ラベル | 説明 | データ タイプ |
入力ポイント フィーチャ | サーフェス ラスターとして内挿する Z 値を含む入力ポイント フィーチャ。 | Feature Layer |
Z 値フィールド | 各ポイントの高さまたは大きさの値を保持するフィールド。 これは数値フィールドまたは、入力ポイント フィーチャが Z 値を含む場合は Shape フィールドです。 | Field |
出力ラスター | 内挿された出力サーフェス ラスター。 常に浮動小数点ラスターです。 | Raster Dataset |
出力セル サイズ (オプション) | 作成される出力ラスターのセル サイズ。 このパラメーターは、数値で定義するか、既存のラスター データセットから取得できます。セル サイズがパラメーター値として明示的に指定されていない場合、指定されていれば、環境のセル サイズ値が使用されます。そうでない場合は、追加のルールを使用して別の入力から計算されます。詳細については、使用方法をご参照ください。 | Analysis Cell Size |
累乗 (オプション) | 距離の指数。 内挿された値に対する周囲のポイントの有意性を制御します。累乗が大きいほど、遠くのポイントからの影響が小さくなります。任意の正の実数に設定できますが、最も合理的な結果は 0.5 ~ 3 の値を使用した場合に得られます。デフォルトは 2 です。 | Double |
検索範囲 (オプション) | どの入力ポイントを使用して出力ラスターの各セル値を内挿するかを定義します。 次の 2 つのオプションがあります。[可変] と [固定] です。デフォルトは [可変] です。
| Radius |
入力バリア ポリライン フィーチャ (オプション) | 入力サンプル ポイントの検索で、ブレークまたは制限として使用されるポリライン フィーチャ。 | Feature Layer |
Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
3D Analyst のライセンスで利用可能。
使用法
IDW (Inverse Distance Weighted) を使用したセルの出力値は、内挿に使用する値の範囲に制限されています。IDW は加重平均距離なので、平均が入力の最高値より大きくなったり、最低値より小さくなることはできません。したがって、これらの極値がまだサンプリングされていない場合は、尾根や谷を作成することができません (Watson と Philip、1985)。
IDW によって最適な結果を得ることができるのは、シミュレーション対象の地理的変動に対して、十分な密度のサンプリングが行われている場合です。入力ポイントのサンプリングがまばらで不均等な場合、結果として目的のサーフェスを十分に表現できない可能性があります (Watson と Philip、1985)。
内挿された値に対する入力ポイントの影響は、等方性です。入力ポイントが内挿結果におよぼす影響は、距離によって左右されるので、IDW では尾根が維持されません (Philip と Watson、1982)。
[出力セル サイズ] は、数値で定義するか、既存のラスター データセットから取得できます。セル サイズがパラメーター値として明示的に指定されていない場合、[セル サイズ] 環境が指定されていれば、そこから取得されます。パラメーターのセル サイズも環境のセル サイズも指定されておらず、[スナップ対象ラスター] 環境が設定されている場合には、スナップ ラスターのセル サイズが使用されます。何も指定されていない場合、セル サイズは範囲の幅または高さ (どちらか短い方) を 250 で割って求められます。この範囲は環境で指定された [出力座標系] にあります。
セル サイズが数値によって指定されている場合、このツールは出力ラスターに対してこの値を直接使用します。
セル サイズがラスター データセットを使用して指定されている場合、パラメーターはセル サイズの値ではなくラスター データセットのパスを示します。データセットの空間参照が出力空間参照と同じである場合、解析ではラスター データセットのセル サイズが直接使用されます。データセットの空間参照が出力空間参照と異なる場合は、選択された [セル サイズ投影法] に基づいて投影されます。
入力データセットには X、Y 座標が同じである位置に複数のポイントが存在することがあります。共通の位置にあるポイントの値が同じである場合、それは重複とみなされて出力には影響しません。値が異なる場合は、一致ポイントと見なされます。
このデータ条件の処理方法は各種内挿ツールによって異なることがあります。たとえば、最初に遭遇した一致ポイントが計算に使用されることも、最後に遭遇した一致ポイントが計算に使用されることもあります。そのため、出力ラスター内のある位置に予想とは異なる値が出力される可能性があります。対策としては、このような一致ポイントを削除したデータを用意しておくことです。[Spatial Statistics] ツールボックスの [イベントの集計 (Collect Events)] ツールは、データ内の一致ポイントを特定するのに役立ちます。
サーフェスの連続性を中断することが認知されているリニア フィーチャの位置を指定するには、バリア オプションが使用されます。これらのフィーチャには Z 値がありません。バリアの代表的な例としては、崖、断層、堤防などが挙げられます。バリアがあると、個々のセルにおける内挿計算においては、バリアで仕切られた一方の側からのみ (該当セルが存在する側からのみ)、内挿用の入力ポイントが採用されます。バリアによる分離は、ポイントの各ペア間の見通し解析によって決定されます。つまり、相互に影響する領域から除外される 2 つのポイントには、トポロジ分離は必要ありません。厳密にバリア ライン上に存在する入力サンプル ポイントは、バリアの両側の選択サンプル セットに含まれます。
バリア フィーチャは、ポリライン フィーチャとして入力されます。[IDW] では、リニア フィーチャに対して X、Y 座標のみを使用します。したがって、バリアの左側と右側に Z 値を設定する必要はありません。Z 値を設定しても無視されます。
バリアを使うと、処理時間が大幅に長くなることがあります。
