属性ルールは、このルールを使用して属性を自動的に設定し、編集操作中の無効な編集を制限し、フィーチャに対して品質保証チェックを実行できるジオデータベース ルールです。属性ルールは、トポロジ ルール、ドメイン、およびサブタイプに加えて使用して、ジオデータベース データセットのデータ整合性を向上させることができます。
パーセル ファブリックは、属性ルールをジオデータベース トポロジ ルールとともに使用して、データ品質を管理します。パーセル ファブリックを作成すると、次の属性ルールがパーセル ファブリック フィーチャクラスで作成されます。
- [維持] 属性ルール
- [レコードを持つ] 属性ルール
維持
[維持] 属性ルールは、ポイント フィーチャクラスの Preserve フィールドを設定するロジックを含む計算タイプの属性ルールです。
Preserve フィールドが [はい] に設定された場合、関連付けられたパーセルまたは接続線が削除されてもポイントは削除されません。次のいずれかに該当する場合、属性ルールは Preserve フィールドを [はい] に設定します。
- ポイントに固定シェープがある (Fixed Shape フィールドが [はい] に設定されている)。
- ポイントに、NULL でない X、Y、または Z 属性がある。
属性ルールを表示して構成するには、[コンテンツ] ウィンドウで [ポイント] レイヤーを右クリックして [設計] をポイントし、[属性ルール] をクリックします。
レコードを持つ
[レコードを持つ] 属性ルールは、パーセル ファブリック フィーチャがレコードに関連付けられているかどうかを確認する整合チェック タイプの属性ルールです。属性ルールは、パーセル ライン レイヤー、パーセル ポリゴン レイヤー、および接続線レイヤー用に作成されます。
[レコードを持つ] 属性ルールは、属性ルールを評価するときにパーセル ライン レイヤー、パーセル ポリゴン レイヤー、および接続線レイヤーの CreatedByRecord フィールドが空ではないことが必要です。
整合チェック タイプの属性ルールは、[エラー インスペクター] または [ルールの評価 (Evaluate Rules)] ジオプロセシング ツールを使用して、ユーザーによって指定された時間に評価されます。
属性ルールを表示して構成するには、[コンテンツ] ウィンドウでパーセル ライン レイヤー、パーセル ポリゴン レイヤー、または接続線レイヤーを右クリックして、[設計] をポイントし、[属性ルール] をクリックします。
オプションの属性ルール
ArcGIS Pro 2.7 では、パーセル ファブリック用の一連のオプションの属性ルールが使用できます。オプションの属性ルールは、ArcGIS Pro インストール ディレクトリ (たとえば、C:\Program Files\ArcGIS\Pro\Resources\AttributeRules\ParcelFabric\en-US) 内の \Resources\AttributeRules\ParcelFabric フォルダーの *.csv ファイルに保存されます。
オプションの属性ルールは、パーセル ファブリック接続線、パーセル ライン、パーセル ポリゴン、パーセル ポイント、およびパーセル レコードで使用できます。
パーセル ファブリック フィーチャ レイヤーのオプションの属性ルールをインポートするには、[コンテンツ] ウィンドウでレイヤーを右クリックして、[設計] をポイントし、[属性ルール] をクリックします。[属性ルール] タブで、[ルールのインポート] ツールをクリックして、属性ルールの *csv ファイルをインポートします。また、[属性ルールのインポート (Import Attribute Rules)] ツールを使用しても、オプションの属性ルールをインポートできます。
以下のサブセクションでは、パーセル ファブリック フィーチャクラスに使用できるオプションの属性ルールを示します。
接続線
- MUST BE LONGER THAN (整合チェック ルール) - 接続線は指定した長さより長いことが必要です。
- DISTANCE MUST MATCH WITHIN (整合チェック ルール) - ライン形状の長さは、指定した許容値以内で COGO の距離と一致する必要があります。
- DIRECTION MUST MATCH WITHIN (整合チェック ルール) - ライン形状の方向は、指定した許容値 (秒) 以内で COGO の方向および回転と一致する必要があります。
パーセル ライン
- MUST BE LONGER THAN (整合チェック ルール) - 境界線は指定した長さより長いことが必要です。
- DISTANCE MUST MATCH WITHIN (整合チェック ルール) - ライン形状の長さは、指定した許容値以内で COGO の距離と一致する必要があります。
- DIRECTION MUST MATCH WITHIN (整合チェック ルール) - ライン形状の方向は、指定した許容値 (秒) 以内で COGO の方向および回転と一致する必要があります。
パーセル ポリゴン
注意:
一部のパーセル ポリゴンの属性ルールは、パーセル ポリゴン フィーチャクラスの名前が ArcGIS Arcade 式内のハード コードされた「Parcels」の名前と一致しないときは、インポートされない場合があります。式を変更するには、*ParcelPolygons.csv ファイルを開いて、[SCRIPTEXPRESSION] フィールドで「Parcels」をパーセル ポリゴン フィーチャクラスの名前 (たとえば「Lots」) で置き換えます。- MUST BE LARGER THAN (整合チェック ルール) - パーセル形状の面積は、指定した面積より大きいことが必要です。
- MUST BE SMALLER THAN (整合チェック ルール) - パーセル形状の面積は、指定した面積より小さいことが必要です。
- CURRENT MUST NOT OVERLAP (整合チェック ルール) - 現在のパーセルは互いに重複しないことが必要です。現行のパーセルは履歴パーセルと重複することができます。また履歴パーセルは他の履歴パーセルと重複することができます。
- NAME MUST BE UNIQUE (整合チェック ルール) - 現行のパーセルでは、同じパーセルタイプ内でパーセル名が一意であることが必要です。
- NAME MUST NOT BE EMPTY (整合チェック ルール) - パーセル名が設定されていて、NULL ではないことが必要です。
- MISCLOSE RATIO MUST BE LESS THAN (整合チェック ルール) - 閉合差の比率は、指定した許容値未満であることが必要です。
- MISCLOSE DISTANCE MUST BE LESS THAN (整合チェック ルール) - 閉合差の距離は、指定した許容値未満であることが必要です。
- AREAS MUST MATCH WITHIN (整合チェック ルール) - 形状の面積と記載面積は、指定した許容値を超えて異なることはできません。
パーセル ポイント
- SHAPE IS FIXED (整合チェック ルール) - ポイント形状のジオメトリは、固定されていて移動しないことが必要です。
- レコードを持つ (整合チェック ルール) - ポイント フィーチャは、それらを作成したレコードと関連付けられている必要があります。
- MUST BE IN XY EXTENT (整合チェック ルール) - ポイントの x および y 属性の座標は、指定した MBR (最小境界四角形) の範囲内であることが必要です。
- MUST BE IN Z EXTENT (整合チェック ルール) - ポイントの Z 座標は、指定した高さの範囲内にあることが必要です。
- XY MUST MATCH SHAPE WITHIN (整合チェック ルール) - ポイントの x および y 属性の座標は、指定したポイントの形状の距離の範囲内であることが必要です。
- Z MUST MATCH GEOMETRY WITHIN (整合チェック ルール) - ポイントの Z 属性座標は、指定したポイントの形状の高さの範囲内にあることが必要です。
レコード
- MUST NOT RECORD IN FUTURE (整合チェック ルール) - レコード日は、未来の日付にはできません。