アイテムへのメタデータのコピーまたはインポート

最初はメタデータの作成が困難に感じるかもしれませんが、別のアイテムのメタデータをコピーすることですぐに作業を開始することができます。別の組織から提供されたデータを使用している場合、標準形式のメタデータ XML ファイルが付属していることがあります。この場合、ファイルをアイテムにインポートすることで、メタデータを最初から作成することなく、ArcGIS Pro でメタデータ コンテンツを使用できるようになります。

別のアイテムからの ArcGIS 形式のメタデータのコピー

別のアイテムからメタデータ コンテンツをコピーできます。たとえば、メタデータをマップ間でコピーしたり、フィーチャクラスからフィーチャをシンボル表示するマップ レイヤーにコピーしたりすることができます。コピーされたメタデータ コンテンツを編集して、適用されない情報を削除し、現在のアイテムに固有の情報を追加します。メタデータを数回コピーおよび更新することで、メタデータ テンプレートに含める必要のあるコンテンツを把握できます。

アイテムのメタデータの作成を開始したら、作業内容が失われてしまうため、メタデータをアイテムにインポートしないでください。代わりに、もう 1 つのカタログ ビューを開いて、別のアイテムのメタデータを表示します。必要なコンテンツを他のアイテムのメタデータ表示からコピーし、適切なフィールドのメタデータ エディターに貼り付けます。

アイテム間でのメタデータのコピー

アイテム間でメタデータをコピーするには、次の手順を実行します。

  1. [カタログ] ビューで、文書化するアイテムを参照して選択します。
  2. リボンの [カタログ] タブにある [メタデータ] グループで、[インポート] インポートをクリックします。
  3. [メタデータのインポート] ダイアログ ボックスで、参照ボタン 参照 をクリックします。
  4. [ソース メタデータの参照] ダイアログ ボックスで、メタデータをコピーするアイテムを参照して選択します。
  5. [OK] をクリックします。
  6. [インポートするメタデータのタイプ] ドロップダウン矢印をクリックし、[ArcGIS メタデータ] をクリックします。
  7. [OK] をクリックします。

    ソース メタデータ アイテムの ArcGIS メタデータ コンテンツは、カタログ ビューで選択されたアイテムにコピーされます。

  8. アイテムのメタデータを編集して、アイテム固有の情報を追加します。

ローカル アイテムからポータル アイテムへのメタデータのコピー

以前のバージョンの ArcGIS Pro でアクティブなポータルにマップおよびデータセットを公開し、ローカル マップまたはデータセットの完全なメタデータがポータル アイテムに公開されていない場合、ローカル アイテムのメタデータをポータル アイテムにコピーできます。同様に、ブラウザーを使用してポータルにアップロードしたレイヤー ファイルがある場合、レイヤー ファイルを記述するメタデータがポータル アイテムに公開されていないことがあります。ただし、ArcGIS Pro を使用して、元のレイヤー ファイルからポータル アイテムにメタデータをコピーすることはできます。

  1. カタログ ビューを開きます。
  2. コンテンツ リストでローカル アイテムを参照して選択します。
  3. リボンの [カタログ] タブにある [メタデータ] グループで、[名前を付けて保存] をクリックします。
  4. [名前を付けて保存][機密情報なし] をクリックします。
  5. [機密情報なしでメタデータを保存] ダイアログ ボックスで、XML ファイルが格納されているフォルダーを参照します。
  6. [名前] テキスト ボックスに、XML ファイルの名前を入力します。
  7. [保存] をクリックします。

