4

1

10.7.1

2.5

2

10.8

2.6

3

10.8.1

ArcGIS Pro リリース バージョンおよび対応するパーセル ファブリック リリース番号

メモ:

パーセル ファブリック バージョンには後方互換性がありません。たとえば、バージョン 2 のパーセル ファブリックは ArcGIS Enterprise 10.7.1 との互換性を持ちません。最小 ArcGIS Pro リリース要件、パーセル ファブリック バージョン、最小 ArcGIS Enterprise リリース番号は、上の表の番号と一致する必要があります。

パーセル ファブリック バージョン 2 へのアップグレード

パーセル ファブリック バージョン 2 へのアップグレードでは、パーセル ファブリックの情報モデルに対して次の更新が追加されています。

  • パーセル タイプは、管理パーセルをサポートします。管理パーセルのパーセル タイプを作成するには、[パーセル タイプの追加 (Add Parcel Type)] ジオプロセシング ツールを使用します。
  • [ParcelCount] という名前の新しいフィールドが、[レコード] フィーチャクラスに追加されます。[ParcelCount] フィールドには、各レコードに関連付けられているパーセルの数が格納されます。
  • コード 1 の PF_COGOType ドメイン情報が、From Measurements から Entered に変更されています。
  • 組み込みおよび整合チェックが可能なパーセルの最大数は、[パーセル ファブリック プロパティ] ダイアログ ボックスから使用できます。この数を表示するときは、[カタログ] ウィンドウ内のパーセル ファブリックを右クリックして、[パーセル ファブリック プロパティ] ダイアログ ボックスを開きます。[一般] タブの下の [パーセル ファブリック] 見出しを展開します。

パーセル ファブリック バージョン 3 へのアップグレード

パーセル ファブリック バージョン 3 へのアップグレードでは、パーセル ファブリックの情報モデルに対して次の更新が追加されています。

  • パーセル タイプ ポリゴン フィーチャクラスの [パーセル サブタイプ] フィールドが必須フィールドではなくなり、削除可能になりました。
  • パーセル ファブリックに 3 つの新しい調整フィーチャクラスが追加されています。調整フィーチャクラスには最小二乗調整解析の結果が保存されます。
  • レコード フィーチャクラス、接続線フィーチャクラス、パーセル タイプ ライン フィーチャクラス、ポリゴン フィーチャクラスの [COGO 正確度] フィールドが必須フィールドではなくなり、削除可能になりました。
    メモ:

    ArcMap パーセル ファブリックをアップグレードした場合、パーセル ライン、ポリゴン、プランの [精度] フィールドが、ArcGIS Pro パーセル ファブリック上の対応する [COGO 正確度] フィールドに割り当てられます。

  • [方向の精度] および [距離の精度] という新しいフィールドが、接続線フィーチャクラスおよびパーセル タイプ ライン フィーチャクラスに追加されています。これらのフィールドには、最小二乗調整解析におけるラインのディメンションのアプリオリな精度が保存されます。
  • [維持] という名前の新しいフィールドが、パーセル ファブリックのポイント フィーチャクラスに追加されています。このフィールドは、接続されたパーセルが削除されたときにポイントを削除できるかどうかを示します。
  • パーセル ファブリックのポイント フィーチャクラスの [固定] フィールドのエイリアスが、[修正された形状] という名前に変更されています。
  • [調製の制約][XY の不確定性][楕円長軸のエラー][楕円短軸のエラー][楕円方向のエラー] という名前の新しいフィールドが、最小二乗調整解析のために、パーセル ファブリックのポイント フィーチャクラスに追加されています