住所ロケーターの作成 (Create Address Locator) (ジオコーティング)

概要

住所ロケーターを作成します。住所ロケーターは住所の位置検索、住所テーブルのジオコーディング、またはポイント位置の住所の取得に使用することができます。

レガシー:

これは非推奨のツールです。この機能は、[ロケーターの作成 (Create Locator)] ツールに置き換えられています。

使用法

  • 住所ロケーターを指定したファイル フォルダーに作成できます。ArcGIS Pro では、ジオデータベースではなく、ファイル フォルダーにロケーターを保存する必要があります。

  • 参照データセットの役割は、住所ロケーターでの参照データとしての使用を定義します。ArcGIS Pro で提供されるロケーター スタイルでは、次の値を使用して参照データセットの役割を記述します。

    • プライマリ テーブル - プライマリ参照データセットのフィーチャクラスをロケーター用に定義します (道路中心線のフィーチャクラスなど)。これは必須のテーブルです。
    • 代替都市名テーブル - 都市または場所名に対する別名を含む、代替の都市名テーブルを定義します。プライマリ テーブルを結合するために使用される JoinID がテーブルに必要になります。このテーブルはオプションです。
    • 代替名テーブル - 道路またはポイント フィーチャに対する別名を含む、代替の道路名テーブルを定義します。プライマリ テーブルを結合するために使用される JoinID がテーブルに必要になります。このテーブルはオプションです。
    • エイリアス テーブル - 場所名および名前に対する実際の住所を含む、場所名のエイリアス テーブルを定義します。ユーザーは「Field Museum」などの場所名または「1400 S Lakeshore Drive Chicago, IL 60605」などの住所で位置を検索することができます。このテーブルはオプションです。
  • サービスとして表されるフィーチャクラスおよびテーブルは、参照データとして使用できるデータ タイプとしてはサポートされていません。

  • カスタム ロケーター スタイルまたはサード パーティが提供するロケーター スタイルによって、参照データのフィーチャクラスおよびテーブルに対して異なる役割が定義される場合があります。参照データセットに対して定義される役割に関する情報については、それぞれのドキュメントをご参照ください。

  • コンポジット ロケーターはこのツールでは作成できません。コンポジット ロケーターを作成するには、[コンポジット住所ロケーターの作成 (Create Composite Address Locator)] ツールを使用します。

構文

arcpy.geocoding.CreateAddressLocator(in_address_locator_style, in_reference_data, in_field_map, out_address_locator, {config_keyword}, {enable_suggestions})
パラメーター説明データ タイプ
in_address_locator_style

住所ロケーター スタイル。新しい住所ロケーターはこの住所ロケーター スタイルに基づいて作成されます。

  • US Address-Dual Ranges - 参照データが道路セグメントの両側の番地の範囲を含むライン フィーチャクラスであり、道路の片側または道路の交差点の住所を検索する場合に使用します。
  • US Address-One Range - 参照データが道路セグメントごとに 1 つの番地の範囲を含むライン フィーチャクラスであり、住所 (左右の指定は不要) または道路の交差点を検索する場合に使用します。
  • US Address-Single House - 参照データがポイントまたはポリゴン フィーチャクラスであり、各フィーチャが単一の住所を表し、パーセル、建物、または住所ポイントの正確な住所を検索する場合に使用します。
  • US Address-Single House Subadress - 参照データがポイントまたはポリゴン フィーチャクラスであり、各フィーチャがオプションのサブアドレス エレメントを含む単一の住所を表し、アパートユニット、タウンハウス、メゾネットアパート、またはショッピング プラザ内の店舗を検索する場合に使用します。
  • US Address-Street Name - 参照データがライン フィーチャクラスであり、道路名のみを使用して住所を検索する場合に使用します。住所範囲の情報は不要です。
  • US Address-City State - 参照データがポイントまたはポリゴン フィーチャクラスであり、州内の特定の都市を検索する場合に使用します。
  • US Address-ZIP 5 Digit - 参照データがポイントまたはポリゴン フィーチャクラスであり、各フィーチャが郵便番号重心または地理エリアを表し、特定の郵便番号の場所を検索する場合に使用します。
  • General-Gazetteer - 参照データがポイントまたはポリゴン フィーチャクラスであり、各フィーチャが個別のフィーチャを表し、地名、ランドマーク、水道メーター、または任意の個別値を検索する場合に使用します。
Address Locator Style
in_reference_data
[[reference_data, {role}],...]

住所ロケーターによって使用される参照データのフィーチャクラス、テーブル (役割を含む)。

  • Primary table - プライマリ参照データセットのフィーチャクラスをロケーター用に定義します (道路中心線のフィーチャクラスなど)。これは必須のテーブルです。
  • Alternate City Name table - 都市または場所名に対する別名を含む、代替の都市名テーブルを定義します。プライマリ テーブルを結合するために使用される JoinID がテーブルに必要になります。このテーブルはオプションです
  • Alternate Name table - 道路またはポイント フィーチャに対する別名を含む、代替の道路名テーブルを定義します。プライマリ テーブルを結合するために使用される JoinID がテーブルに必要になります。このテーブルはオプションです。
  • Alias table - 場所名および名前に対する実際の住所を含む、場所名のエイリアス テーブルを定義します。ユーザーは「Field Museum」などの場所名または「1400 S Lakeshore Drive Chicago, IL 60605」などの住所で位置を検索することができます。このテーブルはオプションです。

