リボン オプションのカスタマイズ

タブを作成し、それらのタブ上に表示されるコマンドを選択して、ArcGIS Pro リボンをカスタマイズできます。また、新しいグループおよびコマンドを既存のタブに追加することもできます。

[リボンのカスタマイズ] オプションには、ArcGIS Pro[設定] ページからアクセスします。オプションを開くには、次の手順を実行します。

  1. プロジェクトが開いている場合は、リボン上の [プロジェクト] タブをクリックします。または、ArcGIS Pro の開始ページで、左下隅にある [設定] をクリックします。
  2. 左側のリストにある [オプション] をクリックします。
  3. [オプション] ダイアログ ボックス メニューの [アプリケーション] の下で、[リボンのカスタマイズ] をクリックします。

リボンへのタブ、グループ、およびコマンドの追加

既存のリボン タブまたは新しいタブ上の新しいグループにコマンドを追加して機能を整理できます。いつでも特定のカスタマイズを削除したり、リボンをそのデフォルトの状態にリセットしたりできます。

[リボンのカスタマイズ] ダイアログ ボックス

グループおよびコマンドの追加

リボンをカスタマイズする最も一般的な方法は、既存のタブ上の新しいグループにコマンドを追加することです。

  1. 上記で説明したとおり、[リボンのカスタマイズ] オプションを開きます。
  2. 現在のリボン構成を表す、右側のスクロール ウィンドウで、グループの追加先となるタブを参照します。
  3. タブを選択します。必要に応じて、タブを展開し、含まれるグループを表示します。
  4. [新しいグループ] をクリックします。

    選択されたタブと [新しいグループ] ボタン
    この例では、[フィーチャ レイヤー] コンテキスト タブ セット上の [表示設定] タブが選択されます。

    [新しいグループ (カスタム)] という新しいグループが、このタブ上の他のグループの下に追加されます。

  5. [新しいグループ (カスタム)] が選択された状態で、[名前の変更] をクリックします。
  6. [名前の変更] ダイアログ ボックスで表示名を置き換えて [OK] をクリックします。
  7. [コマンドの選択元] ドロップダウン リストで、[一般的なコマンド] 設定をそのまま使用します。または、ドロップダウン矢印をクリックして、[すべてのコマンド][タブのリスト][よく使用されているジオプロセシング ツール]、または [すべてのジオプロセシング ツール] を選択します。
    ヒント:

    [すべてのコマンド] または [すべてのジオプロセシング ツール] を選択した場合は、コマンドの検索に役立つように検索ボックスが表示されます。

  8. コマンドのスクロール ウィンドウで、追加するコマンドを参照または検索します。
    ヒント:
    コマンドのフル ネームを表示するには、[オプション] ダイアログ ボックスを拡大します。コマンドの上にポインターを合わせると、ツールチップが表示されます。
  9. コマンドを選択して、[追加] をクリックします。

    新しいグループへの [プロパティ] コマンドの追加
    この例では、レイヤー プロパティを開くコマンドが [プロパティ] という新しいグループに追加されます。

    ヒント:

    ダイアログ ボックスの右側にある矢印ボタンを使って、タブのグループの順番、またはカスタム グループのコマンドの順番を変更します。組み込みグループのコマンドの順番は変更できません。

  10. [OK] をクリックします。

    [オプション] ダイアログ ボックスが閉じます。

  11. プロジェクトに戻るか、プロジェクトを開きます。新しいグループを追加したタブをクリックします。

    そのグループと含まれるコマンドがタブ上に表示されます。

    カスタムの [プロパティ] グループと [レイヤー プロパティ] ボタンを含む、リボン上の [表示設定] タブ
    この例では、[表示設定] コンテキスト タブからレイヤー プロパティを開くことができます。

新しいタブの追加

新しいタブをリボンに追加することで、デフォルトでは ArcGIS Pro インターフェイス上でグループ化されないコマンドを整理できます。

  1. [リボンのカスタマイズ] オプションを開きます。
  2. 右側のスクロール ウィンドウ (現在のリボン構成) で、[新しいタブ] ドロップダウン矢印をクリックして、[新しいタブ] をクリックします。

    リボン タブのリストに追加された新しいタブ

    ウィンドウでは、新しいタブと新しいグループが、他のコア タブの下 (最初のコンテキスト タブ セットの上) に追加されます。リボン上では、デフォルトで新しいタブが他のコア タブの右側に表示されます。

    メモ:

    新しいタブを追加する前に既存のタブを選択することで、新しいタブを別の位置に配置することができます。ただし、すべての状況において新しいタブが期待される位置に表示されるとは限らないため、これは推奨されません。

