ModelBuilder には、モデル内で最初に実行する必要のあるプロセスを判断する機能が組み込まれているため、依存プロセスは必要なデータを受け取って正常に実行されます。この判断は、ツールの出力を別のツールの入力に使用して接続を作成するときに、自動的に行われます。ただし、関連のある 2 つのプロセスが接続されていないときは、処理の順序を制御しなければならない場合があります。このような場合は、前提条件を使用して、処理の順序を明示的に制御できます。プロセスの出力を別のプロセスの前提条件にすることで、1 番目のプロセスを 2 番目のプロセスの後に実行することができます。変数はいずれも、ツールを実行するための前提条件に指定できます。また、どのツールにも、複数の前提条件を設定できます。
前提条件の設定
この例では、関連のある 2 つの独立したプロセスを、一方のプロセスの前に他方のプロセスを実行するように前提条件を使用して接続します。1 つ目の一連のプロセスは、新しいファイル ジオデータベース内に新しいフィーチャ データセットを作成します。2 つ目のプロセスは、フィーチャクラスを調査領域にクリップし、出力を新しく作成されたフィーチャ データセットに書き込みます。
上記のモデルがそのまま実行された場合、操作の順序を制御する方法はありません。出力場所が作成される前に [クリップ (Clip)] ツールが実行される可能性があります。この場合には、エラーが発生します。
次のモデルでは、[出力フィーチャ データセット] 変数を [クリップ (Clip)] ツールの前提条件として設定する必要があります。このためには、[フィーチャ データセットの作成] と [出力フィーチャ データセット] が作成された後で、[クリップ (Clip)] ツールを実行します。
変数をツールの前提条件にするには、次のいずれかの方法を実行します。
- 目的の変数をクリックし、マウスの左ボタンを押したまま、該当するツールにカーソルを合わせ、そのツールの上でボタンを離すと、変数とツールの間に前提条件のコネクタ ラインが作成されます。
- 該当するツールをダブルクリックするか、右クリックしてから [開く] をクリックして、そのツールを開きます。[プロパティ] タブをクリックしてから [前提条件] ドロップダウン矢印をクリックして、変数を選択します。必要に応じて、複数の前提条件を追加することができます。[OK] をクリックすると、変数とツールの間に前提条件のコネクタ ラインが作成されます。