ポリゴン フィーチャのジオデータベース トポロジ ルールとエラー修正

Standard または Advancedのライセンスで利用可能。

ジオデータベース トポロジ ルールでは、同じフィーチャクラスまたはサブタイプのフィーチャ間、あるいは 2 つのフィーチャクラスまたはサブタイプ間のリレーションシップを定義できます。エラーや例外を含むトポロジのステータスは、ソース ジオデータベースに保存されます。[コンテンツ] ウィンドウでは、ジオデータベース トポロジ ルールが、修正済みのエリアをシンボル化するサブレイヤーとジオメトリ タイプ別に整理されたエラーを含む、グループ レイヤーとして表示されます。

このトピックでは、ポリゴン フィーチャに使用できるトポロジ ルールと、その定義済みの修正方法について説明します。ジオデータベース トポロジの整合チェックの手順については、「ジオデータベース トポロジの整合チェックと修正」をご参照ください。

メモ:

すべてのトポロジ ルールの一覧を示すポスターサイズの PDF ファイルについては、 「ArcGIS ジオデータベース トポロジ ルール」をご参照ください。

クラスター許容値より大きくなければならない

クラスター許容値とは、フィーチャを構成する頂点間の最小距離です。クラスター許容値以内の頂点は、一致していると判定されます。これはトポロジの必須ルールであり、すべてのポリゴン フィーチャクラスに適用されます。

エラー

トポロジの整合チェックによって崩壊するポリゴン フィーチャは、すべてエラーです。このルールに違反するフィーチャは、変更されないままとなります。

定義済みの修正方法

[フィーチャの削除] は、クラスター許容値に基づいて、整合チェック プロセスで崩壊するポリゴン フィーチャを削除します。

重複しない

フィーチャクラスまたはサブタイプ内でポリゴンが重複しないようにする必要があります。ポリゴンは、切断することも、ある 1 点で接することも、エッジに沿って接することもできます。同じフィーチャクラスまたはサブタイプ内でポリゴン フィーチャが別のポリゴン フィーチャと重複しないようにする場合、このルールを使用します。たとえば、郵便番号や選挙区などの行政区域、または地形などの相互排他的な領域分類が、重複を含むことができない場合などです。

エラー

ポリゴンが重複するエリアから、ポリゴン エラーが生成されます。

定義済みの修正方法

[重複の削除] は、エラーが発生しているフィーチャから、重複しているジオメトリを削除します。維持するフィーチャを選択することも、すべてのエラーにこの修正を適用することもできます。

[フィーチャ作成] は、エラー形状から新しいポリゴン フィーチャを作成し、各フィーチャから重複部分を削除します。その結果、平面のフィーチャ ジオメトリが作成されます。

[マージ] は、1 つのフィーチャのジオメトリを、エラーが発生している他のフィーチャに追加します。維持するフィーチャを選択することも、すべてのエラーにこの修正を適用することもできます。

ギャップがない

フィーチャクラスまたはサブタイプ内で、ポリゴン間に隙間がないようにする必要があります。すべてのポリゴンが、隙間やギャップのない連続したサーフェスを形成する必要がある場合、このルールを使用します。たとえば、土壌ポリゴンがギャップを含んだり、隙間を作ったりせずに、連続した構造を形成する必要がある場合などです。

エラー

1 つのポリゴン内、または他のポリゴン境界線と一致しないポリゴン境界線間にある隙間エリアのアウトラインから、ライン エラーが生成されます。

定義済みの修正方法

[フィーチャ作成] は、ギャップを形成する閉じたリングのライン エラーの形状を使用して、新しいポリゴン フィーチャを作成します。エラーを 2 つ選択すると、1 つのリングに対して 1 つのポリゴン フィーチャが作成されます。

[マージ] は、1 つのフィーチャのジオメトリを、エラーが発生している他のフィーチャに追加します。維持するフィーチャを選択することも、すべてのエラーにこの修正を適用することもできます。

他クラスと重複しない

最初のフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンが、2 番目のフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンと重複してはいけません。あるフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンが、別のフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンと重複してはいけない場合、このルールを使用します。たとえば、2 つの異なるフィーチャクラスの湖と土地区画が重複してはいけない場合などです。

エラー

2 つのフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンが重複する部分で、ポリゴン エラーが生成されます。

定義済みの修正方法

[重複の削除] は、エラーが発生しているフィーチャから、重複しているジオメトリを削除します。維持するフィーチャを選択することも、すべてのエラーにこの修正を適用することもできます。

[マージ] は、1 つのフィーチャのジオメトリを、エラーが発生している他のフィーチャに追加します。維持するフィーチャを選択することも、すべてのエラーにこの修正を適用することもできます。

他クラスに包含される

最初のフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンが、2 番目のフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンに包含される必要があります。あるフィーチャクラスまたはサブタイプの各ポリゴンが、別のフィーチャクラスまたはサブタイプのすべてのポリゴンによってカバーされる必要がある場合、このルールを使用します。たとえば、州が郡によってカバーされる場合などです。

エラー

最初のフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンのカバーされていないエリアから、ポリゴン エラーが生成されます。