  3. [新しいタブ] が選択された状態で、[名前の変更] をクリックします。[名前の変更] ダイアログ ボックスでデフォルト名を置き換えて [OK] をクリックします。
  4. 新しいタブの下で、[新しいグループ (カスタム)] をクリックして選択します。新しいグループの名前を変更します。
  5. 新しいタブを選択します。必要に応じて、新しいグループを追加し、その名前を変更します。完了したら、コマンドの追加先となるグループを選択します。
  6. [コマンドの選択元] ドロップダウン リストで、[一般的なコマンド] 設定をそのまま使用するか、ドロップダウン矢印をクリックして、別の項目を選択します。
  7. コマンドのスクロール ウィンドウで、コマンドを参照するか、検索します。コマンドを選択して、[追加] をクリックします。
  8. その他のコマンドをそのグループに追加するか、タブ上の他のグループにコマンドを追加します。完了したら、[OK] をクリックします。

    [オプション] ダイアログ ボックスが閉じます。

  9. 開いているプロジェクトに戻るか、プロジェクトを開いて、カスタマイズを確認します。

    リボン上のカスタム タブ
    [変換] という新しいタブがリボンに追加されています。

新しいコンテキスト タブを追加する

コンテキスト タブは、このアプリケーションが特定の状態にある場合にリボンに表示されます。コンテキスト タブはタブ セット (1 つ以上のコンテキスト タブのグループ) に関連付けられます。複数のコンテキスト タブを同じタブ セットに関連付けることができますが、コンテキスト タブは必要な時だけ表示され、他のコンテキスト タブでは表示されたりされなかったりする場合があります。たとえば、マップ レイヤーで時間を有効にすると、リボンに [マップ] タブ セットが表示されてその下に [時間] コンテキスト タブが表示されます。グラフィックス レイヤーをマップに追加すると、[グラフィックス] コンテキスト タブも [マップ] タブ セットの下に表示されます。時間を有効にしたレイヤーを削除すると、[時間] タブが消えます。

  1. [リボンのカスタマイズ] オプションを開きます。
  2. 右側のスクロール ウィンドウ (現在のリボン構成) で、[メイン タブ] の下に一覧表示されているタブの下までスクロールするとコンテキスト タブ セットがあります。

    太字になったそれぞれの見出しがタブ セットを表しています。見出しの下にある各コンテキスト タブがタブ セットに関連付けられます。

  3. タブ セットの下で、新しいタブをグループ化するコンテキスト タブをクリックします。

    たとえば、[時間] コンテキスト タブと一緒に表示されるコンテキスト タブを追加するには、[マップ] の下にある [時間] タブをクリックします。新しいコンテキスト タブには時間フィールドを操作するためのジオプロセシング ツールが含まれている場合があります。

    メモ:

    カスタム コンテキスト タブは組み込みのコンテキスト タブと一緒にグループ化する必要があります。リボンでは、常に組み込みのタブの横にカスタム コンテキスト タブが表示されます。タブ セットの下には表示されません。

  4. スクロール ウィンドウの下で [新しいタブ][新しいコンテキスト付きタブ] の順にクリックします。
    リボン タブのリストに追加された新しいコンテキスト タブ

    ウィンドウでは、新しいタブと新しいグループがコンテキスト タブ セットの下に追加されます。

  5. [新しいタブ] が選択された状態で、[名前の変更] をクリックします。[名前の変更] ダイアログ ボックスでデフォルト名を置き換えて [OK] をクリックします。
  6. 新しいタブの下で、[新しいグループ (カスタム)] をクリックして選択します。新しいグループの名前を変更します。
  7. または、新しいタブを追加してグループをさらに追加します。完了したら、コマンドの追加先となるグループを選択します。
  8. [コマンドの選択元] ドロップダウン リストで、[一般的なコマンド] 設定をそのまま使用するか、ドロップダウン矢印をクリックして、別の項目を選択します。
  9. コマンドのスクロール ウィンドウで、コマンドを参照するか、検索します。コマンドを選択して、[追加] をクリックします。
  10. または、その他のコマンドをそのグループに追加するか、タブ上の他のグループにコマンドを追加します。

    2 つのジオプロセシング ツールを含むカスタム グループがあるカスタム コンテキスト タブ

  11. 完了したら、[OK] をクリックします。

    [オプション] ダイアログ ボックスが閉じます。

  12. 開いているプロジェクトに戻るか、プロジェクトを開いて、カスタマイズを確認します。

    リボン上のカスタム コンテキスト タブ
    この例では、ジオプロセシング ツールがあるカスタム コンテキスト タブが組み込みの [時間] コンテキスト タブと一緒に表示されています。

