空間マップ シリーズとは、単一のレイアウトから構築されたページのコレクションであり、各ページのマップ フレームに異なるマップ範囲が表示されます。マップ シリーズは、インデックス レイヤーと呼ばれるレイヤー内のすべてのフィーチャを反復処理して、フィーチャごとにページを作成することによって構築されます。各ページのマップ範囲はフィーチャです。たとえば、空間マップ シリーズには、近傍内の各区画ごとに個別のページを含めることができます。シリーズを作成すると、これを 1 つの .pdf ファイルとしてエクスポートするか、各ページに対して .pdf ファイルを作成できます。
空間マップ シリーズには、動的エレメントと静的エレメントの両方を含めることができます。レイアウト上の静的なエレメントは、マップ シリーズのページごとに一定に保たれます。シリーズ内のマップ フレームなどの動的なエレメントは、ページごとに更新されます。その他の動的エレメントには、テキスト、テーブル フレーム、凡例、ピクチャなどがあります。空間マップ シリーズで動的なエレメントを使用する方法について詳しくは、「空間マップ シリーズと動的なエレメント」をご参照ください。
すべての空間マップ シリーズで、マップ範囲はインデックス レイヤーのフィーチャから抽出されます。マップはどのページでも変更されませんが、範囲は変わります。必要に応じ、インデックス レイヤーのフィールドを使用し、各マップ シリーズ ページのマップの回転と空間参照を変更することもできます。
空間マップ シリーズの例
空間マップ シリーズを作成すると、さまざまなメリットがあります。多くの場合、既存のレイヤーは、区画、州、国、国立公園などのインデックス レイヤーと円滑に連携できます。場合によっては、ページの大きい部分の詳細セクションを示すために、インデックス レイヤーの生成が必要となることもあります。最も一般的なケースとしては、インデックス マップ シリーズとストリップ マップ シリーズが挙げられます。マップ シリーズ ツールセットには、これらのインデックス レイヤーを生成するためのツールがあります。
インデックス マップ シリーズ
大きいエリアを表す詳細マップの場合、エリアを小さいマップ範囲に分割し、小さい範囲のそれぞれに対してレイアウトを作成します。グリッドは大きい範囲を分割できるため、エリアを重複させずに網羅できます。このグリッドを、マップ シリーズのインデックス フィーチャとして使用できます。[インデックス フィーチャ (格子状) の作成 (Grid Index Features)] ツールを使用し、指定エリア上にグリッドを自動的に生成します。
ストリップ マップ シリーズ
ライン フィーチャに沿った一連のマップ ページ (河川、道路、パイプラインなど) は、ストリップ マップ シリーズと呼ばれます。マップ シリーズの各ページには、ライン フィーチャの両側に定義済みの地理対象エリアが表示されます。後続のページには、ラインの先にあるエリアが表示されます。隣接するマップ ページは、地理的にやや重なります。[インデックス フィーチャ (帯状) の作成 (Strip Map Index Features)] ツールは、指定の線形フィーチャ上にストリップ マップ グリッドを自動的に生成します。