ネットワーク属性は、ネットワーク エレメントのプロパティで、ネットワーク上を通過できるかを制御します。属性の例には、指定した距離の道路を移動する時間、特定の種類の車両が規制されている道路、指定した道路の規制速度、どの道路が一方通行か、などがあります。ネットワーク属性は、コスト、規制、記述子、階層、およびタイム ゾーンで構成されます。
プロパティと割り当て
ネットワーク属性には、[名前]、[単位]、[データ タイプ]、および [使用タイプ] というプロパティがあります。さらに、以下のエレメントの値を定義する割り当てのセットも持ちます。
- コスト属性の単位は、距離または時間の単位です (たとえば、センチメートル、メートル、マイル、分、秒)。コスト属性が他の単位 (たとえば、ドル、CO2 のポンド、キロワット時) の場合、[その他] が使用されます。また、記述子属性も速度ベースにできます。
- データ タイプは、Boolean (ブール)、Integer (整数)、Float (浮動小数点)、Double (倍精度) のいずれかです。コスト属性はブールのデータ タイプを持てません。規制は常に Boolean (ブール) で、階層とタイム ゾーンの属性は常に整数です。
ネットワーク属性が選択されると、その属性が使用される移動モードに関する情報が、[使用される移動モード] に表示されます。ただし、選択された属性がどの移動モードでも使用されていない場合、この項目は表示されません。
また、ネットワーク属性は、別の属性の値を計算するためにも使用できます。この場合、[使用される属性] メッセージに、現在選択されているネットワーク属性に依存する他の属性の名前が表示されます。
ネットワーク属性は、[ネットワーク データセット プロパティ] ダイアログ ボックスの [移動属性] ページにアクセスして作成できます。ネットワーク属性を作成するには、属性名、使用タイプ、単位、データ タイプを定義します。
次に、ネットワーク属性の値を提供する、各データ ソースのエバリュエーターを割り当てます。
ネットワーク属性はエバリュエーターで使用可能なパラメーターを保有することもできます。トラックの車高/重量、天候要因、または現在の速度などの特性をモデリングすることにより、パラメーターを使用したネットワーク属性での動的な解析が可能になります。規制属性には、常に [規制の使用法] というパラメーターがあります。
ネットワーク属性は、解析に合わせて実行できるプロパティの変更に対応するように編集することもできます。
注意:
ネットワーク データセットのネットワーク属性を編集する場合、そのネットワーク データセットを使用するレイヤーに関係しないプロジェクトを使用することがベスト プラクティスです。そのネットワーク データセットを使用するレイヤーがプロジェクト内に存在する場合は、[ネットワーク データセット プロパティ] ダイアログ ボックスで一部の編集がブロックされることがあります。空のプロジェクトを作成し、そのネットワーク データセットを含むジオデータベースへの接続を追加してから、そのプロジェクトで編集を行うことをお勧めします。そのネットワーク データセットを使用するレイヤーが ArcGIS Pro セッションで開かれているときは、コスト属性や規制属性の追加、削除、名前変更を行うことができません。これは、ネットワーク データセット スキーマの更新が正常に完了すること、およびそのネットワーク データセットを使用するレイヤーが開かれたときに正しく初期化されることを保証するためです。
ネットワーク属性へのアクセス
[ネットワーク データセット プロパティ] ダイアログ ボックスから移動属性にアクセスするには、次の手順を実行します。