    アイテムの ArcGIS メタデータ コンテンツがフィルター処理されて機密情報が削除され、生成されたコンテンツは出力メタデータ XML ファイルに保存されます。

  8. カタログ ビューで、出力メタデータ XML ファイルを参照して選択します。
  9. [コンテンツ] ウィンドウで [マイ コンテンツ] をクリックします。
  10. メタデータをコピーするポータル アイテムを参照してクリックします。
  11. リボンの [カタログ] タブにある [メタデータ] グループで、[インポート] インポートをクリックします。
  12. [メタデータのインポート] ダイアログ ボックスで、参照ボタン 参照 をクリックします。
  13. [ソース メタデータの参照] ダイアログ ボックスで、出力メタデータ XML ファイルを参照して選択します。
  14. [OK] をクリックします。
  15. [インポートするメタデータのタイプ] ドロップダウン矢印をクリックし、[ArcGIS メタデータ] をクリックします。
  16. [OK] をクリックします。

    ローカル メタデータ XML ファイルの ArcGIS メタデータ コンテンツは、カタログ ビューで選択されたポータル アイテムにコピーされます。

ポータル アイテムのメタデータを編集して、ポータル アイテム固有の情報を変更します。

データ ソースからマップ レイヤーまたはスタンドアロン テーブルへのメタデータのコピー

マップにデータ ソースを追加すると、マップ レイヤーまたはスタンドアロン テーブルがデータ ソースのメタデータを使用するように設定されます。アクティブなポータルにレイヤーまたはテーブルを公開するときは、マップ内で伝える情報を記述するレイヤーまたはテーブルに固有のメタデータを作成することをお勧めします。たとえば、マップ レイヤーで作業しているときに、データ ソース内の一部の属性を使用できないことがあります。この場合、まずデータ ソースのメタデータをマップ レイヤーまたはテーブルにコピーします。

  1. マップを開きます。
  2. [コンテンツ] ウィンドウで、マップを右クリックするか、マップ内の 1 つ以上のレイヤーまたはテーブルを選択し、選択したレイヤーまたはテーブルを右クリックします。
  3. [プロパティ] をクリックします。

    [プロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。

  4. [メタデータ] タブをクリックします。

    そのアイテムのメタデータの簡易バージョンがタブに表示されます。

  5. レイヤーおよびスタンドアロン テーブルの場合、タブの上部にあるドロップダウン リストをクリックして、[レイヤーに独自のメタデータがあります] または [テーブルに独自のメタデータがあります] をクリックします。
  6. [データ ソースのメタデータをこのレイヤーにコピー] または [データ ソースのメタデータをこのテーブルにコピー] コピー ボタンをクリックします。

    マップ レイヤーまたはスタンドアロン テーブルに関連付けられている既存のメタデータが、レイヤーまたはテーブルのデータ ソースからコピーされた ArcGIS メタデータ コンテンツに置き換えられることを示すメッセージが表示されます。

  7. [はい] をクリックして、メタデータをマップ レイヤーまたはスタンドアロン テーブルにコピーします。
  8. [OK] をクリックします。
  9. クイック アクセス ツールバー[保存] をクリックして、この変更をプロジェクトに保存します。

    レイヤーまたはテーブルのデータ ソースの ArcGIS メタデータ コンテンツは、マップ内のマップ レイヤーまたはスタンドアロン テーブルにコピーされます。

マップ レイヤーまたはスタンドアロン テーブルのメタデータを編集して、マップ内のレイヤーまたはテーブルが伝える情報をメタデータ コンテンツで具体的に記述するようにします。たとえば、データの特定の傾向を強調するためにデータを正規化またはシンボル表示した方法を表します。

標準形式のメタデータのインポート

ArcGIS アイテムのメタデータは、ArcGIS メタデータ形式に沿っていなければなりません。通常、組織外からアイテムを受領した際にメタデータをインポートし、ArcGIS プラットフォーム内で使用し始めたばかりです。アイテムには ArcGIS メタデータは付属しておらず、コンテンツが標準準拠のメタデータ形式に従って構造化されている、スタンドアロン XML ファイル内のアイテムにメタデータが提供されていました。コンテンツを標準準拠のメタデータ形式から ArcGIS メタデータ形式に変換できる場合、そのメタデータをアイテムにインポートして ArcGIS Pro で使用することができます。

