Data Reviewer のライセンスで利用可能。
概要
ワークスペースに対してレビューアー バッチ ジョブを実行し、その結果をレビューアー セッションに書き込みます。レビューアー バッチ ジョブには、レビューアー チェックのグループが含まれています。チェックでは、条件、ルール、および空間リレーションシップに基づいてデータの整合チェックが行われます。また、チェックでは、整合チェック対象のフィーチャまたは行のセット、およびそれらのソース ワークスペースを指定します。レビューアー セッションでは、レビューアー チェックで実行された整合チェック タスクに関する情報が保存されます。この情報は、レビューアー ワークスペース内のテーブルおよびデータセットに格納されます。
使用法
指定されたワークスペースがレビューアー ワークスペースではない場合、[Data Reviewer の有効化 (Enable Data Reviewer)] ツールを使用してレビューアー ワークスペースを作成します。
[レビューアー セッションの作成 (Create Reviewer Session)] ツールを使用してセッションを作成できます。[レビューアー セッションの作成 (Create Reviewer Session)] ツールは、セッション ID とセッション名を出力パラメーターとして生成します。
レビューアー バッチ ジョブは、Data Reviewer Desktop で作成します。
接続性ルール、メタデータ、カスタムのチェック タイプはサポートされないため、バッチ ジョブの実行中にスキップされます。
レビューアー バッチ ジョブの結果は、[レビューアー ワークスペース] 内の指定したセッション ([セッション] で指定) に書き込まれます。
ワークスペースが [プロダクト ワークスペース] パラメーターで定義されていない場合、バッチ ジョブは、[バッチ ジョブ ファイル] で定義されたワークスペースに対して実行されます。
プロダクト ワークスペースがエンタープライズ ジオデータベースである場合、[プロダクト ワークスペースのバージョン] パラメーターを使用して特定のバージョンのデータを整合チェックできます。
[解析エリア] には、処理エリアを作成するためにマージされるポリゴン フィーチャまたは範囲の値が含まれます。このエリアと交差するフィーチャは、レビューアー バッチ ジョブによって整合チェックされます。このエリアの外部のフィーチャは、整合チェックされません。
[変更されたフィーチャのみ] は、[プロダクト ワークスペース] がバージョン対応登録された (トラディショナル) エンタープライズ ジオデータベースを参照している場合に有効になります。この設定は、整合チェックの対象を、親バージョンと子バージョン間で変更されたフィーチャに制限するもので、チェックのプライマリ フィーチャクラス (フィーチャクラス 1) のみに適用されます。セカンダリ データ リソース (フィーチャクラス 2 以降) では、含まれるすべてのフィーチャが整合チェックで使用されます。バージョン間の変更には次のようなものがあります。
- フィーチャが子バージョンでは加えられ、親バージョンでは加えられていない
- フィーチャが子バージョンでは変更され、親バージョンでは変更されていない
- 子バージョンと親バージョンの両方でフィーチャが変更されている
- フィーチャが子バージョンでは変更され、親バージョンでは削除されている
バッチ ジョブのサマリーは、[結果] ウィンドウに表示されます。
このツールの出力パラメーターは、[レビューアー ワークスペース] 内の REVBATCHRUNTABLE テーブルの 1 行のテーブル ビューです。この行は、バッチ ジョブの実行時に作成されたレコードを表しています。以下の表で、REVBATCHRUNTABLE の RUNCONTEXT フィールドと STATUS フィールドに格納される可能性のある値を説明します。
フィールド 説明 RUNCONTEXT
バッチ ジョブが実行されたコンテキストを識別する以下のコードです。
- 0 - Desktop
- 1 - Engine
- 2 - Server
- 3 - Pro
ステータス
以下のバッチ ジョブ実行ステータス コードです。
- 0 - 成功
バッチジョブが正常に実行されました。
- 1 - エラーを伴う成功
バッチ ジョブが正常に実行されましたが、エラーが表示されました。通常、処理エラーは、チェック時に整合チェックが失敗したこと (データ ソースが利用不可、チェックの構成に誤りがある)、またはフィーチャに関する問題が発生したため整合チェックでフィーチャがスキップされたことのいずれかに関連しています。
- 2 - 警告を伴う成功
バッチ ジョブが正常に実行されましたが、警告が表示されました。通常、処理警告は、結果のエラー ジオメトリを構築できないことや、バッチ ジョブの正常な実行にはあまり影響がないその他の問題に関連しています。
- 3 - エラーと警告を伴う成功
:バッチ ジョブが正常に実行されましたが、上記で述べたような警告とエラーの両方が表示されました。
- 4 - 失敗
バッチ ジョブが正常に実行されませんでした。バッチ ジョブの失敗は、データ アクセスの問題または構成の問題が原因で、バッチ ジョブに含まれるすべてのチェックで整合チェックに失敗した場合に発生します。
結果が含まれるログ ファイルは %localappdata%\Esri\DataReviewer ディレクトリにあります。ログ ファイルの情報には、フィーチャクラスに対して実行されたチェック、整合チェックされたフィーチャの数、レポートされた結果の数などがあります。ジオプロセシング バッチ ジョブ サービス用のサーバー ジョブ ディレクトリを確認すると、サーバー処理エラーおよび警告を調べることができます。
構文
ExecuteReviewerBatchJob(reviewer_workspace, session, batch_job_file, {production_workspace}, {analysis_area}, {changed_features}, {production_workspaceversion})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
reviewer_workspace | レビューアー バッチ ジョブの結果が書き込まれるワークスペース。 | Workspace |
session | レビューアー セッションの識別子と名前。セッションは、レビューアー ワークスペース内に存在している必要があります。 | String |
batch_job_file | 実行されるレビューアー バッチ ジョブ ファイルのパス。 | File |
production_workspace (オプション) | 整合チェックするフィーチャを含むエンタープライズ ジオデータベースまたはファイル ジオデータベース。 | Workspace |
analysis_area (オプション) | 整合チェック処理エリアの構築に使用されるエリアを定義するポリゴン フィーチャまたは arcpy.Extent オブジェクト。 | Extent; Feature Layer |
changed_features (オプション) | プロダクト ワークスペースがエンタープライズ ジオデータベース内のデータを参照している場合、整合チェックするフィーチャの種類 (変更済みまたは未変更) を指定します。
| Boolean |
production_workspaceversion (オプション) | バッチ ジョブで整合チェックされるプロダクト ワークスペースのバージョンです。これは、プロダクト ワークスペースがエンタープライズ ジオデータベースである場合にのみ適用できます。 | String |
派生した出力
名前 | 説明 | データ タイプ |
tableView | ツールの実行に関するサマリー情報を含むテーブル ビュー。 | テーブル ビュー |
コードのサンプル
次の Python ウィンドウ スクリプトは、ExecuteReviewerBatchJobツールの使用方法を示しています。
# Path to the tutorial reviewer workspace
rev_workspace = "C:/gisdata/TutorialsSamples/Tutorials/Reviewer/Reviewer.sde"
# path to the tutorial batch job file
batch_job_file = "C:/gisdata/TutorialsSamples/Tutorials/Reviewer/BatchJobs/RevTutorial.rbj"
