概要
トレース ネットワーク内にトレース構成を作成します。
トレース構成では、共有と再利用のために複雑なトレースのプロパティを構成して格納することができます。トレース ネットワークに格納されているトレース構成を [トレース (Trace)] ツールから読み込んで実行したり、Web マップまたはフィールド アプリで使用されるマップ サービスを経由して共有したりできます。
使用法
入力トレース ネットワークは、バージョン 2 以降である必要があります。
エンタープライズ ジオデータベースを操作する場合、入力トレース ネットワークは、トレース ネットワーク サービスから取得する必要があります。
接続されたポータル アカウントは、トレース構成の作成者として表示されます。
ファイル ジオデータベースでトレース ネットワークを操作するときには、オペレーティング システムの認証を使用してトレース構成の作成者を保存します。
構文
arcpy.tn.AddTraceConfiguration(in_trace_network, trace_config_name, trace_type, {description}, {tags}, {path_direction}, {shortest_path_network_attribute_name}, {include_barriers}, {validate_consistency}, {ignore_barriers_at_starting_points}, {allow_indeterminate_flow}, {condition_barriers}, {function_barriers}, {traversability_scope}, {functions}, {output_conditions}, {result_types})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_trace_network | 新しいトレース構成が含まれるトレース ネットワーク。 | Trace Network; Trace Network Layer |
trace_config_name | トレース構成の名前。 | String |
trace_type | 構成するトレースのタイプを指定します。
| String |
description (オプション) | トレース構成の説明。 | String |
tags [tags,...] (オプション) | トレース構成の識別に使用される一連のタグ。これらのタグは検索とインデックス構築に使用できます。 | String |
path_direction (オプション) | トレース パスの方向を指定します。パスの通過にかかるコストは、shortest_path_network_attribute_name パラメーターの値によって決定されます。このパラメーターは、[SHORTEST_PATH] トレース タイプを実行する場合にのみ適用されます。
| String |
shortest_path_network_attribute_name (オプション) | パスの計算に使用されるネットワーク属性の名前。最短パス解析トレースを実行すると、形状の長さなど、数値のネットワーク属性を使用して、最短パスが計算されます。コストに基づくパスと距離に基づくパスの両方が得られます。最短パス解析トレースを実行する場合は、このパラメーターは必須です。 | String |
include_barriers (オプション) | 通過可能性バリア フィーチャをトレース結果に含めるかどうかを指定します。
| Boolean |
validate_consistency (オプション) | 通過したフィーチャのいずれかでダーティ エリアが発生した場合、エラーを返すかどうかを指定します。これは、トレースがネットワーク内を一貫したステータスでフィーチャを通過することを保証する唯一の方法です。ダーティ エリアを削除するには、ネットワークトポロジを整合チェックします。
| Boolean |
ignore_barriers_at_starting_points (オプション) | 始点ではトレース構成内のバリアを無視するかどうかを指定します。
| Boolean |
allow_indeterminate_flow (オプション) | フロー方向が不定または未定のフィーチャをトレースするかどうかを指定します。このパラメーターは、上流トレースまたは下流トレースを実行する場合にのみ適用されます。
| Boolean |
condition_barriers [[Name, Operator, Type, Value, Combine Using],...] (オプション) | ネットワーク属性との比較に基づいて、フィーチャに対して通過可能性バリア条件を設定します。条件バリアは、ネットワーク属性、演算子とタイプ、および属性値を使用します。たとえば、フィーチャが ArtificialPath の特定の値と等しい Code 属性を持っている場合に、トレースを停止します。フィーチャがこの条件を満たしている場合、トレースが停止します。複数の属性を使用している場合、Combine Using コンポーネントを使用して、[And] または [Or] 条件を定義できます。 条件バリアの構成は次のとおりです。
Operator コンポーネントは次のとおりです。
Type コンポーネントは次のとおりです。
Combine Using コンポーネントは次のとおりです。
| Value Table |
function_barriers [[Function, Attribute, Operator, Value, Use Local Values],...] (オプション) | 関数に基づいて、フィーチャに対する通過可能性バリアを設定します。関数バリアを使用すると、たとえば、始点からトレースが移動できる距離を制限したり、トレースを停止するための最大値を設定したりできます。たとえば、通過した各ラインの長さが、それまでに移動した合計距離に追加されます。移動した全長が指定された値に達した場合、トレースが停止します。 関数バリアの構成は次のとおりです。
Function コンポーネントは次のとおりです。
Operator コンポーネントは次のとおりです。
Use Local Values コンポーネントは次のとおりです。
| Value Table |
traversability_scope (オプション) | 通過可能性をジャンクションに適用するか、エッジに適用するか、その両方に適用するかを指定します。たとえば、レクリエーション コースのネットワークにおいて、パス タイプが砂利で、通過可能性範囲がジャンクションのみに設定されている場合にトレースを停止するように条件バリアを定義すると、砂利のパスが検出された場合でも、このパス タイプはエッジにしか適用されないため、トレースは停止しません。つまり、このパラメーターは、トレースで、ジャンクションを無視するか、エッジを無視するか、またはトレース内のジャンクションとエッジを両方含めるかを示します。
| String |
functions [[Function, Attribute, Filter Name, Filter Operator, Filter Type, Filter Value],...] (オプション) | トレース結果に適用される計算関数。 関数の構成は次のとおりです。
Function コンポーネントには、次のオプションがあります。
たとえば、始点フィーチャの値が 20 とします。次のフィーチャは 30 の値を持っています。MIN 関数を使用している場合、結果は 20 になります。MAX 結果は 30、ADD の結果は 50、AVERAGE の結果は 25、COUNT の結果は 2、SUBTRACT の結果は -10 になります。 Filter Operator コンポーネントには、次のオプションがあります。
Filter Type コンポーネントには、次のオプションがあります。
| Value Table |
output_conditions [[Name, Operator, Type, Value, Combine Using],...] (オプション) | ネットワーク属性に基づいて返されるフィーチャのタイプ。たとえば、Tap フィーチャ以外をすべて除外するよう構成されたトレースでは、Tap 属性が割り当てられていないトレース済みフィーチャは、結果に含まれません。そのカテゴリがあるトレース対象フィーチャは結果選択セットに返されます。複数の属性を使用すると、Combine Using オプションを使用して、[And] 条件または [Or] 条件を定義できます。 出力条件の構成は次のとおりです。
Operator コンポーネントには、次のオプションがあります。
Type コンポーネントには、次のオプションがあります。
Combine Using コンポーネントには、次のオプションがあります。
| Value Table |
result_types [result_types,...] (オプション) | トレースから返される結果のタイプを指定します。
| String |
派生した出力
名前 | 説明 | データ タイプ |
updated_trace_network | 更新されるトレース ネットワーク。 | トレース ネットワーク |
コードのサンプル
このサンプル スクリプトでは、「Upstream_HUC12」というトレース構成を「HydroNetwork」というトレース ネットワークに追加します。
import arcpy
arcpy.AddTraceConfiguration_un(
r"HydroNetwork", "Upstream_HUC12", "UPSTREAM",
"Upstream trace for HUC12_allow indeterminate", "HUC12;Upstream",
"NO_DIRECTION", '', "INCLUDE_BARRIERS", "VALIDATE_CONSISTENCY",
"DO_NOT_IGNORE_BARRIERS_AT_STARTING_POINTS", "TRACE_INDETERMINATE_FLOW",
None, None, "BOTH_JUNCTIONS_AND_EDGES", None, None, None)
環境
ライセンス情報
- Basic: いいえ
- Standard: はい
- Advanced: はい