概要
入力フィーチャのペアワイズ交差を計算します。入力フィーチャ レイヤーまたはフィーチャクラス間で重なり合うフィーチャまたはフィーチャ部分が出力フィーチャクラスに書き出されます。ペアワイズ交差とは、最初の入力から 1 つのフィーチャを選択し、重なり合う 2 番目の入力内のすべてのフィーチャと交差させることを意味します。
[ペアワイズ インターセクト (Pairwise Intersect)] ツールは、交差部分が計算される点では [インターセクト (Intersect)] ツールと同様ですが、フィーチャのすべての組み合わせではなく、フィーチャのペアに対して交差部分が計算される点で大きく異なります。このツールは、[インターセクト (Intersect)] ツールが入力データよりも多いフィーチャを含むデータを出力する場合 (たとえば、入力データに数万個のフィーチャが含まれ、出力データに数千万個から数億個のフィーチャが含まれる場合) に便利です。
図
使用法
入力フィーチャクラスは 2 つのみサポートされています。
入力フィーチャは、ポイント、マルチポイント、ライン、またはポリゴンのシンプル フィーチャである必要があります。アノテーション フィーチャ、ディメンション フィーチャ、ネットワーク フィーチャなどのコンプレックス フィーチャは使用できません。
[インターセクト (Intersect)] ツールとは異なり、ランクはサポートされていません。
デフォルトでは、入力の曲線フィーチャが密集化して出力されます。出力で曲線をサポートするには、[曲線セグメントの維持] 環境を使用します。
このツールは、空間インデックスを持つ入力フィーチャを使用します。インデックスが正しいかどうかわからない場合は、[空間インデックスの追加 (Add Spatial Index)] ツールを使用して、インデックス (特にシェープファイル) を作成するか、既存のインデックスを再構築します。
入力フィーチャに M 値または Z 値が存在する場合は、最初のフィーチャクラスの M 値および Z 値のみが出力フィーチャに転送されます。最初のフィーチャクラスに M 値および Z 値が存在しない場合、出力に M 値および Z 値は含まれません。
[出力タイプ] は、最も低い次元のジオメトリまたはより低い次元であるジオメトリの [入力フィーチャ] のものになります。たとえば、すべての入力がポリゴンの場合、出力はポリゴン、ライン、またはポイントのいずれかにできます。入力の 1 つのタイプがラインであり、ポイントの入力がない場合は、出力はラインまたはポイントにできます。入力のいずれかがポイントである場合、[出力タイプ] はポイントのみになります。
出力フィーチャクラスの空間参照は、[入力フィーチャ] パラメーターの最初のフィーチャクラスの空間参照になります。詳細については、「空間参照とジオプロセシング」をご参照ください。
このツールは、並列処理ファクター環境を優先します。この環境が設定されていない場合 (デフォルト) や 100 に設定されている場合、フル並列処理が有効になり、ツールはコンピューター上のすべての論理コアに作業を分配しようとします。この環境を 0 に設定すると、並列処理は無効になります。ファクターを 1 ~ 99 に指定すると、ツールは数式 (並列処理ファクター / 100 * 論理コア) の小数部を切り上げた整数を適用して、使用する論理コアの割合を決定します。この数式の結果が 0 または 1 の場合、並列処理は有効化されません。
構文
PairwiseIntersect(in_features, out_feature_class, {join_attributes}, {cluster_tolerance}, {output_type})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_features [in_feature,...] | 交差する入力フィーチャクラスまたはレイヤーです。入力できるのは 2 つのみです。 | Value Table |
out_feature_class | 出力フィーチャクラス。 | Feature Class |
join_attributes (オプション) | 入力フィーチャのどの属性を出力フィーチャクラスへ渡すかを指定します。
| String |
cluster_tolerance (オプション) | すべてのフィーチャ座標 (ノードと頂点) の最短距離、および X 方向、Y 方向、XY 方向に座標を移動できる距離。 注意:このパラメーターの値を変更すると、失敗または予期しない結果が発生する可能性があります。このパラメーターを変更しないことをお勧めします。ツール ダイアログのビューからは削除されています。デフォルトでは、入力フィーチャクラスの空間参照の [XY許容値] プロパティが使用されます。 | Linear Unit |
output_type (オプション) | 交差のタイプを指定します。
| String |
コードのサンプル
次の Python ウィンドウ スクリプトは、イミディエイト モードで PairwiseIntersect 関数を使用する方法を示しています。
import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/data/RedRiver_basin.gdb"
arcpy.PairwiseIntersect_analysis(["vegetation_stands", "road_buffer200m", "water_buffer100"], "mysites", "ALL")
河川が流れている植生タイプを検索します。
# Name: StreamsInVegetationIntersect.py
# Purpose: Determine the vegetation type streams are traveling through.
# Import system modules
import arcpy
# Set the workspace (to avoid having to type in the full path to the data every time)
arcpy.env.workspace = "c:/data/data.gdb"
# Process: Find all streams in each vegetation type
inFeatures = ["vegetation", "streams"]
intersectOutput = "streams_in_vegtype"
arcpy.PairwiseIntersect_analysis(inFeatures, intersectOutput)
環境
ライセンス情報
- Basic: 制限付き
- Standard: 制限付き
- Advanced: はい