操作レイヤーは、シーンのベースマップの上にオーバーレイされます。多くの場合、操作レイヤーは対話形式で、Web シーンのストーリーを伝えます。操作レイヤーは、ソース データに応じてさまざまに視覚化できます。次に例を示します。
- 3D メッシュのような定義済み都市モデルは、実世界の視覚化に最適です。
- ポイント フィーチャは、道路設備などの 3D モデルや、立ち上げプリセット レイヤーを使用してシンボル表示できます。
- 温度分布のラスターなどの科学データは、地表にドレープできます。
ソース データに応じて、操作レイヤーは Web フィーチャ レイヤー、Web シーン レイヤー、または Web タイル レイヤーとして共有できます。2D フィーチャ レイヤーは常にフィーチャ レイヤーとして共有されます。3D ポイント レイヤー、マルチパッチ レイヤー、および LiDAR レイヤーはシーン レイヤーとして共有され、ラスター レイヤーは常にタイル レイヤーとして共有されます。
メモ:
ファイルを必要とする一部の変換は、ArcGIS Server のインストール時にインストールされません。my.esri.com にある ArcGIS Pro Coordinate System Data ファイルをダウンロードしてインストールできます。追加ファイルとして、EGM2008 および GEOID12b ジオイド モデル、VERTCON ファイル、GEOCON v1 の他に、Switzerland、XRail、および OSTN15 用の 3 つの NTv2 ファイルもあります。シーンで鉛直座標変換が使用されている場合、これらのファイルは必須です。
フィーチャ レイヤーの作成
アクティブなポータルに応じて、ポイント、ライン、ポリゴンなど、シーン内のフィーチャ レイヤーは、Web フィーチャ レイヤーが関連付けられた Web シーン レイヤーとして、または単なる Web フィーチャ レイヤーとして公開されます。さまざまなポータルで共有する場合に作成できるレイヤーのタイプに関する詳細は、「Web レイヤーの共有の概要」をご参照ください。
メモ:
Web フィーチャ レイヤーの 3D における拡張性は機能が制限されているため、Web シーン レイヤーがデフォルトのレイヤー タイプになります (利用可能な場合)。2,000 フィーチャを超えるデータセットは、Web シーン レイヤーとして共有する必要があります。
[コンテンツ] ウィンドウの [3D レイヤー] カテゴリのレイヤーは、3D 機能を使用できます。たとえば、シンボルは、マップ サーフェス上で 3D で表示され、常にビューアーに対面して表示 (ビルボードと呼びます) することができます。
[コンテンツ] ウィンドウの [2D レイヤー] カテゴリのレイヤーは、地表面にドレープを描画します。
レイヤーの標高モードの設定
ArcGIS Pro では、3D フィーチャ レイヤーは、[地面]、[地表を基準]、[絶対高度] にすることができます。2D レイヤーは常に標高サーフェス上にドレープされます。Web シーンでは、以下に対して特定の標高設定のみがサポートされています。
- Web フィーチャ レイヤーとして共有されている 3D ポイント、ライン、およびポリゴン レイヤー
- [地表]
- [ジオメトリ Z 値] または Arcade 条件式を含む [フィールド] を使用した [地面を基準]
- [ジオメトリ Z 値] または Arcade 条件式を含む [フィールド] を使用した [絶対高度]
レイヤーの基準高度は、標高プロパティのページで変更できます。各標高モードに対し、オフセットを定義できます。高さ強調やフィーチャの高さなど、属性や式を使用して定義された他のすべての標高プロパティは、Web シーンではサポートされていません。
フィーチャ レイヤーのシンボルの定義
Web シーンのレイヤーは、単一のシンボル、個別値、等級色、または等級シンボルとして表現できます。
Web シーンのポイント、ライン、およびポリゴンについては、一部のシンボル タイプはサポートされていません。シンボル タイプがサポートされていない場合、シンボルはダウングレードされます。そのため、シンボル タイプによっては、シンボルがデフォルトのシンボル (たとえば、球体) に置き換えられたり、マーカー シンボルのオフセットなど、シンボルのプロパティが Web レイヤー シンボルで利用できない場合があります。
メモ:
単位のないストレッチ比例シンボルを使用しているなど、一部の場合では、フィーチャの描画がシーン ビューアーと ArcGIS Pro で異なります。シンボルを変更できない場合は、このコンテンツを Web タイル レイヤーとして共有してシンボルを維持します。
次のシンボル タイプの描画は、Web シーンでダウングレードされません。
- ポイント - ピクチャ マーカーおよび図形マーカーは、Web シーンで使用できます。ピクチャ マーカーでは、陰影、回転、およびオフセットなど、一部のプロパティは、Web レイヤー シンボルでは適用されません。絵文字マーカーなど、一部の図形マーカーは正確に描画できますが、ハローなどの一部のプロパティは描画できません。また、フィーチャ属性を使用してシンボル サイズを決定することもできます。