このツールの入力ポイントには、約 4500 万という制限があります。入力フィーチャクラスに含まれるポイント数が 4500 万を超えると、ツールが結果を作成できなくなる可能性があります。この制限を避けるには、調査領域を複数に分けて内挿し、エッジの一部が重なっていることを確認し、結果をモザイク処理して 1 つの大きなラスター データセットを作成します。あるいは、テレイン データセットを使用して、無数の計測ポイントによって構成されているポイントとサーフェスを格納して視覚化することもできます。
Geostatistical Analyst エクステンションがある場合は、そこで利用可能な [IDW] ツールを使用してより大規模なデータセットを処理できる可能性があります。
入力フィーチャ データには少なくとも 1 つの有効なフィールドが含まれていなければなりません。
NULL 値をサポートするデータ形式 (ファイル ジオデータベース フィーチャクラスなど) では、入力として使用すると、NULL 値は無視されます。
参考文献:
Philip, G. M., and D. F. Watson. "A Precise Method for Determining Contoured Surfaces." Australian Petroleum Exploration Association Journal 22: 205–212. 1982.
Watson, D. F., and G. M. Philip. "A Refinement of Inverse Distance Weighted Interpolation." ジオプロセシング 2:315–327. 1985.
パラメーター
arcpy.ddd.Idw(in_point_features, z_field, out_raster, {cell_size}, {power}, {search_radius}, {in_barrier_polyline_features})
名前 | 説明 | データ タイプ |
in_point_features | サーフェス ラスターとして内挿する Z 値を含む入力ポイント フィーチャ。 | Feature Layer |
z_field | 各ポイントの高さまたは大きさの値を保持するフィールド。 これは数値フィールドまたは、入力ポイント フィーチャが Z 値を含む場合は Shape フィールドです。 | Field |
out_raster | 内挿された出力サーフェス ラスター。 常に浮動小数点ラスターです。 | Raster Dataset |
cell_size (オプション) | 作成される出力ラスターのセル サイズ。 このパラメーターは、数値で定義するか、既存のラスター データセットから取得できます。セル サイズがパラメーター値として明示的に指定されていない場合、指定されていれば、環境のセル サイズ値が使用されます。そうでない場合は、追加のルールを使用して別の入力から計算されます。詳細については、使用方法をご参照ください。 | Analysis Cell Size |
power (オプション) | 距離の指数。 内挿された値に対する周囲のポイントの有意性を制御します。累乗が大きいほど、遠くのポイントからの影響が小さくなります。任意の正の実数に設定できますが、最も合理的な結果は 0.5 ~ 3 の値を使用した場合に得られます。デフォルトは 2 です。 | Double |
search_radius (オプション) | どの入力ポイントを使用して出力ラスターの各セル値を内挿するかを定義します。 検索近傍を指定する方法としては次の 2 つがあります。Variable と Fixed です。 Variable の場合、可変検索範囲を使用して、指定された数の入力サンプル ポイントを見つけて内挿します。Fixed の場合、指定された固定距離内にあるすべての入力ポイントが使用されます。Variable がデフォルトです。 これらのパラメーターの構文は次のとおりです。
| Radius |
in_barrier_polyline_features (オプション) | 入力サンプル ポイントの検索で、ブレークまたは制限として使用されるポリライン フィーチャ。 | Feature Layer |
コードのサンプル
この例では、ポイント シェープファイルを入力として、内挿したサーフェスを TIFF ラスターとして出力します。
import arcpy
from arcpy import env
env.workspace = "C:/data"
arcpy.Idw_3d("ozone_pts.shp", "ozone", "C:/output/idwout.tif", 2000, 2, 10)
この例では、ポイント シェープファイルを入力として、内挿したサーフェスを GRID ラスターとして出力します。
# Name: IDW_3d_Ex_02.py
# Description: Interpolate a series of point features onto a
# rectangular raster using Inverse Distance Weighting (IDW).
# Requirements: 3D Analyst Extension
# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
# Set environment settings
env.workspace = "C:/data"
# Set local variables
inPointFeatures = "ca_ozone_pts.shp"
zField = "ozone"
outRaster = "C:/output/idwout01"
cellSize = 2000.0
power = 2
searchRadius = 150000
# Execute IDW
arcpy.Idw_3d(inPointFeatures, zField, outRaster, cellSize,
power, searchRadius)
環境
特殊なケース
ライセンス情報
- Basic: 次のものが必要 3D Analyst または Spatial Analyst
- Standard: 次のものが必要 3D Analyst または Spatial Analyst
- Advanced: 次のものが必要 3D Analyst または Spatial Analyst