ベクター タイル パッケージの作成 (Create Vector Tile Package) (データ管理)

概要

マップまたはベースマップからベクター タイルを生成し、そのタイルをパッケージ化して 1 つの *.vtpk 圧縮ファイルを作成します。

使用法

  • ツールを実行するには、入力マップに説明とタグを追加する必要があります。説明とタグを追加するには、[コンテンツ] ウィンドウでマップ名を右クリックして、[プロパティ] をクリックします。[メタデータ] タブで、マップの説明といくつかのタグを入力します。

    一部のシンボルは、タイル作成プロセスで解決できません。ハッチまたはグラデーション塗りつぶしラインまたはポリゴン アウトライン沿いのマーカーを含むレイヤーをシンボル化しないでください。また、ほとんどの場合、シンボル効果を含むレイヤーも同様です。複雑な破線パターンを含むストローク シンボル レイヤーは、出力タイルで単純な破線に変更されます。[移動] 効果 (多くの場合、建物フィーチャでドロップ シャドウ効果を模倣するために使用) は、適用される 1 つのシンボル効果です。

  • 生成されたタイル パッケージが 2 GB 未満の場合は、ブラウザーを使用してそのパッケージを ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise に直接アップロードできます。また、[パッケージの共有 (Share Package)] ツールを使用して、そのパッケージを ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise にアップロードすることもできます。

  • ベクター タイルの作成とシンボル化の詳細については、「ベクター タイル作成用のマップの作成」と「ベクター タイルのシンボル化」をご参照ください。

構文

CreateVectorTilePackage(in_map, output_file, service_type, {tiling_scheme}, {tile_structure}, {min_cached_scale}, {max_cached_scale}, {index_polygons}, {summary}, {tags})
パラメーター説明データ タイプ
in_map

タイルを生成およびパッケージ化する際の実行元となるマップ。入力マップは、メタデータの説明とタグを含む必要があります。

Map
output_file

出力ベクター タイル パッケージ。このパッケージのファイル拡張子は .vtpk です。

File
service_type

タイル スキーマを既存のマップ サービスから生成するか、ArcGIS Online/Bing Maps/Google マップのタイル スキーマを使用するかを決定します。

  • ONLINEArcGIS Online/Bing Maps/Google マップのタイル スキーマを使用します。ArcGIS Online、Bing Maps、または Google マップのタイル スキーマを使用すると、これらのオンライン マップ サービスからのタイルでキャッシュ タイルをオーバーレイできます。タイル スキーマの読み込み時に、このタイル スキーマは組み込みオプションとして ArcGIS Pro に取り込まれます。このタイル スキーマを選択した場合は、ソース マップのデータ フレームに WGS 1984 Web メルカトル (球体補正) 投影座標系を使用する必要があります。これがデフォルトです。
  • EXISTING既存のベクター タイル サービスのタイル スキーマを使用します。レベルによる推移で 2 倍になる縮尺を持ち、タイル サイズが 512 x 512 のタイル スキーマだけがサポートされています。tiling_scheme パラメーターで、ベクター タイル サービスまたはタイル スキーマ ファイルを指定する必要があります。
Boolean
tiling_scheme
(オプション)

service_type パラメーターが EXISTING に設定されている場合は、ベクター タイル サービスまたはタイル スキーマ ファイルが使用されます。タイル スキーマのタイル サイズは 512 x 512 である必要があり、2 倍の比率で連続する縮尺を持つ必要があります。

MapServer; File
tile_structure
(オプション)

タイル生成構造がインデックス構造で最適化されるか、すべての詳細レベルですべてのタイルのフラット配列となるかを示します。最適化されたインデックス構造がデフォルトで、キャッシュが小さくなります。

  • INDEXEDタイル生成およびファイル サイズを最適化するフィーチャ密度のインデックスに基づいて、タイルを生成します。これがデフォルトです。
  • FLATフィーチャ密度に関係なく、各詳細レベルで通常のタイルを生成します。このキャッシュは、インデックス構造で生成されるキャッシュよりも大きくなります。
String
min_cached_scale
(オプション)

タイルが生成される最小縮尺。これがタイル スキーマ内で最も小さい縮尺とは限りません。最小キャッシュ縮尺によって、キャッシュの生成時に使用される縮尺が決まります。

Double
max_cached_scale
(オプション)

タイルが生成される最大縮尺。これがタイル スキーマ内で最も大きい縮尺とは限りません。最大キャッシュ縮尺によって、キャッシュの生成時に使用される縮尺が決まります。

Double
index_polygons
(オプション)

フィーチャ密度に基づいて、タイルの生成済みインデックスを指定します。[tile_structure] パラメーターが [INDEXED] の場合にのみ適用されます。インデックス ポリゴンを作成するには、[ベクター タイル インデックスの作成 (Create Vector Tile Index)] ツールを使用します。このパラメーターでインデックス ポリゴンが指定されていない場合、タイル生成を支援するため、処理中に最適化インデックス ポリゴンが生成されます。ただし、そのポリゴンは保存されることも出力されることもありません。

Feature Layer
summary
(オプション)

出力ベクター タイル パッケージのプロパティにサマリー情報を追加します。

String
tags
(オプション)

出力ベクター タイル パッケージのプロパティにタグ情報を追加します。複数のタグは、カンマまたはセミコロンで区切ります。

String

コードのサンプル

CreateVectorTilePackage (ベクター タイル パッケージの作成) の例 1 (Python ウィンドウ)

次のスクリプトは、Python ウィンドウの [CreateVectorTilePackage] ツールを使用して、プロジェクト内にある最初のマップのベクター タイル パッケージを作成する方法を示しています。

import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/TilePackageExample"
aprx = arcpy.mp.ArcGISProject("CURRENT")
map = aprx.listMaps()[0]
arcpy.CreateVectorTilePackage_management(map, 'Example.vtpk', "ONLINE", "", "INDEXED", 295828763.795777, 564.248588)
CreateVectorTilePackage (ベクター タイル パッケージの作成) ツールの例 2 (スタンドアロン スクリプト)

このスタンドアロン スクリプトは、CreateVectorTilePackage (ベクター タイル パッケージの作成) ツールの使用例を示しています。

# Name: CreateVectorTilePackage.py
# Description: Find all the maps in the project and
#   create a vector tile package for each map
# import system modules
import os
import arcpy

#set environment settings
arcpy.env.overwriteOutput = True
outputPath = "C://Tilepackages//"

# Loop through the project, find all the maps, and
#   create a vector tile package for each map,
#   using the same name as the map
p = arcpy.mp.ArcGISProject("c:\\temp\\myproject.aprx")
for m in p.listMaps():
    print("Packaging " + m.name)
    arcpy.CreateVectorTilePackage_management(m, outputPath + m.name + '.vtpk', "ONLINE", "", "INDEXED", 295828763.795777, 564.248588)

環境

このツールは、ジオプロセシング環境を使用しません。

ライセンス情報

  • Basic: はい
  • Standard: はい
  • Advanced: はい

関連トピック