リボンからコマンド、グループ、タブを削除

リボンに追加したカスタムのコマンド、グループ、タブは削除できます。組み込みのタブとカスタム タブも非表示にできます。

カスタムのコマンド、グループ、またはタブの削除

  1. [リボンのカスタマイズ] オプションを開きます。
  2. 右側のスクロール ウィンドウ (現在のリボン構成) で、カスタム グループに追加したカスタムのタブ、グループ、またはコマンドを参照するか選択します。
  3. [削除] をクリックします または、選択したアイテムを右クリックして [削除] をクリックします。

    カスタム タブから削除するために選択されたグループ
    この例では、グループがカスタム コンテキスト タブから削除されます。

    メモ:

    グループを削除すると、そこに含まれるコマンドも削除されます。タブを削除すると、そこに含まれるグループも削除されます。

  4. [OK] をクリックします。

タブの非表示

組み込みのタブとカスタム タブを非表示にしてユーザー インターフェイスをすっきりとさせることができます。非表示にしたタブはリボンに表示されなくなりますが、[リボンのユーザー設定] オプションから削除されたわけではありません。組み込みのタブは削除することができません。

  1. [リボンのカスタマイズ] オプションを開きます。
  2. 右側のスクロール ウィンドウ (現在のリボン構成) で、非表示にしたいタブの横にあるチェックボックスをオフにします。
  3. [OK] をクリックします。

    これで、タブがリボンに表示されなくなります。非表示にしたタブを再度表示するには、[リボンのユーザー設定] オプションを開いて、表示するタブのチェックボックスをオンにします。

カスタマイズのエクスポートとインポート

別のコンピューターで使用したり、他のユーザーと共有したりするために、リボンのカスタマイズのインポートやエクスポートを行えます。

カスタマイズのエクスポート

リボンや [クイック アクセス ツールバー] をカスタマイズした場合は、ファイルにカスタマイズをエクスポートできます。

  1. [リボンのカスタマイズ] オプションを開きます。
  2. [インポート/エクスポート] をクリックし、[カスタマイズのエクスポート] をクリックします。
  3. [名前を付けて保存] ダイアログ ボックスで、ファイルの保存先フォルダーを参照します。
  4. [ファイル名] テキスト ボックスにファイル名を入力するか、デフォルト名を受け入れます。
  5. [保存] をクリックします。

    カスタマイズ ファイルはファイル拡張子 *.proExportedUI 付きで保存されます。他のユーザーもファイルをインポートし、コンピューターの ArcGIS Pro にカスタマイズを適用できます。

カスタマイズのインポート

リボンのカスタマイズを *.proExportedUI ファイルからインポートできます。

  1. [リボンのカスタマイズ] オプションを開きます。
  2. [インポート/エクスポート] をクリックし、[カスタマイズ ファイルのインポート] をクリックします。
  3. [開く] ダイアログ ボックスで、カスタマイズ ファイルを含むフォルダーを参照します。該当するファイルを選択して [開く] をクリックします。

    既存のすべてのリボンと [クイック アクセス ツールバー] のカスタマイズを置換するかどうかを確認するプロンプトが開きます。

    注意:

    ファイルをインポートすると、現在のカスタマイズはすべて失われます。現在のカスタマイズを維持するには、[いいえ] をクリックします。

  4. プロンプトで、[はい] をクリックします。
  5. [オプション] ダイアログ ボックスで [OK] をクリックします。

    ファイルで指定したカスタマイズがリボンに適用されます。

カスタマイズのリセット

選択したタブ、またはリボンからすべてのカスタマイズを削除するには、[リセット] ボタンを使用します。

  1. [リボンのカスタマイズ] オプションを開きます。
  2. 右側のスクロール ウィンドウ (現在のリボン構成) で、カスタマイズしたタブを参照して選択します。
  3. [カスタマイズ] の横にある [リセット] ドロップダウン矢印をクリックし、[選択アイテムのリセット] をクリックします。

    選択されたタブと、ハイライト表示された [選択アイテムのリセット] コマンド
    この例では、カスタムの [プロパティ] グループが [表示設定] タブから削除されます。このタブ上に他にカスタム グループがある場合は、それらのグループも削除されます。

    選択したタブのすべてのカスタマイズが削除され、タブがデフォルト構成に戻ります。残りのタブに対するカスタマイズは影響を受けません。

    メモ:

