Network Analyst のライセンスで利用可能。
一般に、到達圏インデックスを使用すると、出力ポリゴンの処理時間が短くなることで、到達圏解析の機能が向上します。このプロパティには、[ネットワーク データセット プロパティ] ダイアログ ボックスからアクセスできます。これはデフォルトでオンになっています。チェックボックスのオンとオフを切り替えて、到達圏インデックスを作成するかどうかを示すことができます。チェックボックスがオフのときに、到達圏インデックスの作成を選択する場合は、[到達圏インデックス] チェックボックスをオンにして、ネットワーク データセットを再構築します。
処理時間
インデックスのあるネットワーク データセットで到達圏ポリゴンを作成すると、インデックスのないデータセットで作成するよりもはるかに高速になります。場合によっては、最大で 10 倍高速になります。ただし、インデックスにより処理時間が短縮されるのは、構成する到達圏解析が次の条件を満たす場合のみです。
- 階層は使用できません (下記の「階層」セクションをご参照ください)。
- 出力ポリゴンは、標準または高精度
インデックスを持つネットワーク データセットを作成すると、インデックスのない場合に比べて時間が長くかかります。したがって、ネットワークを構築する頻度よりも到達圏を生成する頻度の方が高い場合に、インデックスを使用する価値があります。
階層
大きな到達圏を生成する場合は、インデックスではなく階層を使用する方が処理時間が高速になる傾向があります。大きな到達圏に何を含めるかは、ネットワーク データセット内の密度とエッジの数など、多くの要因が影響します。。ただし、一般的には、道路網の大きな到達圏は、運転時間 60 分以上または運転距離 60 マイル (97 キロメートル) です。
階層の到達圏は主に、高速道路などの上位の道路に沿って計測され、出力ポリゴンに反映されます。処理時間よりもポリゴンの品質を重視する場合は、標準または高精度を使用した到達圏の生成を選択してください。
ポリゴンの表示
到達圏は、ネットワークに沿って施設の範囲を計測するため、最も正確な出力はライン フィーチャです。ライン フィーチャは、範囲内にあるネットワーク エッジに沿っています。ネットワーク解析はネットワーク外では計測を行わないため、通過したエッジからのポリゴンの作成は、いくらか主観的です。以下の画像で出力ポリゴンの違いを示します。
単純化ポリゴン - 一般に、計測値では下位の道路を無視して上位の道路を対象にします。実際に、ポリゴンが対象とする一般道路の一部には到達できません。
標準精度ポリゴン - これらのポリゴンの方がいくらか詳細です。品質の向上は曲線道路と境界付近で特に顕著に表れます。曲線道路ではポリゴンがより正確に曲線に沿います。
高精度ポリゴン - 高精度ポリゴンとそれ以外のポリゴンとの明らかな相違点は、ネットワーク エッジが存在するが、アクセス道路が長く遠回りであるため、または多くの場合これらのエッジの通行が禁止されているために到達できなかった場合のホールが詳細ポリゴンに含まれていることです。たとえば、私道の通行の禁止制限により、生成されたポリゴンで私道の周りにホールができる場合があります。
切詰め
ポリゴンの切詰めの設定は、到達圏インデックスを参照する場合の解析の処理時間に影響を与えませんが、切詰め距離は常に、最も近い 25 刻みのメートルに切り上げられます。たとえば、切詰め距離を 40 メートルに設定すると、実際の切詰め距離は 50 メートルになります。