概要
住所ロケーターを作成します。住所ロケーターは住所の位置検索、住所テーブルのジオコーディング、またはポイント位置の住所の取得に使用することができます。
注意:
ArcGIS Pro 2.6 は [住所ロケーターの作成 (Create Address Locator)] ツールをサポートする最後のリリースです。ArcGIS Pro 2.6 に続く次のメジャー リリースでは、このツールによるロケーターの構築はサポートされません。ロケーターの構築に [ロケーターの作成 (Create Locator)] ツールを使用して、この変更に備えることをお勧めします。
使用法
住所ロケーターは指定したファイル フォルダーに作成できます。ArcGIS Pro では、ジオデータベースではなく、ファイル フォルダーにロケーターを保存する必要があります。
参照データセットの役割は、住所ロケーターに対する参照データとしての振舞いを定義したものです。ArcGIS Pro で提供されるロケーター スタイルでは、次の値を使用して参照データセットの役割を記述します。
- プライマリ テーブル - プライマリ参照データセットのフィーチャクラスをロケーター用に定義します (道路中心線のフィーチャクラスなど)。これは必須のテーブルです。
- 代替都市名テーブル - 都市または場所名に対する別名を含む、代替の都市名テーブルを定義します。プライマリ テーブルを結合するために使用される JoinID がテーブルに必要になります。このテーブルはオプションです。
- 別名テーブル - 道路またはポイント フィーチャに対する別名を含む、代替の道路名テーブルを定義します。プライマリ テーブルを結合するために使用される JoinID がテーブルに必要になります。このテーブルはオプションです。
- エイリアス テーブル - 場所名および名前に対する実際の住所を含む、場所名のエイリアス テーブルを定義します。ユーザーは「Field Museum」などの場所名または「1400 S Lakeshore Drive Chicago, IL 60605」などの住所で位置を検索することができます。このテーブルはオプションです。
サービスとして表されるフィーチャクラスおよびテーブルは、参照データとして使用できるデータ タイプとしてはサポートされていません。
カスタム ロケーター スタイルまたはサード パーティが提供するロケーター スタイルによって、参照データのフィーチャセットおよびテーブルに対して異なる役割が定義される場合があります。参照データセットに対して定義される役割に関する情報については、それぞれのドキュメントをご参照ください。
コンポジット ロケーターはこのツールでは作成できません。コンポジット ロケーターを作成するには、[コンポジット住所ロケーターの作成 (Create Composite Address Locator)] ツールを使用します。
構文
CreateAddressLocator(in_address_locator_style, in_reference_data, in_field_map, out_address_locator, {config_keyword}, {enable_suggestions})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_address_locator_style | 住所ロケーター スタイル。新しい住所ロケーターはこの住所ロケーター スタイルに基づいて作成されます。
| Address Locator Style |
in_reference_data [[reference_data, {role}],...] | 住所ロケーターによって使用される参照データのフィーチャクラス、テーブル (役割を含む)。
サービスとして表されるフィーチャクラスおよびテーブルは、参照データとして使用できるデータ タイプとしてはサポートされていません。 カスタム ロケーター スタイルまたはサード パーティが提供するロケーター スタイルによって、参照データセットに対して異なる役割セットが定義される場合があります。 メモ:数百万のフィーチャで構成された参照データを含むロケーターを作成する場合は、一時ディレクトリが配置されるドライブ上に、サイズが通常の 3 ~ 4 倍以上のデータを書き込めるディスク空き容量が必要となります。これは、このロケーターが出力場所にコピーされる前に、このロケーターの構築に使用されるファイルがドライブ上の場所に書き込まれるためです。十分なディスク空き容量がない場合は、このツールで容量不足エラーが発生します。また、大きなロケーターを作成している場合、大量のメモリを消費するプロセスを処理するために、コンピューターに十分な RAM が搭載されている必要があります。 | Value Table |
in_field_map | 住所ロケーター スタイルが使用する参照データ フィールドの、参照データセット内のフィールドへのマッピング。このパラメーターでの各フィールドのマッピングは次の形式に則しています。
<locator field alias> は住所ロケーターによって使用される参照データのエイリアス名を表します。また、<dataset field name> は参照データセットのフィールド名を表します。名前の横にアスタリスク (*) の付いたフィールドは、住所ロケーター スタイルで必須となるフィールドです。 住所ロケーター スタイルで使用されるオプションの参照データ フィールドを参照データセットにマッピングしないことを選択する場合、フィールド名の代わりに <None> を使用してマッピングしないことを示します。 ロケーター スタイルで使用される参照データ フィールドのエイリアス名を決定するには、[住所ロケーターの作成 (Create Address Locator)] ツールを開いてロケーター スタイルを選択します。[フィールド マップ] パラメーターの [フィールド名] 列に表示される名前がフィールドのエイリアス名です。 | Field Info |
out_address_locator | ファイル フォルダーに作成するロケーター。ロケーターをファイル フォルダーに格納することで、パフォーマンスの改善、マルチスレッディング機能、候補の表示のサポートを有効に活用できます。ロケーターが作成されると、追加のプロパティとオプションをロケーターの設定で変更できます。 | Address Locator |
config_keyword (オプション) | このパラメーターは、ArcGIS Pro では効果がありません。下位互換性をサポートするために残されています。 | String |
enable_suggestions (オプション) | クライアント アプリケーションでユーザーが入力するときに、文字単位の候補の表示を自動で生成するかどうかを指定します。この機能を使用すると、一致候補が取得される前に入力する必要がある文字数が削減されるため、検索時の対話的なユーザー操作が簡単になります。クライアント アプリケーションでは、候補のリストを表示することができます。このリストは、探している場所がリストに返されるまで、ユーザーが文字を入力するたびに更新されます。 Esri が提供するロケーター スタイル以外は、候補の表示を有効化したロケーターの作成に使用できません。候補の表示機能は、こうしたロケーターがポータルと共有されている場合に限り、表示されます。
| Boolean |
コードのサンプル
次の Python ウィンドウ スクリプトは、イミディエイト モードで CreateAddressLocator 関数を使用する方法を示しています。
# Create a street address locator using a street centerline feature class
# in a file geodatabase as reference data.
# The new address locator will be created in a file folder.
# Import system modules
import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/ArcTutor/Geocoding/atlanta"
arcpy.CreateAddressLocator_geocoding("US Address - Dual Ranges", "streets.shp 'Primary table'", "'Feature ID' FID;'*From Left' L_F_ADD;'*To Left' L_T_ADD;'*From Right' R_F_ADD;'*To Right' R_T_ADD;'Prefix Direction' PREFIX;'Prefix Type' PRE_TYPE;'*Street Name' NAME;'Suffix Type' TYPE;'Suffix Direction' SUFFIX;'Left City or Place' CITYL;'Right City or Place' CITYR;'Left ZIP Code' ZIPL;'Right ZIP Code' ZIPR;'Left State' State_Abbr;'Right State' State_Abbr", "Atlanta_AddressLocator", "", "DISABLED")
ライセンス情報
- Basic: はい
- Standard: はい
- Advanced: はい