抽出値 → ポイント (Extract Values to Points) (Spatial Analyst)

Spatial Analyst のライセンスで利用可能。

概要

一連のポイント フィーチャに基づいてラスターのセル値を抽出し、その値を出力フィーチャクラスの属性テーブルに記録します。

使用法

  • 入力ポイント フィーチャクラスのすべてのフィールドは、出力ポイント フィーチャクラスに引き継がれます。

  • RASTERVALU と呼ばれる新規フィールドが出力に追加され、抽出された値が格納されます。この名前のフィールドが入力フィーチャの属性テーブルにすでに存在する場合、ツールの実行は失敗します。

  • 解析環境では、入力ラスターはリサンプリングされません。代わりに、値が抽出されるラスターの空間参照に入力位置を投影することによって、元の解像度および空間参照で入力ラスターからセル値が抽出されます。

    ただし、解析環境は入力位置に適用されます。

  • 入力ラスター内で NoData セルから値を抽出する位置には、出力テーブルで NULL 値が与えられます。シェープファイルでは、NULL フィールドがサポートされていないため、NoData セルは -9999 の値でテーブルに表示されます。

  • シェープファイル形式には、フィールド名の最大長が 10 文字という制限があります。そのため、デフォルトでは、出力シェープファイルの属性テーブルに追加されるフィールド名は切詰められ、一意になります。これにより、特に名前が長くて非常に似ている場合は、フィールド間の区別が難しくなる可能性があります。この場合、ファイル ジオデータベースに出力することをお勧めします。

  • マルチポイント フィーチャでは、ツールの実行に失敗します。マルチポイント フィーチャを使用して解析を実行するには、抽出ツールでマルチポイント フィーチャを使用する前に、シングルポイント フィーチャに変換します。詳細については、「マルチポイント データの処理」をご参照ください。

  • [入力ラスター] (Python では in_raster) としてマルチバンド ラスターが指定された場合、最初のバンドのみが使用されます。

    別のバンドを処理するには、使用するバンドを指定します。

    複数のラスターまたはマルチバンド ラスター データセットから値を抽出する場合は、[複数の抽出値 → ポイント (Extract Multi Values To Points)] ツールを使用します。

  • 内挿オプションは、ラスターから値を取得する方法を決定します。デフォルトのオプションでは、入力位置で正確なセル値が抽出されます。共一次内挿法を使用して内挿された値を抽出するには、[ポイントの位置で値を内挿] (Python では interpolate_values) オプションをオンにします。

  • 入力ラスター テーブルからすべての属性を追加するには、[すべての入力ラスターの属性情報を出力ポイント フィーチャに追加] オプションをオン (Python では add_attributes パラメーターを ALL) にします。属性は、同じ値のまま出力ポイント フィーチャに引き継がれます。記録されるプロパティの特性に応じて、一部の属性値は再計算が必要な場合があります。

  • [出力座標系] 環境が明示的に指定されていない場合、出力フィーチャクラスの空間参照は入力ポイント フィーチャから取得されます。ただし、[出力座標系] 環境が指定されているかどうかに関係なく、出力がフィーチャ データセットに書き込まれる場合、出力の空間参照はフィーチャ データセットと同じになります。

  • [マスク] 環境でフィーチャが指定されている場合、入力ラスターからのセル サイズとセルの配置を使用して、内部でラスターに変換されます。

  • このツールに適用されるジオプロセシング環境の詳細については、「解析環境と Spatial Analyst」をご参照ください。

構文

ExtractValuesToPoints(in_point_features, in_raster, out_point_features, {interpolate_values}, {add_attributes})
パラメーター説明データ タイプ
in_point_features

ラスター セル値の抽出元の場所を指定する入力ポイント フィーチャ。

Feature Layer
in_raster

値を抽出するラスター データセット。

整数タイプまたは浮動小数点タイプのいずれのラスターでもかまいません。

Raster Layer
out_point_features

抽出されたラスター値を含む出力ポイント フィーチャ データセット。

Feature Class
interpolate_values
(オプション)

内挿を使用するかどうかを指定します。

  • NONE内挿は適用されません。セルの中心の値が使用されます。これがデフォルトです。
  • INTERPOLATE共一次内挿法を使用して、有効な値を持つ隣接セルからセルの値が計算されます。すべての隣接セルが NoData でない限り、内挿で NoData は無視されます。
Boolean
add_attributes
(オプション)

ラスターの属性を出力ポイント フィーチャ データセットに書き込むかどうかを決定します。

  • VALUE_ONLY入力ラスターの値だけがポイントの属性に追加されます。これがデフォルトです。
  • ALL入力ラスターの (Count を除く) すべてのフィールドがポイントの属性に追加されます。
Boolean

コードのサンプル

ExtractValuesToPoints (抽出値 → ポイント) の例 1 (Python ウィンドウ)

この例では、ポイント シェープファイルによって指定された位置にあるラスターのセル値を抽出し、その値を持つ出力ポイント フィーチャクラスを作成します。

import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
ExtractValuesToPoints("rec_sites.shp", "elevation",
                      "C:/sapyexamples/output/outValPnts","INTERPOLATE",
                      "VALUE_ONLY")
ExtractValuesToPoints (抽出値 → ポイント) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

この例では、ポイント シェープファイルによって指定された位置にあるラスターのセル値を抽出し、その値を持つ出力ポイント シェープファイルを作成します。

# Name: ExtractValuesToPoints_Ex_02.py
# Description: Extracts the cells of a raster based on a set of points.
# Requirements: Spatial Analyst Extension

# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *

# Set environment settings
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"

# Set local variables
inPointFeatures = "rec_sites.shp"
inRaster = "elevation"
outPointFeatures = "C:/sapyexamples/output/extractvaluespts.shp"

# Execute ExtractValuesToPoints
ExtractValuesToPoints(inPointFeatures, inRaster, outPointFeatures,
                      "INTERPOLATE", "VALUE_ONLY")

ライセンス情報

  • Basic: 次のものが必要 Spatial Analyst
  • Standard: 次のものが必要 Spatial Analyst
  • Advanced: 次のものが必要 Spatial Analyst

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