パッケージの抽出 (Extract Package) (データ管理)

サマリー

パッケージのコンテンツを指定のフォルダーに抽出します。 出力フォルダーは、入力パッケージから抽出されたコンテンツで更新されます。

使用法

  • サポートされるパッケージ タイプは以下のとおりです。

    • ジオプロセシング パッケージ (*.gpk および *.gpkx)
    • レイヤー パッケージ (*.lpk および *.lpkx)
    • ロケーター パッケージ (*.gcpk)
    • マップ パッケージ (*.mpk および *.mpkx)
    • モバイル マップ パッケージ (*.mmpk)
    • プロジェクト パッケージとプロジェクト テンプレート (*.ppkx および *.aptx)
    • シーン レイヤー パッケージ (*.slpk)
    • タイル パッケージ (*.tpk および *.tpkx)
    • ベクター タイル パッケージ (*.vtpk)

  • 出力フォルダーは、新しいフォルダーでも既存のフォルダーでもかまいません。 既存のフォルダーに抽出する場合は、既存のファイルおよびフォルダーにパッケージのコンテンツが追加されます。 出力フォルダーに、パッケージから抽出されたコンテンツが含まれている場合は、既存のコンテンツが上書きされます。

  • アタッチメント ファイルを含むパッケージでは、添付されたファイルが出力フォルダーの commondata\userdata\ サブフォルダーに解凍されます。 通常、パッケージ内のファイルは、*.pdf、*.docx または画像などのファイルをサポートしています。 これらのファイルを開くには、Windows エクスプローラーで抽出されたディレクトリを参照します。

  • ベクター タイル パッケージ (*.vtpk) を抽出する際、パッケージのコンテンツは出力フォルダーに抽出されます。 [格納形式タイプ] パラメーターを使用して、キャッシュ格納形式を最適化「あり」(*.bundle ファイル) から「なし」(*.pbf ファイル) に切り替えることができます。 Mapbox など他のクライアント アプリケーションに抽出された *.pbf ファイルを使用できます。

  • ベクター、タイル、またはシーン レイヤー パッケージ (*.vtpk、*.tpk、*.tpkx、または *.slpk) を抽出すると、[パッケージのキャッシュ] パラメーターが非アクティブになります。

  • ベクター、タイル、またはシーン (バージョン 1.7 以降) レイヤー パッケージを抽出する場合は、パッケージのコンテンツをファイル システムのフォルダーか、クラウド (Amazon S3Azure Blob ストレージ、Alibaba OSS など) 上にあるオブジェクト ストアに抽出できます。 このコンテンツはタイルまたはシーン レイヤーとしてすぐに提供できる状態にあり、選択した場所は、ArcGIS Enterpriseユーザー管理データ ストアとして登録されている必要があります。

  • [クラウド ストレージ コネクション ファイルの作成 (Create Cloud Storage Connection File)] ツールを使用してコネクション ファイル (*.acs) を作成できます。

  • 以前のバージョンのシーン レイヤー パッケージは、[シーン レイヤーのアップグレード (Upgrade Scene Layer)] ツールを使用して最新バージョンにアップグレードできます。

  • 注意:

    クラウドのオブジェクト ストアにシーン レイヤー パッケージを抽出する場合 (*.i3sREST)、シーン キャッシュ ストレージ形式はファイル システムにフォルダーを抽出するとき (*.eslpk) と同じではありません。これら 2 つの形式には互換性はありません。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力パッケージ

抽出する入力パッケージ。

File
出力フォルダー
(オプション)

パッケージのコンテンツが含まれる出力フォルダー。

指定されたフォルダーが存在しない場合、フォルダーが作成されます。

Folder
パッケージのキャッシュ
(オプション)

パッケージのコピーをプロファイルにキャッシュするかどうかを指定します。

パッケージを抽出すると、まず出力がユーザー プロファイルに抽出され、一意の ID が付加されてから、[出力フォルダー] パラメーターで指定したディレクトリにコピーが作成されます。 同じパッケージの後続バージョンをダウンロードして抽出すると、この場所のみが更新されます。 このパラメーターを使用する場合、ユーザー プロファイルにパッケージのキャッシュ バージョンを手動で作成する必要はありません。 入力パッケージがベクター タイル パッケージ (*.vtpk) またはタイル パッケージ (*.tpk および *.tpkx) の場合、このパラメーターは無効になります。

