コンポジット ロケーターには個別ロケーターにはないプロパティがあり、これらのプロパティを理解しておくと、ジオコーディング操作の最適化に役立ちます。参加する個別ロケーターのプロパティを変更する場合およびコンポジット ロケーターのプロパティを変更する場合を知ることで、最適なジオコーディング結果とパフォーマンスを得られます。
空間参照
コンポジット ロケーターの作成時には、最初の参加するロケーターの空間参照が、コンポジット ロケーターの空間参照として使用されます。テーブルをマップ上の位置に変換するとき、デフォルトで、出力フィーチャクラスがロケーターの同じ空間参照と一緒に保存されます。
出力空間参照を変更するには、ポップアップの [ロケーターについて] タブにある [座標系の選択] ボタン をクリックして、[座標系] ポップアップ ウィンドウで空間参照を指定します。
参加するロケーター
[参加するロケーター] タブには、[コンポジット住所ロケーターの作成 (Create Composite Address Locator)] ツールで構築されたコンポジット ロケーターに参加している個別ロケーターと、表示または変更可能な参加するロケーターのプロパティとオプションのリストが表示されます。これには、参加するロケーターの有効化および無効化、ロケーターの追加、コンポジット ロケーターからのロケーターの削除が含まれます。
注意:
コンポジット ロケーターに指定できるロケーターの最大数は 30 ですが、10 を超えないことをお勧めします。ジオコーディングが大幅に遅くなる可能性があるためです。
結果の順序
コンポジット ロケーターを作成すると、ロケーターが [コンポジット ロケーターの作成 (Create Composite Address Locator)] ツールに追加された順序により参加するロケーターのフォールバック順が決まり、住所を照合してジオコーディング時に最適な一致が見つかる可能性を高めることができます。コンポジット ロケーターを作成した後、ニーズに最もよく合うように参加するジオコーディングのフォールバック順を調整できます。たとえば、ArcGIS StreetMap Premium マルチロール USA ロケーターおよび消火栓用の独自のカスタム ロケーターがあるとします。USA ロケーターと消火栓ロケーターを使用してコンポジット ロケーターを作成すると、デフォルトのフォールバック順は、最初にマルチロール ロケーターのすべてのロールを使用してジオコーディングし、次にカスタム ロケーターを使用します。この順序は、使用事例に最適ではない場合があり、次の [結果の順序] オプションのいずれかを使用して順序を調整できます。いずれかのオプションを選択して、コンポジット ロケーターが使用するフォールバック順を決定します。
- [ロケーターの順序を使用] - 参加するロケーターは、[コンポジット住所ロケーターの作成 (Create Composite Address Locator)] ツールに追加された順序になり、「複数のロケーターのコンポジット ロケーターへの結合」に記載されたフォールバック順に従います。
- [ソート順をロールおよびスコアで指定] - 参加するロケーターがロールとフォールバック順でグループ化されます。マルチロール ロケーターと複数の単一ロール ロケーターがある場合は、このオプションを使用することをお勧めします。ロケーターが、推奨の最適なフォールバック順に自動的に並べ替えられます。
- [カスタム順序] - 参加するロケーターのカスタマイズ可能なフォールバック順により、マルチロール ロケーターのロール間にロケーターを挿入できます。ロケーターは、マルチロールのジオコード サービス間に挿入できません。
注意:
- 結果の順序は、ロケーターの公開前に設定する必要があり、公開度に順序を調整するには、再公開する必要があります。
- マルチロール ArcGIS StreetMap Premium ロケーターには、すべてのロケーター ロールが表示されますが、これらのロールのサポートはデータと国によって異なります。たとえば、米国では、セクターまたは地区のデータがない場合があります。