エイトフ図法

説明

エイトフ図法は、方位図法に修正を加えたものです。この図法は折衷投影法で、経緯線は楕円形をしています。この投影法は、世界を小縮尺で表現する際に適しています。1889 年に、ロシアの地図製作者である David A. Aitoff が考案しました。

エイトフ図法は ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 8.0 以降で使用できます。

エイトフ図法の例
グリニッジを中心にしたエイトフ図法による地図投影を示します。

投影のプロパティ

次のサブセクションでは、エイトフ図法のプロパティについて説明します。

経緯線

経線は等間隔になり、中心子午線に対してくぼんだ形状になります。中央子午線は直線で、赤道の半分の長さです。緯線は等間隔の曲線になり、極に対してくぼんだ形状になります。投影のアウトラインは楕円形になります。両極はポイントとして表され、楕円の頂点となります (短軸に配置)。経緯線は赤道と中心子午線に対して対称的です。

歪み

エイトフ図法は正角でも等面積でもありません。つまり、形状、面積、距離、方向、角度には、いずれもある程度歪みがあることを意味します。縮尺は赤道と中心子午線に沿って正確です。歪みの値は、赤道と中心子午線で対称的となります。

使用法

この投影法は、正確な面積の計測を必要としない、小縮尺のマッピングに適しています。

制限事項

エイトフ図法は球体でのみサポートされます。楕円体の場合、半長軸が半径として使われます。

パラメーター

次に、エイトフ図法のパラメーターを示します。

  • 東距
  • 北距
  • 中央子午線

ソース

Snyder, J. P. (1993). Flattening the Earth. Two Thousand Years of Map Projections. Chicago and London: University of Chicago Press.

Snyder, J. P. and Voxland, P. M. (1989). An Album of Map Projections. U.S. Geological Survey Professional Paper 1453. Washington, DC: United States Government Printing Office.