  • オン - パッケージのコピーが抽出され、プロファイルにキャッシュされます。 これがデフォルトです。
  • オフ - パッケージのコピーが指定の出力パラメーターにのみ抽出され、キャッシュされません。
Boolean
格納形式タイプ
(オプション)

抽出したキャッシュに使用される格納形式を指定します。 このパラメーターは、入力パッケージがベクター タイル パッケージ (*.vtpk) の場合にのみ適用されます。

  • コンパクトタイルは、コンパクト V2 格納形式を使用してバンドル ファイルにグループ化されます。 この形式は、ネットワーク共有とクラウド ストア ディレクトリのパフォーマンスを向上させます。 これがデフォルトです。
  • エクスプロード各タイルは、個別のファイルとして格納されます。
String
すぐに使えるキャッシュ データセットの作成
(オプション)

ArcGIS Enterprise のすぐに使える形式を作成するかどうかを指定します。 入力パッケージがベクター タイル パッケージ (*.vtpk) またはタイル パッケージ (*.tpkx) の場合にのみ、このパラメーターは有効になります。

  • オン - ArcGIS Enterprise にタイル レイヤーを作成する際に使用できる抽出済みキャッシュを含むフォルダー構造が作成されます。 フォルダーのファイル拡張子は、そのフォルダーに格納されているコンテンツを示し、タイル レイヤー パッケージの場合は *.tiles (キャッシュ データセット)、ベクター タイル パッケージの場合は *.vtiles (ベクター キャッシュ データセット) になります。
  • オフ - パッケージの抽出済みコンテンツを含むフォルダー構造が作成されます。 これがデフォルトです。
Boolean
ターゲット クラウド コネクション
(オプション)

パッケージのコンテンツの抽出先となるターゲット *.acs ファイル。 入力パッケージがシーン レイヤー パッケージ (*.slpk)、ベクター タイル パッケージ (*.vtpk) またはタイル パッケージ (*.tpkx) の場合にのみ、このパラメーターは使用できます。

Folder

arcpy.management.ExtractPackage(in_package, {output_folder}, {cache_package}, {storage_format_type}, {create_ready_to_serve_format}, {target_cloud_connection})
名前説明データ タイプ
in_package

抽出する入力パッケージ。

File
output_folder
(オプション)

パッケージのコンテンツが含まれる出力フォルダー。

指定されたフォルダーが存在しない場合、フォルダーが作成されます。

Folder
cache_package
(オプション)

パッケージのコピーをプロファイルにキャッシュするかどうかを指定します。

パッケージを抽出すると、まず出力がユーザー プロファイルに抽出され、一意の ID が付加されてから、output_folder パラメーターで指定したディレクトリにコピーが作成されます。 同じパッケージの後続バージョンをダウンロードして抽出すると、この場所のみが更新されます。 このパラメーターを使用する場合、ユーザー プロファイルにパッケージのキャッシュ バージョンを手動で作成する必要はありません。 入力パッケージがベクター タイル パッケージ (*.vtpk) またはタイル パッケージ (*.tpk および *.tpkx) の場合、このパラメーターは使用できません。

  • CACHEパッケージのコピーが抽出され、プロファイルにキャッシュされます。 これがデフォルトです。
  • NO_CACHEパッケージのコピーが指定の出力パラメーターにのみ抽出され、キャッシュされません。
Boolean
storage_format_type
(オプション)

抽出したキャッシュに使用される格納形式を指定します。 このパラメーターは、入力パッケージがベクター タイル パッケージ (*.vtpk) の場合にのみ適用されます。

  • COMPACTタイルは、コンパクト V2 格納形式を使用してバンドル ファイルにグループ化されます。 この形式は、ネットワーク共有とクラウド ストア ディレクトリのパフォーマンスを向上させます。 これがデフォルトです。
  • EXPLODED各タイルは、個別のファイルとして格納されます。
String
create_ready_to_serve_format
(オプション)