    ファイルからインポートしたカスタマイズも含め、リボンからすべてのカスタマイズを削除するには、[すべてリセット] をクリックします。これにより、リボンがそのデフォルト構成に戻ります。[クイック アクセス ツールバー] へのカスタマイズは、[クイック アクセス ツールバー] オプションでリセットする必要があります。

キーボード アクセラレータの使用

キーボード アクセラレータ (キーボード ショートカットとも呼ばれる) を使用すると、キーストロークの組み合わせまたはファンクション キーを使ってコマンドを実行できます。

キーボード アクセラレータの追加

ほとんどのコマンドにキーボード アクセラレータを追加することができます。ただし、メニュー、分割ボタン、ツール パレットなど、その実行にユーザーの操作が必要な選択型のコマンドもあります。選択型のコマンドはアイコンで表示されます。これらのコマンドはリボンまたは [クイック アクセス ツール] バーに追加できるものの、キーボード アクセラレータでは制御できません。

[リボンのユーザー設定] オプションのコマンド一覧
選択型のコマンドはアイコンで表示されます。

  1. [リボンのカスタマイズ] オプションを開きます。
  2. 左側のスクロール ウィンドウ (コマンドのリスト) で、コマンドを参照するか、検索して選択します。
  3. [アクセラレータ] テキスト ボックスで、キーストロークの組み合わせを入力し、[割り当て] をクリックします。

    コマンドへのキーボード アクセラレータの割り当て
    この例では、レイヤー プロパティを開くコマンドにアクセラレータ「Alt + L」が割り当てられます。

  4. [OK] をクリックします。
  5. 開いているプロジェクトに戻るか、プロジェクトを開いてアクセラレータを使用します。

    アクセラレータは適切なコンテキストでのみ機能します。たとえば、レイヤー プロパティを開くアクセラレータは、マップ ビューがアクティブで、かつレイヤーが [コンテンツ] ウィンドウで選択されている場合のみ機能します。

    メモ:

    • 別のコマンドにすでに割り当てられているキーストロークの組み合わせ (ArcGIS Pro のデフォルトまたはユーザーが追加したアクセラレータ) を入力すると、メッセージが表示され、そのアクセラレータが現在割り当てられているコマンドが示されます。その割り当てを無効にするかどうかを選択できます。
    • アクセラレータで Shift キーを使用できるのは、ファンクション キー (例: Shift + F6) または矢印キー (例: Shift + 上矢印) などの特殊キーと組み合わせた場合のみです。この制約により、大文字のテキスト入力とアクセラレータが競合するのを防ぎます。

キーボード アクセラレータの削除

アクセラレータは削除することができます。

  1. [リボンのカスタマイズ] オプションを開きます。
  2. 左側のコマンドのスクロール ウィンドウで、アクセラレータが割り当てられているコマンドを選択します。
    メモ:

    コマンドにアクセラレータが割り当てられている場合、そのコマンドが選択されると、キーストロークの組み合わせが [アクセラレータ] テキスト ボックスに表示されます。そうでない場合、このボックスは空になります。

  3. [割り当て] ドロップダウン矢印をクリックし、[リセット] をクリックします。

    アクセラレータが [アクセラレータ] ボックスから削除されます。

    ヒント:

    すべてのカスタム アクセラレータを削除するには、[割り当て] ドロップダウン矢印をクリックし、[すべてのアクセラレータをリセット] をクリックします。ArcGIS Pro のデフォルト アクセラレータは影響を受けません。

スクリーンヒントでのコマンド ID の表示

あらゆるコマンドは、アドイン開発者がコマンドの検索または呼び出しのために使用する一意のテキスト ID を保持します。すばやく参照できるように、このコマンド ID をリボン上のコマンドのスクリーンヒントに表示することができます。

  1. [リボンのカスタマイズ] オプションを開きます。
  2. [ヒントにコマンド ID を表示] チェックボックスをオンにします。
  3. [OK] をクリックします。
  4. プロジェクトに戻るか、プロジェクトを開きます。リボン上のコマンドにマウス ポインターを合わせ、スクリーンヒントを表示します。

    [解析] タブの [ツール] ボタンのスクリーンヒントに表示されたコマンド ID

    コマンド ID が表示されないようにするには、[リボンのカスタマイズ] オプションの [ヒントにコマンド ID を表示] チェックボックスをオフにします。

    ヒント:

    また、スクロール ウィンドウでコマンドを参照し、そのコマンドを右クリックして [ID をクリップボードにコピー] をクリックすることでも、コマンド ID を取得できます。

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