関連レコードの自動選択

空間的な関係やテーブル間の関係を調べると、GIS データから知見を得ることができます。これを効果的に行うには、関連テーブル間でフィーチャの選択を同期します。選択プロパティをカスタマイズすると、関連レコードを自動的に選択できます。たとえば、課税パーセル フィーチャを選択した場合、そのプロパティの以前の所有者や販売レコードの履歴を確認できます。

レイヤーの関連レコードの自動選択を有効化するには、次の手順に従います。

  1. [コンテンツ] ウィンドウでレイヤーを右クリックし、[プロパティ] プロパティ を選択して [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスを開きます。
  2. [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスで、[選択] タブをクリックし、[関連データの自動選択] をオンにします。
  3. 今後は、このレイヤーで選択操作を実行すると、関連テーブル内で関連付けられているレコードも選択されます。
  4. ソース レイヤーに新しい選択セットを作成します。フィーチャは、次の方法で選択できます。
  5. 必要に応じて、ソース レイヤーの選択セットを更新します。関連テーブル内で選択されたレコードが自動的に更新されます。
  6. 関連データの自動選択を無効にするには、[レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [関連データの自動選択] チェックボックスをオフにするか、テーブル ビューの [メニュー] ボタン メニュー を使用します。

関連データの自動選択に関する使用上のヒント

  • 選択操作は、リレートの関連元から関連先の方向にのみ反映されます。
  • 関連データの自動選択を有効化する前に、レイヤーが関連している他のコンテンツを理解してください。レイヤーに既存のリレーションシップがあるかどうかを確認するには、[レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [リレート] タブをクリックします。
  • 関連レコードの自動選択は多くのレイヤーに対して有効化できますが、重要なのは 1 つのレイヤーからの選択です。自動選択が使用されるのは、その場合だけだからです。関連データの自動選択を有効にして、複数のレイヤーにわたる選択を実行しても、選択セットは自動的に反映されません。フィーチャ レイヤーの [データ] タブまたは [テーブル] タブの [関連データ] ボタン 関連データ をクリックして、表示する関連データを手動で選択する必要があります。こうすることで、明確でわかりやすい結果を得ることができます。
  • データが含んでいるリレートのなかには、ループして最初のレイヤーに戻ってくるものもあります。これが発生した場合、選択セットは渡されなくなります。この場合は、1 つまたは複数の中間テーブルまたはフィーチャ レイヤーに対して、選択セットの反映をオフにすることをお勧めします。
  • 選択を解除すると、関連する選択セットも解除されます。ただし、フィーチャまたはレコードの選択を解除して、選択セットの一部を解除した場合、残りの選択セットは新しい選択セットであるように反映されます。

関連データの自動選択の使用例

USA_Cities と USA_States という 2 つのレイヤーを持つマップがあるとします。どちらにも、StateName という入力済みの標準化されたフィールドがあります。 選択セットの自動反映イベントは、2 つのレイヤー間のリレーションシップをどのように定義するかによって、異なる結果をもたらします。

シナリオ A

StateName フィールドに基づき、USA_Cities (関連元) から USA_States (関連先) へのリレートが 1 つ定義されます。各レイヤーの [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスで、[関連データの自動選択] オプションが有効化されます。まず選択セットを解除し、Houston 市と Dallas 市を選択します。USA_Cities で 2 つのフィーチャ (Houston および Dallas) が選択され、USA_States で 1 つのフィーチャ (Texas) が自動的に選択されます。これは、都市と州には、多対 1 のリレーションシップを設定できるためです。

選択セットを解除して、今度は Texas 州を選択すると、USA_Cities ではフィーチャが選択されず、USA_States では 1 つのフィーチャ (Texas) が選択されます。これは、選択操作が、リレートが作成された関連元またはソース レイヤーから実行されなかったからです。リレートは、関連先から関連元の方向には進みません。

シナリオ B

この場合は、シナリオ A とは反対方向のリレートが 1 つ定義され、StateName フィールドに基づき、USA_States から USA_Cities へのリレートが作成されます。両方のレイヤーで [関連データの自動選択] は有効化されています。フィーチャが選択されていない状態で、Houston 市と Dallas 市を選択します。USA_Cities で 2 つのフィーチャ (Houston および Dallas) が選択され、USA_States でフィーチャは選択されていません。これは、リレートが関連先から関連元の方向には進まないためです。

選択セットを解除して、Texas 州で新しい選択を実行すると、USA_States で 1 つのフィーチャ (Texas) が選択され、USA_Cities レイヤーでは多くのフィーチャ (Houston、Austin、Dallas、San Antonio など) が自動的に選択されます。これは、州と市には、1 対多のリレーションシップがあるためです。