ArcGIS Pro は、さまざまなロケールで使用することができます。ジオプロセシング ツールは、システムのユーザー ロケールに従います。つまり、ArcGIS Pro 起動時、ジオプロセシング ツールはこのユーザー ロケールに従って実行されます。これについて、次のシナリオで説明します。
ロケールのサポートについて、次のシナリオで説明します。
- ArcGIS Pro でジオプロセシング ツールを使用
- ArcGIS Pro で ArcPy を使用
- ArcGIS Pro の外部で ArcPy を使用
説明のため、ユーザー ロケールとして [ドイツ語 (ドイツ)] が設定されたドイツ語のオペレーティング システムを使用しているものとし、ユーザー ロケールとして [英語 (米国)] が設定された英語のオペレーティング システムと比較します。
![[ドイツ語 (ドイツ)] ユーザー ロケール [ドイツ語 (ドイツ)] ユーザー ロケール](GUID-60D30405-83BD-42E2-9788-46FF04DD496E-web.png)
![[英語 (米国)] ユーザー ロケール [英語 (米国)] ユーザー ロケール](GUID-D9D087D1-5DC7-475E-87AD-4AF630E67AE1-web.png)
ジオプロセシング ツールのダイアログ
この例では、[バッファー (Buffer)] ツールを使用し、ツールの [距離] パラメーターに距離単位を入力します。
ユーザー ロケールとして [ドイツ語 (ドイツ)] が設定されているオペレーティング システムを使用している場合、ドイツでは小数点の記号としてカンマが使用されているため、4,5 と入力することができます。
![ドイツ語環境の [バッファー (Buffer)] ツール ドイツ語環境の [バッファー (Buffer)] ツール](GUID-55CB15D1-961D-4042-8C29-EF49C741B059-web.png)
小数点を付して 4.5 と入力しても、入力値はユーザー ロケールの地域設定に従い 4,5 に更新されます。
ユーザー ロケールとして [英語 (米国)] が設定されているオペレーティング システムを使用している場合、米国では小数点の記号としてピリオドが使用されているため、ダイアログ ボックスでは 4.5 が指定されます。
![英語環境の [バッファー (Buffer)] ツール 英語環境の [バッファー (Buffer)] ツール](GUID-1822677F-7BD9-4E33-B29A-3C213891116E-web.png)
ArcGIS Pro の Python
ツールのダイアログで見られた動作は、ArcGIS Pro の Python ウィンドウや ArcGIS Notebooks でも見られます。Python のロケールは、ユーザー ロケールに従って設定されます。

![ドイツ語環境の Python ウィンドウの [バッファー (Buffer)] ツール ドイツ語環境の Python ウィンドウの [バッファー (Buffer)] ツール](GUID-8D7CEB61-C725-4B4F-B48D-C6AEA2DF0A6D-web.png)
ArcGIS Pro の外部で ArcPy を使用
ArcGIS Pro の外部の Python でジオプロセシング ツールを使用する場合、Python のロケールは、ArcPy インポート後に現在のユーザー ロケールに設定されます。Python のデフォルトのロケールは英語のため、ArcPy モジュールのインポート前には、locale.getlocale() は (None, None) を返すことにご注意ください。このように、ArcPy モジュールと ArcPy 関数を使用した Python での操作は、ArcGIS Pro での操作と同様の動作となります。
