概要
ネットワーク データセットからネットワーク データセット レイヤーを作成します。
ネットワーク データセットは、ジオプロセシング ツールの入力として使用されるたびに開かれます。ネットワーク データセットには高度なデータ構造とテーブルが含まれており、それらを読み取ってキャッシュするため、ネットワーク データセットを開くとコストがかかります。ネットワーク データセット レイヤーは、ネットワーク データセットを 1 度開くだけで済ませるための仕組みです。これ以降のツールでは改めて開く必要がないので、性能が向上します。
使用法
ネットワーク データセット レイヤーは、ネットワーク データセットを入力として使う、どのワークフローでも使えます。
このツールで作成されるネットワーク データセット レイヤーは一時的であるため、保存しておかない限り、セッション後に削除されます。レイヤーをディスクに保存するためには、[レイヤー ファイルの保存 (Save To Layer File)] ツールを使います。
このツールで作成したネットワーク データセット レイヤーは、既存のネットワーク データセット レイヤー ファイルから、[レイヤーのシンボル情報を適用 (Apply Symbology From Layer)] ツールを使って、シンボルをインポートできます。
[描画するネットワーク エレメント (Network Elements to Draw)] パラメーターに指定できる選択肢は、ネットワーク データセットが対応しているネットワーク エレメントによって異なります。たとえば、トラフィックやターンに未対応のネットワーク データセットであれば、これは選択できません。
Python スクリプトのループ内でネットワーク解析を実行する場合、ネットワーク データセット レイヤーをループ外で作成しておき、解析をループ内で実行することにより、性能を改善できます。
ジオプロセシング サービスを使ってネットワーク解析を実行する場合、ネットワーク データセットをカタログ パスで参照していれば、サービス内でジオプロセシングを実行する都度、これを開くことになります。カタログ パスから参照する代わりに、ネットワーク データセット レイヤーを使用すると、パフォーマンス上の利点があります。これは、ジオプロセシング サービスを公開する際、サービスの開始時にデータセットが開かれ、接続プロパティがキャッシュされるためです。
構文
MakeNetworkDatasetLayer(in_network_dataset, output_layer, {draw_elements})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_network_dataset | 新しいレイヤーの作成元として使うネットワーク データセット。 | Network Dataset Layer |
output_layer | 作成するネットワーク データセット レイヤーの名前。 レイヤーは、ネットワーク データセット レイヤーを入力として使用するジオプロセシング ツールへの入力として使用できます。 メモ:作成される出力レイヤーは一時的なものであり、セッションの終了後に削除されます。レイヤーをディスクに保存するためには、[レイヤー ファイルの保存 (Save To Layer File)] ツールを使います。 | Network Dataset Layer |
draw_elements [draw_elements,...] (オプション) | このパラメーターは、ArcGIS Pro ではまだサポートされていません。 | String |
コードのサンプル
必須パラメーターのみを使用してツールを実行します。
networkDataset = "C:/Data/SanFrancisco.gdb/Transportation/Streets_ND"
arcpy.na.MakeNetworkDatasetLayer(networkDataset, "StreetNetwork")
必須および任意のパラメーターを使用してツールを実行します。
networkDataset = "C:/Data/SanFrancisco.gdb/Transportation/Streets_ND"
arcpy.na.MakeNetworkDatasetLayer(networkDataset, draw_elements=["EDGES","TURNS"])
ライセンス情報
- Basic: はい
- Standard: はい
- Advanced: はい