[フィーチャの修正] ウィンドウの [座標補正] には、フィーチャを変換するためのアフィン方式と相似方式が用意されています。表示と編集が可能なフィーチャを選択して変換するか、指定したレイヤー内のすべてのフィーチャを変換できます。
2 ポイント移動リンクは、変換するフィーチャの原点とターゲット位置を定義します。アフィン変換では、3 つ以上のリンクが必要となります。同様に、相似変換では 2 つ以上のリンクが必要です。
その結果、リンク間で最適化された変換が実現されます。データの形状、面積、距離または方向に対する歪みの量は、適用する変換方法と、作成する移動リンクの数と位置によって異なります。
メモ:
射影変換は、通常、航空写真から直接取得されたデータの変換に使用され、4 つ以上のリンクを必要とします。
射影変換を適用するには、[フィーチャの変換 (Transform Features)] ジオプロセシング ツールを使用します。
アフィン変換または相似変換の実行
- [編集] タブの [スナップ] グループで、スナップの基本設定を有効にします。
ヒント:
移動リンクを作成する際にスナップを一時的にオフにするには、スペースバーを押したままにします。
- [編集] タブの [フィーチャ] グループで [修正] をクリックします。
[フィーチャの修正] ウィンドウが表示されます。
- [調整] を展開して [座標補正] をクリックします。
ツールがウィンドウで開きます。
- 次のいずれかの方法で、変換するフィーチャを選択します。
- [選択フィーチャ] タブをクリックし、[選択を有効化] 使用して、変換対象のフィーチャを選択します。
メモ:
選択セットを調整するには、ウィンドウ内のフィーチャを右クリックして、ショートカット メニューのコマンドを使用します。
- [レイヤー] タブをクリックして、フィーチャが存在するレイヤーを選択します。この方法では、選択したレイヤーのすべてのフィーチャを変換します。
- [選択フィーチャ] タブをクリックし、[選択を有効化] 使用して、変換対象のフィーチャを選択します。
- [変換方法] ドロップダウン矢印をクリックし、変換方法を選択します。
- [アフィン] - 少なくとも 3 つのリンクが必要です。フィーチャに応じて、サイズ変更、回転、平行移動、反射、およびスキューが実行されます。角度と長さは維持されません。直線と、直線に沿った距離間の比率は維持され、平行線は平行のままになります。
- [相似] - 少なくとも 2 つのリンクが必要です。各フィーチャに対して、均一なサイズ変更、回転、平行移動、および反射が実行されます。直線と、直線に沿った距離間の比率は変化せず、平行線は平行のままになります。
メモ:
フィーチャの相対的形状が維持されるため、相似変換は、スキューを実行しない CAD ドローイングおよびその他のファイル ベース データでは適切な選択肢になります。
- 変換するフィーチャの原点とターゲット位置を定義する、適切な数の 2 ポイント移動リンクを描画します。最小限必要なリンクを描画すると、ウィンドウの上部に RMS (二乗平均平方根) エラーが表示されます。描画できるリンクの数に制限はありません。
- [新しいリンクの追加] をクリックします。
マップの下部にセグメント作図ツールバーが表示されます。
- 変換するフィーチャのエッジまたは頂点に、原点をスナップしてクリックします。
- 新しいターゲット位置に、終点をスナップしてクリックします。
ヒント:
[ファイルからリンクを読み込みます] をクリックして、ArcMap で作成されたリンク ファイルに含まれている定義済みリンクを読み込むことで、リンクの描画時間を節約できます。リンク ファイルは、タブ区切りの ASCII テキスト ファイルで、各リンクの行ごとに 2 組の XY 座標値を含みます。
4 列または 5 列のリンク ファイルを読み込むことができます。4 列のリンク ファイルは、ソース座標値とターゲット座標値の組を 1 つ含みます。5 列のリンク ファイルは、座標値を含む列の前に ID 列 (文字列または数値) を含みます。
5 列のリンク ファイルの内容の例
3 1032507.603691 1865947.186470 1032507.207115 1865926.170407 2 1032508.350801 1865986.785187 1032509.079486 1866025.405116 1 1032388.666424 1865961.179459 1032361.009572 1865981.280533
- [新しいリンクの追加] をクリックします。
- 移動リンクを削除するには、次の手順を実行します。
- [選択] をクリックしてリンクを選択し、Delete キーを押すか、右クリックしてショートカット メニューの [削除] をクリックします。
- すべての移動リンクを削除するには、ウィンドウで [すべてのリンクを削除] をクリックします。
- [変換] をクリックします。
フィーチャが変換され、移動リンクが自動的に削除されます。
RMS エラー
RMS エラーは、移動リンクの数と位置に基づいて、変換の全体的な適合性を報告します。各リンクは、ターゲット コントロール ポイントの位置と、変換後の実際の位置の間の適合度を計測する残差エラーを生成します。
ウィンドウに表示される RMS エラーは、次の式を使用して各リンクで生成された残差エラーの合計です。
RMS エラーは、元のデータの正確性とソース マップの縮尺によって異なります。場合によっては、高い RMS エラーは、データに大きなストレッチまたはスキューが発生することを示します。
許容できる RMS エラーは、最終的には特定の要件によって決定されます。RMS エラーが高すぎると判定された場合、リンクを削除して新しいコントロール ポイントを追加することでエラーを調整できます。
変換式
アフィン
x’ = Ax + By + C
y’ = Dx + Ey + F
ここで、
A = Sx cos rB = (Sy / cos s) sin(s - r) C = DxD = Sx sin rE = (Sy / cos s) cos(s - r) F = DySx, Sy = Scaling factors (can be negative) Dx, Dy = Translation distances in x and y directions (can be negative) s = Skew angle of shearing along x-axis, measured from y-axis (-pi/2 < s < pi/2) r = Rotation angle in radians, measured counterclockwise from x-axis (- pi < r <= pi)
類似性
x' = Ax + By + C
y' = -Bx + Ay + F
ここで、
A = s * cos tB = s * sin tC = Translation in x direction F = Translation in y direction
s = Scale change (same in x and y directions) t = Rotation angle, measured counterclockwise from the x-axis
射影変換
x' = (Ax + By + C) / (Gx + Hy + 1) y' = (Dx + Ey + F) / (Gx + Hy + 1)