ArcGIS Online および ArcGIS Enterprise 10.5 で共有する場合、COLLADA モデルのような 3D モデル ファイルがサポートされます。Portal for ArcGIS で共有する場合、シンボルはデフォルトの球体シンボルに置き換えられます。
Web シーンで問題なく公開されるポイント フィーチャについては、プリセット レイヤーを使用して、単一セットのシンボルにアクセスすることもできます。
2D レイヤー (サーフェス上に描画)
3D レイヤー (ビルボード)
3D レイヤー (シンプルな 3D 形状)
3D レイヤー (複雑な 3D 形状)
3D レイヤー (ラベル)
スクリーン サイズ シンボル (ポイント)
利用不可
利用不可
現実世界の単位シンボル (メートル)
利用不可
利用不可
プリセット レイヤー
利用不可
利用不可
- ライン - ソリッド ストローク シンボルは、Web シーンでサポートされています。ピクチャ ストロークは、ソリッド ストロークにダウングレードされます。壁、管、ストライプなどの 3D シンボルは、管シンボルにダウングレードされます。
2D レイヤー (サーフェス上に描画)
3D レイヤー (シンプル)
3D レイヤー (シンプルな 3D 形状)
3D レイヤー (ラベル)
スクリーン サイズ シンボル (ポイント)
利用不可
現実世界の単位シンボル (メートル)
利用不可
- ポリゴン - ポリゴンのアウトラインとしての塗りつぶしおよび塗りつぶしストロークはサポートされています。その他すべてのシンボル レイヤーの組み合わせ、たとえば、アウトラインとしてのグラデーションおよびピクチャ ストロークは、シンボルがダウングレードされます。
2D レイヤー (サーフェス上に描画)
3D レイヤー (シンプル)
3D レイヤー (立ち上げ)
3D レイヤー (ラベル)
スクリーン サイズ シンボル (ポイント)
Arcade 条件式を使用する基準高さの立ち上げのみがサポートされます。
- マルチパッチ - 現在のバージョンの ArcGIS Pro では、等級シンボルを使用したマルチパッチ ジオメトリの共有はサポートされていません。
2D レイヤー (サーフェス上に描画) | 3D レイヤー (テクスチャ処理されたマルチパッチ) | 3D レイヤー (テクスチャ処理されていないマルチパッチ) | 3D レイヤー (ラベル) | |
マルチパッチ | 利用不可 |
必要に応じて別のシンボルを共有したり使用したりした後は、必ず Web シーンを確認してください。
フィーチャのラベル作成
Web シーンでは、ポイント、ライン、およびポリゴン フィーチャ レイヤーにラベルを作成できます。フォント、テキスト色、テキスト サイズ、および太字や斜体などの書式設定を定義できます。ポイント フィーチャでは、ArcGIS Pro で利用できるすべての配置オプションを定義できます。ラインおよびポリゴン フィーチャでは、クライアントの機能により、ラベルの配置オプションが定義されます。たとえば、Scene Viewer は、常にラベルを中央の位置に表示します。ArcGIS Pro で Web レイヤーを使用する場合、すべての配置オプションが適用されます。
ポップアップの定義
ポップアップを使用すると、Web シーンのフィーチャに関する追加情報を取得することができます。Web シーンのすべての Web フィーチャ サービス レイヤーにポップアップを定義することができるため、ポップアップは、すべての Web シーンにおいて重要な要素として作成されます。
レイヤー プロパティ
Web シーンでは、次のレイヤー プロパティをレイヤーに設定できます。
- 距離範囲 - レイヤーを描画する最小距離および最大距離を定義できます。Web レイヤーを共有するときに、距離範囲の値を含むグループ レイヤー内にレイヤーがある場合、すべてのサブレイヤーでは、そのグループ レイヤーに定義された距離範囲が使用されます。Web シーンと ArcGIS Pro では、値の処理方法が若干異なります。
- 実世界の単位 - ポイントまたはライン フィーチャに 3D シンボルを使用する場合、シンボルの単位にメートルを適用するよう指定できます。これは、無線塔の最大範囲など、テーマに応じてシンボルのサイズを設定する場合に重要です。
メモ:
3D モデル マーカーでシンボル表示されたフィーチャ レイヤーを共有するときは、実世界の単位が必要です。
- フィルター設定 - Web シーンに特定のフィーチャを描画することのみを目的として、フィルター設定を定義できます。
- 透過表示 - レイヤーの透過表示を設定したり、属性フィールドに基づいて透過表示を適用したりできます。
- フェイスの表示設定 - マルチパッチ ジオメトリのフェイスの表示設定オプションを設定できます。
立ち上げ、シンボル レイヤーの描画、マスキングなどのレイヤー プロパティは、Web シーンでは適用されません。