ランダム ラスターの作成 (Create Random Raster) (データ管理)

Advanced のライセンスで利用可能。

概要

定義可能な分布を使用してランダム値のラスター データセットを作成します。

使用法

  • 出力は、Esri Grid、CRF、IMG、TIFF、または任意のジオデータベース ラスター データセットに保存することができます。

  • 出力ラスター内の各セルに割り当てられる値は、乱数ジェネレーターと選択した分布のタイプから求められます。使用可能な乱数ジェネレーターがいくつか用意されており、使用する乱数ジェネレーターを環境設定の [乱数] で設定します。乱数ジェネレーターは、ジェネレーター タイプとシード値に基づいて乱数のストリームを開始します。これらの値は 0 ~ 1 の範囲でランダムに決定されます。各値は、他の値に依存しません。

    出力ラスターの値の割り当て (または変換) には、複数の分布タイプを使用できます。一般に、分布はさまざまな結果を生成します。選択する分布は、最終的なラスターの用途によって決定します。ランダム ラスターにより一部の自然現象をモデル化する場合は、その現象のプロセスを最も効果的に表現する分布を選択する必要があります。

    各分布とそれらの一般的な使用法については、「ランダム値を割り当てるための分布」をご参照ください。

  • 一様分布、整数分布、正規分布、指数分布の処理時間はその引数に依存しないのに対して、ポアソン分布、ガンマ分布、二項分布、幾何分布、パスカル分布の処理時間は引数の変更によって大幅に変わることがあります。

  • 値が指定されない場合は、セル サイズ パラメーターのデフォルト値が計算されます。この値は範囲のサイズをベースとします。

  • このツールのダイアログで、[出力範囲] パラメーターに表示される値はマップの座標系に存在します。このツールの実行中に、環境設定で指定されている範囲が [出力座標系] に投影されます。

構文

CreateRandomRaster(out_path, out_name, {distribution}, {raster_extent}, {cellsize})
パラメーター説明データ タイプ
out_path

ラスター データセットを格納するフォルダーまたはジオデータベースを選択します。

Workspace
out_name

出力ラスター データセットの名前、および必要であれば拡張子を指定します。

ジオデータベースにラスター データセットを格納する場合、ラスター データセットの名前にファイル拡張子は付けません。

出力をジオデータベースに Esri Grid ラスターまたはラスター データセットとして格納する場合、ラスター データセットの名前にファイル拡張子は付けません。利用可能なファイル ラスター形式でラスター データセットを保存するには、TIFF ラスターの出力に *.tif 拡張子を指定するか、ERDAS IMAGINE ラスターの出力に *.img 拡張子を指定します。

ラスター データセットを TIFF ファイル、またはジオデータベース ラスターに格納するときに、圧縮タイプと圧縮品質を指定できます。

String
distribution
(オプション)

使用するランダム値の分布方法を指定します。

  • UNIFORM {最小}, {最大} - 定義された範囲における一様分布。デフォルト値は、{最小値} が 0.0、{最大値} が 1.0 です。どちらの値も、double 型です。
  • INTEGER {最小}, {最大} - 定義された範囲における整数分布。デフォルト値は、{最小値} が 1、{最大値} が 10 です。どちらの値も、long 型です。
  • NORMAL {平均値}, {標準偏差} - {平均値} と {標準偏差} が定義された正規分布。デフォルト値は、{平均値} が 0.0、{標準偏差} が 1.0 です。どちらの値も、double 型です。
  • EXPONENTIAL {平均値} - 平均値が定義された指数分布。デフォルト値は 1.0 です。値は double 型です。
  • POISSON {平均値} - {平均値} が定義されたポアソン分布。デフォルト値は 1.0 です。値は double 型です。
  • GAMMA {アルファ}, {ベータ} - {アルファ} と {ベータ} が定義されたガンマ分布。デフォルト値は、{アルファ} が 1.0、{ベータ} が 1.0 です。どちらの値も、double 型です。
  • BINOMIAL {N}, {確率} - {N} と {確率} が定義された二項分布。{N} は long 型 でデフォルトは 10 です。{確立} は double 型 でデフォルトは 0.5 です。
  • GEOMETRIC {確率} - {確率}が定義された幾何分布。デフォルト値は 0.5 です。値は double 型です。
  • NEGATIVE BINOMIAL {r}, {確率} - {r} と {確率} が定義されたパスカル分布。{r} は double 型 でデフォルトは 10.0 です。{確立} は double 型 でデフォルトは 0.5 です。
String
raster_extent
(オプション)

出力ラスター データセット範囲を指定します。

Extent
cellsize
(オプション)

出力ラスター データセットの空間座標精度を定義します。

Double

派生した出力

名前説明データ タイプ
out_raster_dataset

出力ラスター データセット。

ラスター データセット

コードのサンプル

CreateRandomRaster (ランダム ラスターの作成) の例 (Python ウィンドウ)

次のサンプルでは、定義済みの範囲およびセル サイズで正規分布の値を持つランダム値の出力ラスターを作成しています。

import arcpy
arcpy.CreateRandomRaster_management("c:/output", "randrast", 
                                    "NORMAL 3.0", "0 0 500 500", 50)
CreateRandomRaster (ランダム ラスターの作成) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次のサンプルでは、定義済みの範囲およびセル サイズでポアソン分布の値を持つランダム値の出力ラスターを作成しています。

# Name: CreateRandomRaster_Ex_02.py
# Description: Creates a random raster dataset based on a 
#              user-specified distribution and extent.
# Requirements: None

# Import system modules
import arcpy

# Set local variables
outPath = "c:/output"
outFile = "randrast02"
distribution = "POISSON 6.4"
outExtent = "250 250 750 750"
cellSize = 25

# Execute CreateRandomRaster
arcpy.CreateRandomRaster_management(outPath, outFile, distribution, 
                                    outExtent, cellSize)

ライセンス情報

  • Basic: 次のものが必要 3D Analyst もしくは Spatial Analyst
  • Standard: 次のものが必要 3D Analyst もしくは Spatial Analyst
  • Advanced: はい

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