ラスター → マルチポイント (Raster To Multipoint) (3D Analyst)

概要

Z 値にラスター セルの値が反映される 3D マルチポイント フィーチャにラスター セルの中心を変換します。

使用法

  • ラスター標高データが存在し、トライアングル サーフェスが提供する機能を使用する必要がある場合、マルチポイント フィーチャを TIN またはテレイン データセットに読み込むことができるため、このツールを使用することを検討してください。

  • 入力ラスターのサイズが非常に大きい場合は、間引き処理を適用して、マルチポイント フィーチャクラスにエクスポートされるセルの数を減らすことを検討してください。

    • 垂直方向の精度の維持が重要な場合は、[Z 許容値] の間引き処理を使用します。
    • 水平方向のサンプル距離の制御が重要な場合は、[カーネル] の間引き処理を使用します。
    • 生成されたマルチポイントを主に視覚化アプリケーションに適用する場合は、[VIP] 間引き処理を使用します。この間引き処理は、比較的高速で予測可能な数のポイントが出力されるため、局所的な頂点とくぼみの選択に適しています。ただし、この間引き処理はノイズの影響を受けやすく、3 セル X 3 セルよりも大きい範囲に広がった地形フィーチャを無視する場合があります。
    • VIP 間引き処理を適用するには、初期ステップとして [VIP ヒストグラム] オプションを使用します。このオプションを使用すると、有意性スコアのヒストグラムが生成され、各増加パーセンタイル値で選択されるポイントの数を知ることができます。

構文

RasterToMultipoint(in_raster, out_feature_class, {out_vip_table}, {method}, {kernel_method}, {z_factor}, {thinning_value})
パラメーター説明データ タイプ
in_raster

処理対象のラスター。

Raster Layer; Mosaic Layer
out_feature_class

このツールで生成されるフィーチャクラス。

Feature Class
out_vip_table
(オプション)

[メソッド] パラメーターに VIP ヒストグラムが指定されたときに作成されるヒストグラム テーブル

Table
method
(オプション)

マルチポイント フィーチャクラスにエクスポートされるセルのサブセットを選択するための、入力ラスターに適用される間引き処理。

  • NO_THIN間引き処理は適用されません。これがデフォルトです。
  • ZTOLERANCE入力ラスターの指定した Z 範囲内のサーフェスを維持するために必要なセルのみをエクスポートします。
  • KERNELラスターを指定された間引き値に基づいて同じサイズのタイルに分割してから、指定されたカーネル メソッドで定義された基準を満たす 1 つまたは 2 つのセルを選択します。
  • VIP最も良く適合する 3 次元平面の作成に使用される移動 3 セル X 3 セル ウィンドウを採用します。各セルには、この平面からの絶対偏差に基づいて、有意性スコアが与えられます。その後、これらのスコアのヒストグラムは、[間引き値] パラメーターで指定されたパーセンタイルに基づいて、エクスポートされるセルの決定に使用されます。
  • VIP_HISTOGRAM実際の重大度の値と、これらの値に関連している対応するポイントの数を表示するテーブルを作成します。
String
kernel_method
(オプション)

カーネル間引き処理を入力ラスターに適用する場合に、各カーネル近傍内で使用される選択手法。

  • MINカーネル近傍の最小標高値を持つセルでポイントが作成されます。これがデフォルトです。
  • MAXカーネル近傍の最大標高値を持つセルでポイントが作成されます。
  • MINMAXカーネル近傍の最小および最大 Z 値を持つセルで 2 つのポイントが作成されます。
  • MEAN標高がカーネル近傍のセルの平均に最も近いセルでポイントが作成されます。
String
z_factor
(オプション)

Z 値に乗算する係数。これは通常、Z リニア単位から XY リニア単位に変換する場合に使用されます。デフォルトは 1 です。この場合、標高値は変更されません。入力サーフェスの空間参照に距離単位の指定された Z 測地基準系がある場合、このパラメーターは無効になります。

Double
thinning_value
(オプション)

この値の意味は、指定した [間引き処理] によって変わります。

  • Z 許容値 - 入力ラスターと、出力マルチポイント フィーチャクラスから作成されたサーフェスとの間の、Z 単位の許容最大差。この手法を選択した場合、間引き値は、デフォルトで入力ラスターの Z 範囲の 1/10 に設定されます。
  • カーネル - 各タイルのエッジに沿ったラスター セルの数。この値は、デフォルトで 3 に設定されます。このデフォルト値は、ラスターが 3 セル X 3 セル ウィンドウに分割されることを意味しています。
  • VIP - 有意性スコアのヒストグラムのパーセンタイル ランク。この値は、デフォルトで 5.0 に設定されます。このデフォルト値は、ヒストグラムの上位 5% 以内にあるスコアを持つセルがエクスポートされることを示しています。
Double

コードのサンプル

RasterToMultipoint (ラスター → マルチポイント) の例 1 (Python ウィンドウ)

次のサンプルは、Python ウィンドウでこのツールを使用する方法を示しています。

arcpy.env.workspace = "C:/data"
arcpy.RasterToMultipoint_3d("elevation.tif", out_vip_table="elev_VIP.dbf", 
                            method="VIP_HISTOGRAM", z_factor=1)
RasterToMultipoint (ラスター → マルチポイント) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次のサンプルは、スタンドアロン Python スクリプトでこのツールを使用する方法を示しています。

'''*********************************************************************
Name: RasterToMultipoint Example
Description: This script demonstrates how to use
             the RasterToMultipoint tool to create multipoint datasets
             fot all IMG rasters in a target workspace.
**********************************************************************'''
# Import system modules
import arcpy

# Set default workspace
arcpy.env.workspace = "C:/data"
# Create the list of IMG rasters
rasterList = arcpy.ListRasters("*", "IMG")
# Loop the process for each raster
if rasterList:
    for raster in rasterList:
        # Set Local Variables
        # [:-4] strips the last 4 characters (.img) from the raster name
        outTbl = "VIP_" + raster[:-4] + ".dbf"
        method = "VIP_HISTOGRAM"
        zfactor = 1
        #Execute RasterToMultipoint
        arcpy.ddd.RasterToMultipoint(raster, "",outTbl, method, "", zfactor)
else:
    print("There are no IMG rasters in the " + env.workspace + " directory.")

ライセンス情報

  • Basic: 次のものが必要 3D Analyst
  • Standard: 次のものが必要 3D Analyst
  • Advanced: 次のものが必要 3D Analyst