多くのジオコーディング アプリケーションでは、場所のロケーションは数字と道路名ではなく、2 本の道路の交差点として提示されます。交差点の検索は、交差する道路名と、追加の識別情報 (都市、郵便番号、その両方など) で構成されます。交差点の住所には、1 本目の道路名と交点コネクタ、検索対象の 2 本目の道路名が必要です。交点コネクタには、&、@、|、\ などがありますが、デフォルトでは、各国で一般的に使用されている交点コネクタが国ごとに構成されています。たとえば、米国やフランスでは and と at が使用されます。たとえば、交差点の検索として Redlands Blvd and New York St 92373 や Redlands Blvd & New York St Redlands Ca はどちらも有効です。道路の交差点の一致を探す場合、Addr_type 出力フィールドに StreetInt という値が返されます。
以下に示すように、[ロケーターの作成 (Create Locator)] ジオプロセシング ツールで作成した [ストリート住所] ロールに基づいたロケーターには、いくつかの種類の交差点があります。
物理的に接続されている交差点
一般的な交差点は、2 つの道路セグメントが物理的に交差したときに形成されます。例: W Park Ave and Tennessee St, Redlands, CA
物理的に接続していない交差点
物理的に接続していない道路にも交差点があります。これには、別の道路と交差する高速道路の高架など、道路が高低差によって分かれているようなケースが挙げられます。例: Pacific Hwy and W Washington St, San Diego, CA 92140
つながっていない交差点
交差点は、2 つのつながっていない道路によって形成されることもあります。この場合、1 本の道路が別の道路から一定の距離で終了しており (この距離を「距離許容値」と呼びます)、物理的には接続されていません。物理的に接続した交差点に一致する交差点の候補と、切断された交差点に一致する交差点の候補は、別々にスコア付けされません。次に、2 種類の切断された交差点について説明します。
近接交差点
近接交差点は、2 本の道路間の距離が非常に短い単一のポイント (行き止まりや袋小路など)、または切断された道路間の距離が非常に短い、複数のポイントを持つ平行道路で構成されます。近接タイプの交差点の距離許容値は 60 メートルです。物理的に接続された交差点が少なくとも 1 つ返される場合、近接タイプの交差点は返されません。物理的に接続した交差点が返されず、道路と道路の間に許容範囲内の距離がある場合は、近接タイプの交差点が結果として返されます。近接タイプの交差点の例: Rua Ferdinando Ferreira @ Avenida Comendador Franco, Curitiba, BRA
ロータリー
サポートされる切断された交差点には、ロータリーもあります。ロータリーは、2 本以上の道路が円形の道路につながっているものです。この円形の道路には、通常は名前は付けられていません。これにつながる道路は、通常は相互にはつながっていませんが、これらの道路が距離許容値内にあれば、ロケーターが交差点の一致を返します。ロータリー交差点検索の例: Rue Jean Laurent & Avenue Jean Mermoz, Le Vésinet, FRA
あいまいな交差点
交差点検索を行ったときに、複数の一致が返されることがあります。これは、分離した道路が互いに交差する場合に見られます。分離した道路は、中央分離帯で分かれる 2 本の道路セグメントで構成されます。このシナリオでは、同じ道路名の別々の場所で交差する交差点が、最大で 4 か所あります。このような検索では、ロケーターはあいまいな交差点の許容値を使用し、結果から余分な交差点候補を削除します。デフォルトのあいまいな交差点の許容値は 30 メートルです。具体的に言うと、同じ道路名で別々の場所で交差する交差点の候補が複数存在する場合、それが 30 メートル以内であれば、ロケーターは 1 つの候補しか返しません。あいまいな交差点の検索の例: Cambie St and W King Edward Ave, Vancouver, British Columbia この場合、同じ道路名を持つ交差点の候補が 3 つあります。その位置はあいまいな交差点の許容値の範囲内なので、交差点の候補は 1 つしか返されません。