時系列データの格納に関するベスト プラクティス

時系列データは、さまざまな方法で格納できます。 ここでは、時系列データを格納する際のベスト プラクティスを紹介します。

タイム スタンプを日付フィールドに格納する

時系列データのタイム スタンプは、日付フィールドに格納することをお勧めします。 日付フィールドは、日時情報を格納するために設けられたデータベース フィールドです。 日付フィールドを使用することでクエリのパフォーマンスが向上し、数値フィールドや文字列フィールドに時間を格納する場合より高度なデータベース クエリを実行できます。

必要に応じて、データのタイム スタンプは文字列フィールドまたは数値フィールドに格納することもできます。 たとえば、年次データを 2000、2001 などのように格納できます。

注意:

日付の表示は、西暦 100 年~西暦 10,000 年の範囲でのみサポートされています。 この範囲外の日付を処理するには、値を数値形式に変換する (かつレンジ スライダーを使用してフィルタリングする) か、文字列形式 (ラベリングのため) に変換することをお勧めします。

[時間フィールドの変換 (Convert Time Field)] ジオプロセシング ツールを使用して、タイム スタンプを含む文字列フィールドまたは数値フィールドを日付フィールドに変換できます。

時系列データを行形式で格納する

時系列データを ArcGIS Pro で使用する場合、個々のフィーチャに関連付けられた時間値を行形式で保存してください。 各フィーチャまたはテーブル行について、特定の時点を表す 1 つのフィールドに時間値を格納するか、観測の開始と終了を表す 2 つのフィールドに時間値を格納することができます。

時間の経過に伴ってデータの属性が変化するか、フィーチャの形状が変わるかによって、時系列データを 1 つのテーブルに保存するか、別々のテーブルに保存するかを選択できます。

1990 年、1991 年、1992 年の州別医療費など、属性テーブルの複数の列に時間値を格納することがよくあります。 このデータを時系列で表示するには、時間値が行形式になるようにテーブルの書式を再設定する必要があります。

時間値を含むフィールドにインデックスを作成する

表示速度とクエリのパフォーマンスを改善するには、時間値を含むフィールドにインデックスを作成することをお勧めします。 [属性インデックスの追加 (Add Attribute Index)] ジオプロセシング ツールを使用して、インデックスを既存のテーブルまたはフィーチャクラスのフィールドに追加できます。

標準時間を使用する

サマータイム適用地域で時系列データを収集した場合は、できる限り、データの時間値を標準時間で保存してください。 サマータイムで収集されたデータは、維持することが困難です。 サマータイムは地域によって異なり、サマータイム対応ルールも年度ごとに変わる可能性があります。

時間値を標準時間で保存しておけば、編集時におけるデータの損失や重複を防げると同時に、移行時の時間的なあいまいさを排除できます。

時間フィールドでの NULL 値の使用

NULL 値が時間フィールドに保存されていることがあります。 たとえば、開始時刻と終了時刻の両方を含むレイヤーは、NULL 終了時刻を使用することで、フィーチャが最新のものとして示すことができます。 タイム スライダーを使用すると、開始時刻が含まれている場合にフィーチャが表示され、残りの再生においても継続して表示されます。 逆も同じく、NULL 開始時刻は、開始時刻から終了時刻に到達するまで表示されます。

ただし、時間が単独のフィールドに格納されている場合、NULL 値を含むフィーチャは期間内に収まらないため除外されます。

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