ArcGIS Enterprise のすぐに使える形式を作成するかどうかを指定します。 入力パッケージがベクター タイル パッケージ (*.vtpk) またはタイル パッケージ (*.tpkx) の場合にのみ、このパラメーターは使用できます。

  • READY_TO_SERVE_CACHE_DATASETArcGIS Enterprise にタイル レイヤーを作成する際に使用できる抽出済みキャッシュを含むフォルダー構造が作成されます。 フォルダーのファイル拡張子は、そのフォルダーに格納されているコンテンツを示し、タイル レイヤー パッケージの場合は *.tiles (キャッシュ データセット)、ベクター タイル パッケージの場合は *.vtiles (ベクター キャッシュ データセット) になります。
  • EXTRACTED_PACKAGEパッケージの抽出済みコンテンツを含むフォルダー構造が作成されます。 これがデフォルトです。
Boolean
target_cloud_connection
(オプション)

パッケージのコンテンツの抽出先となるターゲット *.acs ファイル。 入力パッケージがシーン レイヤー パッケージ (*.slpk)、ベクター タイル パッケージ (*.vtpk) またはタイル パッケージ (*.tpkx) の場合にのみ、このパラメーターは使用できます。

Folder

コードのサンプル

ExtractPackage (パッケージの抽出) の例 1 (Python ウィンドウ)

以下の Python ウィンドウ スクリプトは、ArcGIS Enterprise の公開ワークフローですぐに使用できるキャッシュ データセットを生成する際の ExtractPackage 関数の使用方法を示しています。

import arcpy
arcpy.management.ExtractPackage(r"C:\Data\packages\MyVectorPackage.vtpk", 
                                r"C:\Data\packages\Extracted", "CACHE", 
                                "COMPACT", "READY_TO_SERVE_CACHE_DATASET")
ExtractPackage (パッケージの抽出) の例 2 (Python ウィンドウ)

次の Python ウィンドウ スクリプトは、ArcGIS Enterprise 公開ワークフローで使用可能なオブジェクト ストアにシーン レイヤー パッケージを抽出するために ExtractPackage 関数を使用する方法を示しています。

import arcpy
arcpy.management.ExtractPackage(r"C:\Data\packages\ChicagoBuildings.slpk", 
                                None, "CACHE", 
                                "COMPACT", "EXTRACTED_PACKAGE", 
                                r"C:\CloudConnections\AWS.acs")
ExtractPackage (パッケージの抽出) の例 3 (Python ウィンドウ)

次の Python ウィンドウ スクリプトは、ArcGIS Enterprise 公開ワークフローで使用可能なオブジェクト ストアにベクター タイル レイヤー パッケージを抽出するために ExtractPackage 関数を使用する方法を示しています。

import arcpy
arcpy.management.ExtractPackage(r"C:\Data\packages\London.vtpk", 
                                None, "CACHE", 
                                "COMPACT", "EXTRACTED_PACKAGE", 
                                r"C:\CloudConnections\AWS.acs")
ExtractPackage (パッケージの抽出) の例 4 (スタンドアロン スクリプト)

指定のフォルダー内のすべてのジオプロセシング パッケージを検索し、ExtractPackage 関数でコンテンツを指定のフォルダーに抽出します。

# Name: ExtractPackage.py
# Description: Find geoprocessing packages in a specified folder and extract 
#              contents.

import arcpy
import os

arcpy.env.overwriteOutput = True

# set folder that contains packages to extract
arcpy.env.workspace = "C:/geoprocessing/gpks" 
wrksp = arcpy.env.workspace

for gpk in arcpy.ListFiles("*.gpk"):
    print("Extracting... " + gpk)
    arcpy.ExtractPackage_management(gpk, os.path.splitext(gpk)[0])

print("done")

環境

特殊なケース

ライセンス情報

  • Basic: Yes
  • Standard: Yes
  • Advanced: Yes

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