# session - must exist before executing this script.
session = "Session 2 : Session 2"
# path to the tutorial production workspace - this contains the data to validate
prod_workspace = "C:/gisdata/TutorialsSamples/Tutorials/Reviewer/California.sde"
# execute the batch job
res = arcpy.ExecuteReviewerBatchJob_Reviewer(rev_workspace,session,batch_job_file,prod_workspace)
# get the output table view from the result object
tbl = res.getOutput(0)
print(tbl.name) # prints REVBATCHRUNTABLE
次のスタンドアロン スクリプトは、ExecuteReviewerBatchJob ツールの使用方法を示しています。
# Name: ExecuteReviewerBatchJob_Example.py
# Description: Executes a reviewer batch job
# Import arcpy module
import arcpy
# reviewer workspace
reviewer_db = "c:/gisdata/reviewer.sde"
# reviewer batch job file - corresponds to Finding geometries with spatial relationships doc
SoCal_GeoOnGeoChecks_rbj = "C:/gisdata/SoCal_GeoOnGeoChecks.rbj"
# session - must exist before executing this script.
session = "Session 2 : Session 2"
# production database - contains data to validate
production_db = "C:/gisdata/Edit_Sample.sde"
# aoi feature layer
arcpy.MakeFeatureLayer_management(production_db + "/Features/PolbndA",'PolbndA',"objectid = 145")
# Execute Reviewer Batch Job function
res = arcpy.ExecuteReviewerBatchJob_Reviewer(reviewer_db, session, SoCal_GeoOnGeoChecks_rbj, production_db,'PolbndA')
# get the output table
tbl = res.getOutput(0)
print(tbl.name)
# query the table
for row in arcpy.da.SearchCursor(tbl,("RECORDID","BATCHJOBID","BATCHJOBFILE")):
print(str(row[0]))
print(row[1])
print(row[2])
次のスタンドアロン スクリプトは、ExecuteReviewerBatchJob ツールの使用方法を示しています。
# Name: ExecuteReviewerBatchJob_Example.py
# Description: Executes a reviewer batch job
# Requirements: Data Reviewer extension
# Import arcpy module
import arcpy
# Check out a Data Reviewer extension license
arcpy.CheckOutExtension("datareviewer")
arcpy.env.overwriteOutput="true"
# reviewer workspace
reviewer_db = "c:/gisdata/reviewer.sde"
# reviewer batch job file - corresponds to Finding geometries with spatial relationships doc
SoCal_GeoOnGeoChecks_rbj = "C:/gisdata/SoCal_GeoOnGeoChecks.rbj"
# session - must exist before executing this script.
session = "Session 2 : Session 2"
# production database - contains data to validate
production_db = "C:/gisdata/Edit_Sample.sde"
# aoi extent
Extent_Analysis_Area = arcpy.Extent(-118.02, 33.65, 117.71, 33.94)
# Define spatial reference of analysis area extent using factory code
# GCS_WGS_1984, WKID: 4326
# If spatial reference is not defined the following warning message will appear:
# Spatial reference of the analysis area extent is not defined. Spatial reference is required to ensure that the analysis area extent is compatible with the data sources being validated.
spatial_reference = arcpy.SpatialReference()
spatial_reference.factoryCode = 4326
spatial_reference.create()
Extent_Analysis_Area.spatialReference = spatial_reference
# Execute Reviewer Batch Job function
res = arcpy.ExecuteReviewerBatchJob_Reviewer(reviewer_db, session, SoCal_GeoOnGeoChecks_rbj, production_db, Extent_Analysis_Area, "ALL_FEATURES", "")
# get the output table
tbl = res.getOutput(0)
print tbl.name
# query the table
for row in arcpy.da.SearchCursor(tbl,("RECORDID","BATCHJOBID","BATCHJOBFILE")):
print str(row[0])
print row[1]
print row[2]
# Check in the Data Reviewer extension
arcpy.CheckInExtension("datareviewer")
環境
ライセンス情報
- Basic: 次のものが必要 Data Reviewer
- Standard: 次のものが必要 Data Reviewer
- Advanced: 次のものが必要 Data Reviewer