加重合計関数

Image Analyst ライセンスで利用できます。

Spatial Analyst のライセンスで利用可能。

概観

加重合計関数を使用して、複数のラスターに対してそれぞれ与えられた加重を掛けてから合計することで、オーバーレイできます。

加重合計ラスター関数プロパティ

加重合計ラスター関数プロパティ

ライセンス:

この関数を使用するには、ArcGIS Spatial Analyst エクステンションを有効にする必要があります。

備考

入力ラスターは、整数または浮動小数です。

加重は、入力ラスターの指定したフィールドに適用されます。フィールドのタイプは、short または long の integer、double、float が使用できます。

複数のラスターを合計するには、複数のラスターを入力してから、すべての加重を 1 に設定すると便利です。

加重値は、任意の正または負の 10 進数値です。相対的な割合に制限されず、1.0 と等しい必要もありません。

パラメーター

パラメーター名説明

加重合計

加重合計テーブルは、以下の 3 つのプロパティで定義されます。

  • ラスター - 重み付けされるラスター。
  • フィールド - 重み付けに使用するラスターのフィールド。
  • 加重 - ラスターにかける加重値。これには、任意の正または負の 10 進数を指定できます。

セル

出力ラスターに使用するセル サイズを選択します。すべての入力セル サイズが同じである場合、すべてのオプションは同じ結果を生成します。

セル サイズ説明

先頭

入力ラスターの最初のセル サイズを使用します。

最後

入力ラスターの最後のセル サイズを使用します。

最大

すべての入力ラスターのうちの最大セル サイズを使用します。

平均

すべての入力ラスターの平均セル サイズを使用します。

最小

すべての入力ラスターのうちの最小セル サイズを使用します。

これがデフォルトです

範囲

出力ラスターに使用する範囲を選択します。

範囲説明

先頭

最初の入力ラスターの範囲を使用して、処理対象範囲を決定します。これがデフォルトです。

交点

重複するピクセルの範囲を使用して、処理対象範囲を決定します。

最後

最後の入力ラスターの範囲を使用して、処理対象範囲を決定します。

ユニオン

すべてのラスターの範囲を使用して、処理対象範囲を決定します。

パラメーター名説明

加重合計テーブル

加重合計テーブルは、以下の 3 つのプロパティで定義されます。

  • ラスター - 重み付けされるラスター。
  • フィールド - 重み付けに使用するラスターのフィールド。
  • 加重 - ラスターにかける加重値。これには、任意の正または負の 10 進数を指定できます。

セルサイズ タイプ

出力ラスターで使用するセル サイズを選択します。すべての入力セル サイズが同じである場合、すべてのオプションは同じ結果を生成します。

  • 最初のラスターに一致 - 入力ラスターの最初のセル サイズを使用します。
  • 最小 - すべての入力ラスターのうちの最小セル サイズを使用します。
  • 最大 - すべての入力ラスターのうちの最大セル サイズを使用します。これがデフォルトです。
  • 平均 - すべての入力ラスターの平均セル サイズを使用します。
  • 最後のラスターに一致 - 入力ラスターの最後のセル サイズを使用します。

範囲タイプ

出力ラスターで使用する範囲を選択します。

  • 最初のラスターに一致 - 最初の入力ラスターの範囲を使用して、処理対象範囲を決定します。

  • 共通の範囲 - 重複するピクセルの範囲を使用して、処理対象範囲を決定します。これがデフォルトです。
  • すべての範囲 - すべてのラスターの範囲を使用して、処理対象範囲を決定します。
  • 最後のラスターに一致 - 最後の入力ラスターの範囲を使用して、処理対象範囲を決定します。

加重合計の詳細

加重合計関数を使用すると、複数の入力に重みを付けて合計することで、統合解析を実行できます。これは、複数のファクターを表す複数のラスター入力を、重みまたは相対的な重要度を組み込んで簡単に統合できるという点では、加重オーバーレイ関数と似ています。

[加重合計 (Weighted Sum)] ツールは、まず、各入力ラスターの指定されたフィールド値を、指定された重みで乗算します。次に、すべての入力ラスターを合計して出力ラスターを作成します。

これらの関数には、2 つの大きな違いがあります。

  • 加重合計関数は、再分類された値を評価スケールに戻しません。
  • 加重合計関数では浮動小数値と整数値を使用できますが、加重オーバーレイ関数で入力として使用できるのは整数ラスターのみです。

再分類された値を評価スケールに戻さないことで、解析の解像度が維持されます。たとえば、適合性モデルでは、1 ~ 10 のスケール (10 が最適) に再分類された 10 の入力条件があり、重みが割り当てられていない場合、[加重合計 (Weighted Sum)] ツールの出力の値は 10 ~ 100 になります。[加重オーバーレイ (Weighted Overlay)] ツールは、同じ入力について、10 ~ 100 の再分類された解析の範囲を評価スケール (たとえば、1 ~ 10 のスケール) に正規化します。[加重合計 (Weighted Sum)] ツールでモデルの解像度を維持することは、少数のより適性なロケーションのみを特定したい場合や特定の数の候補地のみを特定したい場合に役立ちます。

メモ:

複数の範囲が異なる連続データ レイヤーを統合することは、常に効果的であるとは限りません。

一般的に、連続ラスターの値はカテゴリ別にグループ化されます。たとえば、傾斜角の値は「平ら」、「中程度」、「急」、および「最大」にグループ化できます。各傾斜角の値をこれらのカテゴリのいずれかに割り当てることができ、そのカテゴリにはオーバーレイ解析の条件を基準とする相対的なクラスの嗜好を示す再分類値を割り当てることができます。そのようなラスターを再分類するには、[再分類 (Reclassify)] ツールを使用できます。

[加重オーバーレイ (Weighted Overlay)] ツールは、適合性モデリングに最も一般的に使用されます。確実に正しい方法論が使用されるようにするためには、このツールを使用する必要があります。[加重合計 (Weighted Sum)] ツールは、モデルの解像度を維持したい場合、または浮動小数点の出力や 10 進数の重みが必要な場合に役立ちます。

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