サービスとして表されるフィーチャクラスおよびテーブルは、参照データとして使用できるデータ タイプとしてはサポートされていません。

カスタム ロケーター スタイルまたはサード パーティが提供するロケーター スタイルによって、参照データセットに対して異なる役割セットが定義される場合があります。

メモ:

数百万のフィーチャで構成された参照データを含むロケーターを作成する場合は、一時ディレクトリが配置されるドライブ上に、サイズが通常の 3 ~ 4 倍以上のデータを書き込めるディスク空き容量が必要となります。これは、このロケーターが出力場所にコピーされる前に、このロケーターの構築に使用されるファイルがドライブ上の場所に書き込まれるためです。十分なディスク空き容量がない場合は、このツールで容量不足エラーが発生します。また、大きなロケーターを作成している場合、大量のメモリを消費するプロセスを処理するために、コンピューターに十分な RAM が搭載されている必要があります。

Value Table
in_field_map

住所ロケーター スタイルが使用する参照データ フィールドの、参照データセット内のフィールドへのマッピング。このパラメーターでの各フィールドのマッピングは次の形式に則しています。

# <locator field alias> <dataset field name>
# This shows as an example:
reference_data_field_map = """
"'Feature ID' FeatureID;'*From Left' L_F_ADD;
'*To Left' L_T_ADD;'*From Right' R_F_ADD;
'*To Right' R_T_ADD;'Prefix Direction' PREFIX;
'Prefix Type' PRE_TYPE;'*Street Name' NAME;
'Suffix Type' TYPE;'Suffix Direction' SUFFIX;
'Left City or Place' CITYL;'Right City or Place' 
CITYR;'Left ZIP Code' ZIPL;'Right ZIP Code' 
ZIPR;'Left State' State_Abbr;'Right State' State_Abbr"
"""

<locator field alias> は住所ロケーターによって使用される参照データのエイリアス名を表します。また、<dataset field name> は参照データセットのフィールド名を表します。名前の横にアスタリスク (*) の付いたフィールドは、住所ロケーター スタイルで必須となるフィールドです。

住所ロケーター スタイルで使用されるオプションの参照データ フィールドを参照データセットにマッピングしないことを選択する場合、フィールド名の代わりに <None> を使用してマッピングしないことを示します。

ロケーター スタイルで使用される参照データ フィールドのエイリアス名を決定するには、[住所ロケーターの作成 (Create Address Locator)] ツールを開いてロケーター スタイルを選択します。[フィールド マップ] パラメーターの [フィールド名] 列に表示される名前がフィールドのエイリアス名です。

Field Info
out_address_locator

ファイル フォルダーに作成するロケーター。ロケーターをファイル フォルダーに格納することで、パフォーマンスの改善、マルチスレッディング機能、候補の表示のサポートを有効に活用できます。ロケーターが作成されると、追加のプロパティとオプションをロケーターの設定で変更できます。

Address Locator
config_keyword
(オプション)

このパラメーターは、ArcGIS Pro では効果がありません。下位互換性をサポートするために残されています。

String
enable_suggestions
(オプション)

クライアント アプリケーションでユーザーが入力するときに、文字単位の候補の表示を自動で生成するかどうかを指定します。この機能を使用すると、一致候補が取得される前に入力する必要がある文字数が削減されるため、検索時の対話的なユーザー操作が簡単になります。クライアント アプリケーションでは、候補のリストを表示することができます。このリストは、探している場所がリストに返されるまで、ユーザーが文字を入力するたびに更新されます。

Esri が提供するロケーター スタイル以外は、候補の表示を有効化したロケーターの作成に使用できません。候補の表示機能は、こうしたロケーターがポータルと共有されている場合に限り、表示されます。

  • ENABLEDロケーターで候補の表示が有効化されます。
  • DISABLEDロケーターで候補の表示が有効化されません。これがデフォルトです。
Boolean

コードのサンプル

CreateAddressLocator (住所ロケーターの作成) の例 (Python ウィンドウ)

次の Python ウィンドウ スクリプトは、イミディエイト モードで CreateAddressLocator 関数を使用する方法を示しています。

# Create a street address locator using a street centerline feature class 
# in a file geodatabase as reference data.
# The new address locator will be created in a file folder.
# Import system modules
import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/ArcTutor/Geocoding/atlanta"
arcpy.CreateAddressLocator_geocoding("US Address - Dual Ranges", "streets.shp 'Primary table'", "'Feature ID' FID;'*From Left' L_F_ADD;'*To Left' L_T_ADD;'*From Right' R_F_ADD;'*To Right' R_T_ADD;'Prefix Direction' PREFIX;'Prefix Type' PRE_TYPE;'*Street Name' NAME;'Suffix Type' TYPE;'Suffix Direction' SUFFIX;'Left City or Place' CITYL;'Right City or Place' CITYR;'Left ZIP Code' ZIPL;'Right ZIP Code' ZIPR;'Left State' State_Abbr;'Right State' State_Abbr", "Atlanta_AddressLocator", "", "DISABLED")

ライセンス情報

  • Basic: はい
  • Standard: はい
  • Advanced: はい

関連トピック