ポイント クラウドの生成 (Generate Point Cloud) (データ管理)

概要

ステレオ ペアから 3D ポイントを計算し、一連の LAS ファイルとしてポイント クラウドを出力します。

LAS ファイルのタイルは、1,000 x 1,000 の地表間隔に基づきます。各 LAS タイル内のポイントは、ユーザーが定義した条件に基づいてペアを選択し、選択したペアからポイントをフィルター処理することで計算されます。このツールの入力は、ステレオ モデルを含むモザイク データセットです。このツールの出力を使用して、数値地形モデル (DTM) または数値表層モデル (DSM) を生成できます。

使用法

  • このツールを同じ入力パラメーターを使用して複数回実行した場合、ランダム サンプリングのために出力が少し変化する場合があります。

  • [画像ペアの数] パラメーター内のステレオ ペアの順序は、最初に [調整品質の閾値][GSD 差異の閾値]、および [ω/φ 差異の閾値] に定義した値に基づきます。画像のペアは、これらの閾値を満たしていない場合は 0、1 つの閾値を満たした場合は 1、最大で 3 のスコアが与えられます。最も高いスコアが、優先リストの一番上に配置されます。次に、同じスコアのペアに対して、[オーバーラップ エリアの閾値] が考慮されます。画像ペア間の交点角度がリストの順序付けの最終条件として使用され、交点角度が大きいほど順序が高くなります。

  • ポイント クラウドの生成に特定のペアを使用する場合は、ステレオ テーブルの [Used] フィールドで、このペアに高い値を設定します。ステレオ テーブルを開くには、[コンテンツ] ウィンドウでモザイク レイヤーを右クリックして、[開く] > [ステレオ テーブル] の順にクリックします。

構文

arcpy.management.GeneratePointCloud(in_mosaic_dataset, matching_method, out_folder, out_base_name, {object_size}, {ground_spacing}, {minimum_pairs}, {minimum_area}, {minimum_adjustment_quality}, {maximum_diff_gsd}, {maximum_diff_OP})
パラメーター説明データ タイプ
in_mosaic_dataset

ブロック調整処理を完了し、ステレオ モデルを持っている必要がある入力モザイク データセット。

モザイク データセットのブロック調整を行うには、[ブロック調整の適用 (Apply Block Adjustment)] ツールを使用します。モザイク データセットにステレオ モデルを構築するには、[ステレオ モデルの構築 (Build Stereo Model)] ツールを使用します。

Mosaic Dataset; Mosaic Layer
matching_method

3D ポイントの生成に使用される方法。

  • ETMフィーチャ ポイントの検出に Harris 演算子を使用するフィーチャベースのステレオ マッチング。抽出されるフィーチャ ポイントが少ないため、この方法は高速であり、テレインのばらつきと詳細レベルの低いデータに使用できます。
  • SGMセミグローバル マッチング (SGM) は密度が高く、テレイン情報の詳細レベルの高いポイントを生成します。これは、市街地の画像に使用できます。これは、ETM 1 よりも計算負荷が高い処理です。
  • MVMマルチビュー イメージ マッチング (MVM) は SGM マッチング方法をベースとして、その方法の後に、単一のステレオ モデルで重複する深度の値がマージされる統合ステップが実行されます。密度の高い 3D ポイントを生成し、計算効率がよい方法です (2)。

参考文献:

  1. Heiko Hirschmuller et al., "Memory Efficient Semi-Global Matching," ISPRS Annals of the Photogrammetry, Remote Sensing and Spatial Information Sciences, Volume 1–3, (2012): 371–376.
  2. Hirschmuller, H. "Stereo Processing by Semiglobal Matching and Mutual Information." Pattern Analysis and Machine Intelligence, (2008).

String
out_folder

出力 LAS ファイルの格納に使用されるフォルダー。

このツールを同じ入力パラメーターを使用して複数回実行した場合、ランダム サンプリングのために出力が少し変化する場合があります。

Folder
out_base_name

出力 LAS ファイル名の接頭辞として使用される文字列。たとえば、name をベースとして使用すると、出力ファイル名は name1.lasname2.las などになります。

String
object_size
(オプション)

建物や樹木などのサーフェス オブジェクトを識別する検索範囲。これは、マップ単位の線形サイズです。

Double
ground_spacing
(オプション)

3D ポイントを生成する地表間隔 (メートル単位)。

デフォルトは、ソース画像のピクセル サイズの 5 倍です。

Double
minimum_pairs
(オプション)

3D ポイントの生成に使用されるペアの数。デフォルト値は 2 つの画像ペアが最小です。

場所によっては、多くの画像ペアで覆われている場合があります。この場合、ツールは、このツール内で指定したさまざまな閾値パラメーターに基づいてペアの順序を決定します。スコアの最も高いペアがポイントの生成に使用されます。

Double
minimum_area
(オプション)

許容できる最小のオーバーラップ エリアの閾値を指定します。これは、画像のペア間のオーバーラップの割合です。オーバーラップ エリアがこの閾値より小さい画像ペアは、この条件でのスコアが 0 になり、順序付きリストの下に配置されます。閾値の値の範囲は 0 ~ 1 です。デフォルトの閾値は 0.6 で、60 パーセントです。

Double
minimum_adjustment_quality
(オプション)

許容できる最小の調整品質を指定します。この閾値は、ステレオ モデル内に格納されている調整品質の値と比較されます。調整品質が指定された閾値より小さい画像ペアは、この条件でのスコアが 0 になり、順序付きリストの下に配置されます。閾値の値の範囲は 0 ~ 1 です。デフォルトの閾値は 0.2 で、20 パーセントです。

Double
maximum_diff_gsd
(オプション)

ペア内の 2 つの画像における地上分解能 (GSD) の差異の最大許容閾値を指定します。2 つの画像間の解像度比が、この閾値と比較されます。地上分解能比がこの閾値より大きい画像ペアは、この条件でのスコアが 0 になり、順序付きリストの下に配置されます。デフォルトの閾値の比率は 2 です。

Double
maximum_diff_OP
(オプション)

2 つの画像ペアにおける ω/φ 差異の最大閾値を指定します。画像ペアの ω 値と φ 値が比較されます。ω 値または φ 値の差異がこの閾値より大きい画像ペアは、この条件でのスコアが 0 になり、順序付きリストの下に配置されます。それぞれの比較におけるデフォルトの差異の閾値は 8 です。

Double

コードのサンプル

GeneratePointCloud (ポイント クラウドの生成) の例 1 (Python ウィンドウ)

以下は、GeneratePointCloud ツールを実行する Python サンプルです。

import arcpy
arcpy.GeneratePointCloud_management('c:/data/BD.gdb/SpringMD', 'ETM',
                                    'c:/data/output', 'SpringLAS', '10')

ライセンス情報

  • Basic: いいえ
  • Standard: いいえ
  • Advanced: はい

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