ArcGIS Pro には、すべてのレイヤーのラベルを配置する方法の制御できるグローバル パラメーターが用意されています。これらの設定は、各マップに保存されます。
これらはグローバル パラメーターであるため、[マップ プロパティ] ダイアログ ボックスから設定します。このダイアログ ボックスを開くには、[コンテンツ] ウィンドウでマップを右クリックし、[プロパティ] → [ラベル] タブの順にクリックします。
未配置ラベルの色
この設定は、マップ上に配置できなかったラベルの色を制御します。未配置ラベルは、デフォルトでは赤色で描画されます。マップ内に赤色のラベルがすでに多く含まれている場合は、未配置ラベルを別の色に変更できます。
垂直ラベルの方向
一般に、ラベルは西洋のほとんどの言語配置がそうであるように、左から右に読むように配置されます。垂直ライン フィーチャ付近のラベリングでは、通常は 0 度 (真北) で分割します。街路が北から南または東から西方向のグリッドに配置されている場所では、ほぼ平行な街路でラベルが反対の方向に配置されることがあります。コンピューターの画面上でマップを読む場合はそれでもよいかもしれませんが、印刷されたマップでは、ほぼ平行に走る道路のラベルを同じ方向に配置するほうが適切です。
垂直ラベルの方向の角度は、ラベルをわずかに上下逆に配置するか、または逆方向に反転させるかを制御します。角度を小さくすると、ほぼ垂直なラインのラベリングの際に、文字の並び順が逆になるのを防ぐことができます。一般的にページまたは画面の右側から読むようにラベルを垂直に近づける場合は、正の値を指定します。また、これらのラベルを左から読むようにする場合は、負の値を指定します。たとえば、2 つのラインがあり、そのうちの 1 つは北から 6 度東に向かい、もう 1 つは北から 6 度西に向かうとします。1 つ目のラインは、南から北 (左から右) にラベルを表示します。0 度の角度を指定すると、2 つ目のラインのラベルはわずかに上下逆に配置されるのでなく、北から南に読むように反転されます。読み方向の一貫性を保つために、一部のラベルの上下を逆にして配置したい場合は、角度の値を大きくします。この例では、6 度より大きい角度に設定します。負の角度を使用すると、ラベルは北から指定された角度だけ東に方向を転換します。デフォルトの角度は 5 度、最大角度は 30 度です。この角度は、「直線」および「境界線」のラベル位置を使用している場合、北から南方向のポリゴンにも適用されます。
マップを回転するときポイントとポリゴン ラベルを回転
ナビゲーション ツールを使用してマップを回転させることができます。[マップを回転するときポイントとポリゴン ラベルを回転] オプションは、マップが回転するときに、ポイントおよびポリゴン ラベルを回転させるかどうかを制御します。
フィールド値に基づくライン ラベル、水平でないポリゴン ラベル、Maplex Label Engine 以外のポイント ラベルは、常にマップと共に回転します。
水平でないポリゴン ラベルは、最適なポリゴン角度に配置される可能性があるので、常にマップと共に回転します。したがって、ラベルはマップの回転の後に置き換えられ、実際には新しいポリゴン フィーチャの向きに回転します。
ラベルの枠線への重なりを許可 (Maplex Label Engine)
メモ:
Maplex Label Engine には、標準のグローバル ラベル設定に加えて、すべてのレイヤーのラベル配置方法を制御する別のパラメーターが用意されています。
デフォルトでは、ラベルはマップの枠線内に配置されます。ラベルの一部が枠線に重なることができるようにして、ラベルの配置が可能な領域を増やすことができます。ただし、枠線の外部に出た部分については、マップに表示されません。この機能は、マップ シリーズを作成してマップ タイルをマージするときに役立ちます。このとき、望ましいのは (次のタイルにかかっても) ラベルをマップ上に配置しておくことです。これにより、マップの枠線を編集するときにラベルが表示されます。
次の図では、左側のラベルがマップの枠線に重なっています。このラベルは、本来は山梨県というように表示されるはずのものです。