定義済みの修正方法

[重複の削除] は、エラーが発生しているフィーチャから、重複しているジオメトリを削除します。維持するフィーチャを選択することも、すべてのエラーにこの修正を適用することもできます。

[フィーチャ作成] は、既存のポリゴンの重複する部分から新しいポリゴン フィーチャを作成し、両方のフィーチャクラスのフィーチャの境界線が一致するようにします。

他クラスのエリアと重なり合う

最初のフィーチャクラスのすべてのポリゴンと、2 番目のフィーチャクラスのすべてのポリゴンが重なり合う必要があります。つまり、フィーチャクラス (1) がフィーチャクラス (2) によってカバーされ、フィーチャクラス (2) がフィーチャクラス (1) によってカバーされる必要があります。2 つのフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンが同じエリアをカバーするようにしたい場合、このルールを使用します。たとえば、植生と土壌が重なり合う必要がある場合などです。

エラー

ポリゴンの一部分が他のフィーチャクラスまたはサブタイプの 1 つ以上のポリゴンと重なり合っていない場合、ポリゴン エラーが生成されます。

定義済みの修正方法

[重複の削除] は、エラーが発生しているフィーチャから、重複しているジオメトリを削除します。維持するフィーチャを選択することも、すべてのエラーにこの修正を適用することもできます。

[フィーチャ作成] は、既存のポリゴンの重複する部分から新しいポリゴン フィーチャを作成し、両方のフィーチャクラスのフィーチャの境界線が一致するようにします。

他クラスのエリア内にある

あるフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンが、別のフィーチャクラスまたはサブタイプの 1 つのポリゴンのエリア内にある必要があります。一連のポリゴンが、別のフィーチャクラスまたはサブタイプの別の 1 つのポリゴンの一部分によってカバーされるようにしたい場合、このルールを使用します。たとえば、郡が州のエリア内になければならない場合などです。

エラー

最初のフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンうち、2 番目のフィーチャクラスまたはサブタイプの 1 つのポリゴンのエリア内にないものから、ポリゴン エラーが生成されます。

定義済みの修正方法

[フィーチャ作成] は、既存のポリゴンの重複する部分から新しいポリゴン フィーチャを作成し、両方のフィーチャクラスのフィーチャの境界線が一致するようにします。

境界線が他クラスのライン上にある

あるフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴン境界線が、別のフィーチャクラスまたはサブタイプのライン上にある必要があります。ポリゴン境界線が別のライン フィーチャクラスまたはサブタイプと一致する必要がある場合、このルールを使用します。たとえば、幹線道路のラインが国勢調査ブロックのアウトラインの一部を形成する場合などです。

エラー

ポリゴン境界線が別のフィーチャクラスまたはサブタイプのライン上にない部分で、ライン エラーが生成されます。

定義済みの修正方法

[フィーチャの作成] は、エラーが発生しているポリゴン フィーチャの境界線分から新しいライン フィーチャを作成します。

境界線が他クラスのエリアの境界線上にある

あるフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンの境界線が、別のフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンの境界線上にある必要があります。あるフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンの境界線の位置を、別のフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴンの境界線と合わせる必要がある場合、このルールを使用します。たとえば、区画分割境界線が土地区画境界線と一致するが、すべての土地区画をカバーするわけではない場合などです。

エラー

最初のフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴン境界線が、もう 1 つのフィーチャクラスまたはサブタイプのポリゴン境界線上にない部分で、ライン エラーが生成されます。

定義済みの修正方法

定義済みの修正方法はこのエラーに対して使用できません。[フィーチャの修正] ウィンドウのツールを使用することを検討してください。

ポイントを含む

最初のフィーチャクラスまたはサブタイプの各ポリゴンが、その境界線内に 2 番目のフィーチャクラスまたはサブタイプのポイントを少なくとも 1 つ含む必要があります。すべてのポリゴンがその境界線内に少なくとも 1 つのポイントを持つようにする場合、このルールを使用します。重複するポリゴンは、その重複エリアで 1 つのポイントを共有できます。たとえば、学区の境界線が少なくとも 1 つの学校を含む必要がある場合などです。

エラー

ポイントを 1 つも含まないポリゴンから、ポリゴン エラーが生成されます。ポリゴンの境界線上のポイントもエラーになります。

定義済みの修正方法

[フィーチャ作成] は、エラーが発生しているポリゴン フィーチャの重心に新しいポイント フィーチャを作成します。

1 つのポイントを含む

各ポリゴンがポイントを 1 つだけ含む必要があります。各ポイントがポリゴン内に存在する必要があります。ポリゴン フィーチャクラスのフィーチャとポイント フィーチャクラスのフィーチャの間に 1 対 1 の対応関係が存在するようにする場合、このルールを使用します。たとえば、土地区画に住所ポイントを 1 つだけ含める必要がある場合などです。

エラー

1 つのポイントだけを含まないポリゴンから、ポリゴン エラーが生成されます。

定義済みの修正方法

定義済みの修正方法はこのエラーに対して使用できません。[フィーチャの修正] ウィンドウのツールを使用することを検討してください。