ジオデータベース アタッチメント ツールは、アタッチメントの一括処理に柔軟な環境を提供します。アタッチメント ジオプロセシング ツールは、大量のファイルを一括でアタッチする必要がある場合に使用します。また、ArcGIS Desktop を使用して、利用できるアタッチメントを個別に処理できるツールもあります。
アタッチメント ツールの操作には、2 つの共通のシナリオがあります。最初のシナリオでは、アタッチメント ツールは、照合テーブルと呼ばれるルックアップ テーブルを使用して、コンピューター上にある個々のファイルを入力テーブルまたはフィーチャクラスの個別行に関連付けます。2 つめのシナリオでは、入力テーブルまたはフィーチャクラスが、コンピューター上にあるファイルを指し示すファイル パスや名前を持つ属性テーブルをすでに持っています。両方のシナリオとも、アタッチメントを入力テーブルまたはフィーチャクラスで有効化する必要があります。アタッチメントを有効化すると、ArcGIS がアタッチメントの管理に使用する、必要なシステム テーブルとリレーションシップが作成されます。これを実行するには、[アタッチメントの有効化 (Enable Attachments)] ツールを使用するか、テーブルまたはフィーチャクラスを右クリックして、[管理] ショートカットメニューを使用します。
例 1: 照合テーブルを使用したアタッチメントの追加
入力テーブルまたはフィーチャクラス上でアタッチメントを有効化したら、[アタッチメント照合テーブルの作成 (Generate Attachment Match Table)] ツールを実行して、入力テーブルのレコードをディスク上のファイルと関連付ける照合テーブルを作成します。このツールの入力は、アタッチするファイルを含む [入力フォルダー] と [キー フィールド] から構成されます。このツールは、入力テーブルの各行に対して、行の [キー フィールド] にある値を [入力フォルダー] にあるすべてのファイルと比較します。ファイルのベース名 (拡張子を除いたファイル名) とキー フィールドの値が一致した場合、一致が検出されたことになります。作成される出力には、[MATCHID](入力テーブルまたはフィーチャクラスの ObjectID) と [FILENAME](一致したファイルへのファイル パス) というフィールドがあります。
アタッチメント照合テーブルを生成したら、[アタッチメントの追加 (Add Attachments)] ツールを使用して、ファイルを入力データセットのレコードにアタッチします。[アタッチメントの追加 (Add Attachments)] ツールは、入力テーブルまたはフィーチャクラスの [レイヤー、テーブル ビューのキーとなるフィールド] の値を、[照合テーブル] の [照合結合フィールド] と比較します。これら 2 つの値が等しい場合、照合テーブル内の [照合パス フィールド] に見つかったファイルが、アタッチメントとして入力テーブルまたはフィーチャクラスに追加されます。
メモ:
推奨事項ではありますが、[アタッチメント照合テーブルの作成 (Generate Attachment Match Table)] ツールを使用して照合テーブルを作成することは必須ではありません。入力データセットの中に利用可能なキー フィールドが含まれていない場合、編集セッションで照合テーブルを手動で作成したり、データに合わせたカスタム スクリプトで自動的に作成したりすることができます。照合テーブルに必要なのは 2 つの属性フィールドだけです。1 つは、コンピューター上のアタッチメント ファイルのパスと名前を含むフィールドで、もう 1 つは、照合テーブルを入力テーブルまたはフィーチャクラスと結合するのに使用できる値を含むフィールドです。
例 2: 別個の照合テーブルを使用しないアタッチメントの追加
アタッチメントを有効化したら、照合テーブルを別個に作成しなくても、入力テーブルまたはフィーチャクラスを使用してアタッチメントを追加できる場合があります。入力テーブルにアタッチするファイルへのパスを持つフィールドがすでに含まれている場合、照合テーブルを別個に使用せず、このテーブルだけを使用することができます。[アタッチメントの追加 (Add Attachments)] ツールを使用して、[入力データセット] と [照合テーブル] の両方に同じテーブルまたはフィーチャクラスを指定して、入力データセットから [照合パス フィールド](ファイル パスまたはアタッチメント ファイルの名前を含むフィールド) を指定します。