改行されたラベル

利用できるスペースにラベルが収まらない場合、Maplex Label Engine ではラベルを 2 つ以上の部分に分割し、改行して横の長さを縮めることができます。 [ラベルを改行] をオンにすると、長すぎるラベルが Maplex Label Engine によって自動的に改行されます。 [ストリート配置] スタイルが選択されている場合、Maplex Label Engine は、編集不可である道路の特殊な改行ルールを使用します。

注意:

ラベル条件式にベース ラベル またはコンポジット吹出しパーツのテキスト書式タグが含まれる場合、ラベルは動的に改行されません。 このような場合でも、スクリプトを使用すると、改行できます。

Maplex Label Engine では、ラベルを改行する方法を次のような項目で制御できます。

  • 改行したラベルのテキストの配置方法
  • テキストの分割位置を指定するために使用する文字
  • 分割文字をラベルに表示するかどうか、または表示する際の位置
  • 分割文字をラベルの始めに表示するか、最後に表示するか
  • すべてのラベルを改行文字で改行するか、十分な空きがないときにだけ改行するか
  • 1 行当たりの最大文字数と最小文字数、および最大行数

改行したラベルのテキストの配置

改行したラベルのテキストの配置を選択できます。 次の中から選択できます。

  • [最適配置] - 改行したラベルのフィーチャに対する位置に応じて、Maplex Label Engine がラベルのテキストを中央、左端、または右端に揃えます。 改行されたラベルをマップ上の他のラベルとバランスが取れる位置に移動できるので、配置に便利です。
  • [左または右揃え] - 改行したラベルの位置に応じて、Maplex Label Engine はラベルを右端または左端に揃えます。 フィーチャの左に配置されたラベルのテキストは右揃えになり、フィーチャの右に配置されたラベルのテキストは左揃えになります。
  • [左揃え] - 改行したラベルのテキストは、位置に関係なく左揃えとなります。
  • [右揃え] - 改行したラベルのテキストは、位置に関係なく右揃えとなります。
  • [中央揃え] - 改行したラベルのテキストは、位置に関係なく中央揃えとなります。

改行文字

改行文字を使用すると、ラベルを改行したときにどこで分割するかを指定できます。 単語を分割するにはスペースやカンマが使用されることが多く、デフォルトの改行文字として使用されますが、ラベルの分割はどの文字でも使用できます。 ラベルをスペースやカンマで分割したくない場合には、改行文字リストから削除できます。 特定の場所でラベルを分割しなくてはならない場合には、特殊な改行文字を選択すると便利です。 また、改行文字でいつ、どのようにラベルを分割するかを制御することもできます。 [表示] チェックボックスをオンにすると、改行文字がマップ上に表示されます。 これをオフにすると、マップ上に改行文字は表示されません。 [後分割] オンにすると、分割は改行文字の後で行われ、オフにすると改行文字の前で行われます。 [強制分割] オンにすると、その文字で必ず分割され、必ず改行されます。

次の例は、3 つのパラメーターをすべてオンにした場合です。

ラベル条件式

[Field1] & "&" & [Field2]

フィールド 1 の値 = Jekyll

フィールド 2 の値 = Hyde

改行文字 = &

配置前のラベル文字列

Jekyll & Hyde

配置後

Jekyll & 
Hyde

場合によっては、改行文字がラベルの最初や最後に配置されることもあります。 [先頭と末尾の区切り文字を削除] オプションを使用すると、改行文字をそのまま残すか削除するかを指定できます。

改行の制限

改行したラベルの形を制御するため、行数と 1 行あたりの文字数を制限できます。 これらを制限することで、長いラベルは改行可能にしつつ、短いラベルが改行されないよう回避できます。 特定のラベルで改行文字の制限を満たすことができない場合、ラベルはできるだけ制限に近いところで改行されます。

  • [最大行数] は、ラベルを分割できる最大行数を 1 ~ 50 の間で指定します。

    曲線に沿った配置スタイルが使用されている場合、ラベルは 2 行までしか改行されません。

  • [1 行ごとの最小文字数] は、改行したラベルの最も短い部分に必要な最小文字数を 1 〜 8 の間で指定します。 たとえば、このパラメーターを 3 に設定すると、「St David」というラベルは、スペースが改行文字として使われていても改行されません。
  • [1 行ごとの最大文字数] は、ラベルの任意の 1 行に使用できる最大文字数を 2 〜 80 の間で指定します。
  1. Maplex Label Engine が有効化されていることを確認します
  2. [ラベル別にリスト][コンテンツ] ウィンドウの表示を利用すると、非常に効果的です[ラベル別にリスト] ラベル別にリスト をクリックします。
  3. コンテンツ ウィンドウでラベル クラスを選択して、[ラベリング] タブをクリックします。
  4. [ラベリング] タブの [ラベルの配置] グループで [ラベル配置プロパティ] ランチャーをクリックします。
  5. [ラベリング] ウィンドウで[配置] をクリックして [調整ルール] タブ 調整ルール をクリックします。
  6. [改行] を展開します。
  7. [ラベルを改行] チェックボックスをオンにします。

    [ストリート配置] を選択した場合、改行パラメーターを編集する機能は使用できません。 Maplex Label Engine は、道路に特殊な改行ルールを使用します。

  8. [横方向の配置] を指定し、[最適配置][左または右揃え][左揃え][右揃え] または [中央揃え] のいずれかを使用します。
  9. デフォルトでは、空白文字とカンマはすでに [区切り記号] リスト内に入力されています。 スペース文字は特殊であり、スペース バーを押すことで挿入されます。 その後、リストに「space」という単語が表示されます。 その他の区切り文字を追加するには、[新規作成] をクリックして、改行文字を入力します。 改行文字を削除するには、文字を選択して [削除] をクリックします。

    各改行区切りに対して、次の手順を実行します。

    • [表示] チェックボックスのオン/オフ - オフにした場合、改行文字はラベルに表示されず、改行されたラベルから削除されます。 文字は、テキスト文字列の改行に使用されている場合にのみ削除されます。
    • [強制分割] チェックボックスのオン/オフ - オンにすると、各行にラベルのスペースがあるかどうかにかかわらず、すべてのラベルが改行文字で分割されます。
    • [後分割] チェックボックスのオン/オフ - オンにすると、ラベルは改行文字の後で分割されます。

    [先頭と末尾の区切り文字を削除] チェックボックスを使用すると、テキスト文字列の先頭と末尾の改行文字をそのまま残すか、削除するかを指定できます。

  10. ラベル クラスの改行制限を指定します。

    • [最大行数] は、ラベルを分割できる最大行数を 1 ~ 50 の間で指定します。

      曲線に沿った配置スタイルが使用されている場合、ラベルは 2 行までしか改行されません。

    • [1 行ごとの最小文字数] は、改行したラベルの最も短い部分に必要な最小文字数を 1 〜 8 の間で指定します。
    • [1 行ごとの最大文字数] は、ラベルの任意の 1 行に使用できる最大文字数を 2 〜 80 の間で指定します。