メタデータのインポートには、標準準拠のメタデータ形式のメタデータ エレメントを、対応する ArcGIS メタデータ エレメントに照合する処理が含まれています。一部のメタデータ エレメント (データセットのプロパティを表すメタデータ エレメントなど) はインポートされません。同様に、一意の識別子は、元のメタデータ文書の識別子を一意に保つために削除されます。生成された ArcGIS メタデータ エレメントは、アイテムとともに保存されます。

アイテムのメタデータは、アイテムの一部として格納されます。メタデータはそのアイテムの要件に基づいて、各アイテムで異なる形で格納されます。アイテムに既存の ArcGIS メタデータ コンテンツがある場合、そのコンテンツはインポートされた ArcGIS メタデータ コンテンツに置き換えられます。ただし、アイテムのサムネイル、ジオプロセシング履歴、および固有のプロパティは、アイテムのメタデータ内に残ります。最後に、ArcGIS Pro は、空間参照、属性テーブルのフィールド、フィーチャ数などのアイテムの実際のプロパティを自動的にそのメタデータに追加します。

  1. [カタログ] ビューで、文書化するアイテムを参照して選択します。
  2. リボンの [カタログ] タブにある [メタデータ] グループで、[インポート] インポートをクリックします。
  3. [メタデータのインポート] ダイアログ ボックスで、参照ボタン 参照 をクリックします。
  4. [ソース メタデータの参照] ダイアログ ボックスで、メタデータをインポートするアイテムを参照して選択します。
  5. [OK] をクリックします。
  6. [インポートするメタデータのタイプ] ドロップダウン矢印をクリックし、ソース アイテムのメタデータに関連付けられている標準形式をクリックします。
    • [FGDC CSDGM] - ソース アイテムのメタデータは、FGDC CSDGM XML 形式で保存されます。FGDC CSDGM 形式のメタデータ コンテンツは、アイテムのメタデータから抽出され、ArcGIS メタデータ形式に変換されます。
    • [ISO 19139、INSPIRE、または NAP] - これらのメタデータ スタイルはすべて、ISO 19139 メタデータ XML 形式に関連付けられています。ISO 19139 形式のコンテンツは、ソースのメタデータ ドキュメントから抽出され、ArcGIS メタデータ形式に変換されます。INSPIRE Metadata Directive と North American Profile をサポートするため、ISO 19139 の派生形にも対応しています。
    • [ISO 19115-3] - ソース アイテムのメタデータは、ISO 19115-3 メタデータ XML 形式に格納されます。
    • [ArcGIS メタデータ] - アイテムのメタデータに存在する ArcGIS メタデータ コンテンツが抽出およびコピーされます。ISO 19115-3 形式のコンテンツは、ソースのメタデータ ドキュメントから抽出され、ArcGIS メタデータ形式に変換されます。
    • [タイプの表示] - ソース アイテムのメタデータに存在するメタデータのタイプがわからない場合に、このオプションを選択します。メタデータ コンテンツを確認して、コンテンツに含まれるメタデータの形式を決定し、必要に応じてメタデータ コンテンツを ArcGIS メタデータ形式に変換します。
  7. [OK] をクリックします。

    指定した形式のメタデータ コンテンツは、ソース アイテムのメタデータから抽出され、ArcGIS メタデータ形式に変換されます。生成された ArcGIS メタデータ エレメントは、アイテムのメタデータに保存されます。アイテムに ArcGIS メタデータ形式の既存のメタデータ コンテンツがある場合、既存のコンテンツはインポートされた ArcGIS メタデータ コンテンツに置き換えられます。ただし、アイテムのサムネイル、ジオプロセシング履歴、および固有のプロパティは、アイテムのメタデータ内に残ります。指定した形式のメタデータ コンテンツがソース アイテムのメタデータに存在しない場合、カタログ ビューで選択されたアイテムにメタデータはインポートされません。

関連トピック