Ney 修正円錐図法

説明

Ney 図法は、ランベルト正角円錐図法に変更を加えたものです。この投影法は、緯線を少し拡張して極を中心に完全な同心円を作成し、方位極マップ ビューを作成します。これは、極周辺の地域のマップ作成に適した投影法です。この投影法は、2 つの標準緯線を使用します。1 つの緯線は、中心に投影される半球 (北または南) を定義します。

Ney 修正円錐図法の計算は、1949 年に C. H. Ney によって考案されました。この図法は ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 10.0 以降で使用できます。

Ney 修正円錐図法の例
Ney 修正円錐図法は、北極を中心に表示されます。

投影のプロパティ

次のサブセクションでは、Ney 修正円錐図法のプロパティについて説明します。

経緯線

Ney 修正円錐図法は、方位図法です。Ney 図法の経緯線は、極座標面での他の方位図法の経緯線に似ています。緯線は、極が中心の同心円として投影されます。子午線は極を原点とする直線として投影され、緯線と垂直に交差します。反対極は投影されません。

歪み

Ney 修正円錐図法は、正角図法です。この図法の方向は正確ではありませんが、角度と形状は無限小スケールで維持されます。2 つの標準緯線沿いに歪みはありません。標準緯線から離れるにつれて、面積、距離、縮尺の歪みは急速に大きくなります。歪み値は特定の緯線に沿って同じです。

使用法

Ney 修正円錐図法は、極の 1 つの周辺地域のマップ作成にのみ適しています。通常、最初の標準緯線は 71° または 74° の北または南に設定され、他の標準緯線は 89° 59' 58" (89.99944444°) に設定されます。歪みは極から約 25° ~ 30° までは小さくなります。他の地域は歪みが大きく、マップ上に表示されません。

制限事項

Ney 修正ランベルト正角円錐図法は、反対極を投影しません。極から 30° を超える地域は、大きく歪みます。ArcGIS でのこの投影法の実装では、世界の全範囲は表示されません。

パラメーター

Ney 図法のパラメーターは次のとおりです。

  • 東距
  • 北距
  • 中央子午線
  • 標準緯線 1
  • 標準緯線 2
  • 縮尺係数
  • 中心の緯度

ソース

Ney, C. H. (1949). "The modified Lambert conformal projection for polar areas." Canadian Journal of Research, 27, p. 269-283.

User's Guide for Mensuration Services Program (MSP) Geographic Translator (GEOTRANS) Version 3.8 (2019). オンラインで閲覧可能: https://earth-info.nga.mil/GandG/update/wgs84/apps/geotrans/current-version/docs/MSP_GeoTrans_Users_Guide%203.8.pdf [2019 年 10 月 18 日にアクセス]。