多重リング バッファー (Multiple Ring Buffer) (解析)

概要

入力フィーチャの周囲に、指定した距離の複数のバッファーを作成します。バッファー距離値を使用してこれらのバッファーをマージおよびディゾルブし、重なり合わないバッファーを作成することもできます。

[多重リング バッファー (Multiple Ring Buffer)] の図

使用法

  • 入力フィーチャで投影座標系が使用されている場合、出力に平面バッファーが作成されます。入力フィーチャの座標系は、正距図法などの距離解析に適したものである必要があります。

    非投影フィーチャは精度が極めて低いため、入力フィーチャが地理座標系の場合は、出力に測地線バッファーが作成されます。

    測地線および平面 (またはユークリッド) バッファーの詳細

  • すべてディゾルブするオプションを指定すると、出力フィーチャクラスには [距離] パラメーターに指定した距離ごとに 1 つのフィーチャが含まれます。入力フィーチャからの距離が同じバッファーはすべて一緒にディゾルブされます。

構文

arcpy.analysis.MultipleRingBuffer(Input_Features, Output_Feature_class, Distances, {Buffer_Unit}, {Field_Name}, {Dissolve_Option}, {Outside_Polygons_Only})
パラメーター説明データ タイプ
Input_Features

バッファーを作成する入力のポイント フィーチャ、ライン フィーチャ、またはポリゴン フィーチャ。

Feature Layer
Output_Feature_class

複数のバッファーを含む出力フィーチャクラス。

Feature Class
Distances
[distance,...]

バッファー距離のリスト。

Double
Buffer_Unit
(オプション)

距離の値とともに使用される距離単位。

単位が指定されないか、デフォルトが選択された場合、入力フィーチャの空間参照の距離単位が使用されます。デフォルトが使用され出力座標系ジオプロセシング環境が設定されている場合、環境の距離単位が使用されます。入力フィーチャに不明または未定義の空間参照がある場合、距離単位は無視されます。

  • Defaultデフォルト
  • Inchesインチ
  • Feetフィート
  • Yardsヤード
  • Milesマイル
  • NauticalMiles海里
  • Millimetersミリメートル
  • Centimetersセンチメートル
  • Decimetersデシメートル
  • Metersメートル
  • Kilometersキロメートル
  • DecimalDegrees度 (10 進)
  • Pointsポイント
String
Field_Name
(オプション)

各バッファー フィーチャの作成に使用されるバッファー距離を保存する、出力フィーチャクラスのフィールドの名前。名前が指定されない場合、デフォルトのフィールド名は [distance] になります。このフィールドは double タイプになります。

String
Dissolve_Option
(オプション)

入力フィーチャを囲むリング状にバッファーをディゾルブするかどうかを決定します。

  • ALLバッファーは入力フィーチャを囲むリング状になり、重複しません (入力フィーチャを囲むリングやドーナツを思い浮かべてください)。最も小さいバッファーは、入力フィーチャにバッファー距離を足したエリアをカバーします。以降のバッファーは最小バッファーを囲むリング状となり、入力フィーチャまたは自身より小さいバッファーのエリアはカバーしません。距離が同じバッファーはすべて単一のフィーチャにディゾルブされます。これがデフォルトです。
  • NONEバッファー エリアはすべて重複に関係なく維持されます。各バッファーは、入力フィーチャと自身より小さいすべてのバッファーのエリアをカバーします。
String
Outside_Polygons_Only
(オプション)

ポリゴン入力フィーチャの場合のみ有効。

  • FULLバッファーは入力フィーチャと重複するか、入力フィーチャのエリアをカバーします。これがデフォルトです。
  • OUTSIDE_ONLYバッファーは入力フィーチャを囲むリング状となります。入力フィーチャと重複せず、入力フィーチャのエリアをカバーしません (入力ポリゴン内部のエリアは、バッファーから消去されます)。
Boolean

コードのサンプル

MultipleRingBuffer (多重リング バッファー) の例 (Python ウィンドウ)

次の Python ウィンドウ スクリプトは、イミディエイト モードで MultipleRingBuffer ツールを使用する方法を示しています。

import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/data/airport.gdb"
arcpy.MultipleRingBuffer_analysis("schools", "c:/output/output.gdb/multibuffer1", [10, 20, 30],
                                  "meters", "", "ALL")
MultipleRingBuffer (多重リング バッファー) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次のスタンドアロン スクリプトで、この MultipleRingBuffer ツールの使用方法を示します。

# Name: MultipleRingBuffer_Example2.py
# Description: Create multiple buffers for the input features
 
# Import system modules
import arcpy
 
# Set environment settings
arcpy.env.workspace = "C:/data/airport.gdb"
 
# Set local variables
inFeatures = "schools"
outFeatureClass = "c:/output/output.gdb/multibuffer1"
distances = [10, 20, 30]
bufferUnit = "meters"
 
# Execute MultipleRingBuffer
arcpy.MultipleRingBuffer_analysis(inFeatures, outFeatureClass, distances, bufferUnit, "", "ALL")

ライセンス情報

  • Basic: はい
  • Standard: はい
  • Advanced: はい

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