住所の標準化 (Standardize Addresses) (ジオコーティング)

サマリー

テーブルまたはフィーチャクラスのアドレス情報を標準化します。

ArcGIS Desktop 10.0 以前では、住所ロケーターを作成する前に、参照データ内の住所コンポーネントを複数の住所フィールドに標準化する必要がありました。この手順は、住所コンポーネントが単一のフィールドに格納されているか複数のフィールドに分割されているかにかかわらず、住所ロケーターが作成されるときに標準化処理が行われるため、不要になりました。参照データを標準化して略語とピリオドを正規化しても、ジオコーディングのパフォーマンスや品質は向上せず、この処理自体がジオコーディング処理中に実行されるようになったため、ArcGIS Desktop 10.0 以降ではお勧めしません。

住所は、さまざまな略語 (WEST (西) を表す W や STREET (道路) を表す ST など) を含むさまざまな形式で表記されることがよくあります。選択したアドレス スタイルに基づいて、住所を番地、接頭辞の指示、接頭辞タイプ、道路名接尾辞タイプ、単位タイプ、単位番号など複数のパートに分割することができます。アドレス スタイルは、住所のコンポーネントを指定し、コンポーネントの順序および標準化の方法を決定します。ただし、住所ロケーター スタイルのロジックと入力データに基づいたデータの標準化方法については保証されていません。アプリケーションによっては、アドレス スタイルは、単語の値を短縮するのではなく展開する場合があります。

標準化する入力アドレスは 1 つのフィールドに格納することができます。入力フィーチャクラスまたはテーブルでアドレス情報がすでに複数のフィールドに分割されている場合、ツールはフィールドをリアルタイムで連結して、情報を標準化することができます。

住所の標準化 (Standardize Addresses)

使用法

  • 入力アドレス データは、住所ロケーター スタイルに基づいて標準化可能なアドレス属性を含むテーブルまたはフィーチャクラスになります。

  • 標準化する入力アドレスは 1 つのフィールドに格納することができます (顧客の住所テーブル内の [住所] フィールドなど)。このツールでフィールドを [入力住所フィールド] として選択することができます。

    一般的な参照道路またはポイント アドレス データから見つけることができる入力フィーチャクラスまたはテーブルで住所情報がすでに複数のフィールドに分割されている場合、標準化プロセスはリアルタイムにフィールドを連結して、情報を標準化します。完全な住所になるようにフィールドを順番に指定します。

    注意:

    住所を扱う住所ロケーター スタイルを使用する際には、連結した住所が正しく標準化されるように番地フィールドまたはいずれかの数値フィールドを他の住所属性とともに [入力住所フィールド] として指定する場合があります。たとえば、入力文字列が「17 Mile Road」の場合、番地が指定されていないと「17 Mile」ではなく「Mile」が道路名として解釈される可能性があります。入力住所を「101 17 Mile Road」にすると、この問題を防ぐことができます。[ObjectID] フィールドは上記で示した目的で使用することができる数値フィールドです。

  • 標準化された結果は次の 2 つの出力オプションのいずれかで保存することができます。

    • 入力テーブルの行またはフィーチャのコピーと標準化された住所フィールドを含む出力テーブルまたはフィーチャクラス。これがデフォルト設定です。
    • 標準化された住所フィールドと、入力テーブルまたはフィーチャクラスに結合するリレーションシップ クラスだけを含む出力テーブル。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力住所データ

標準化するアドレス情報を含むテーブルまたはフィーチャクラス。

Table View
入力住所フィールド

連結すると標準化対象の住所を形成する、入力テーブルまたはフィーチャクラスのフィールドのセット。

String
住所ロケーターのスタイル

入力テーブルまたはフィーチャクラスのアドレス情報を標準化するのに使用される住所ロケーター スタイル。

Address Locator Style
出力住所フィールド

出力テーブルまたはフィーチャクラスに含まれる、標準化された住所フィールドのセット。

String
出力住所データ

標準化された住所フィールドを含めて作成される出力テーブルまたはフィーチャクラス。

Dataset
ダイナミック出力データ
(オプション)

静的出力データセットまたは動的出力データセットのどちらを作成するかを示します。

  • オフ - 入力テーブルの行またはフィーチャのコピーと標準化された住所フィールドを含む出力テーブルまたはフィーチャクラスを作成します。これがデフォルトです。
  • オン - 標準化された住所フィールドと、入力テーブルまたはフィーチャクラスに結合するリレーションシップ クラスを含むテーブルを作成します。
    注意:

    このオプションは、入力データセットと出力データセットが同じジオデータベースのワークスペースに格納されている場合にのみ有効です。

Boolean

arcpy.geocoding.StandardizeAddresses(in_address_data, in_input_address_fields, in_address_locator_style, in_output_address_fields, out_address_data, {in_relationship_type})
名前説明データ タイプ
in_address_data

標準化するアドレス情報を含むテーブルまたはフィーチャクラス。

Table View
in_input_address_fields
[in_input_address_field,...]

連結すると標準化対象の住所を形成する、入力テーブルまたはフィーチャクラスのフィールドのセット。

String
in_address_locator_style

入力テーブルまたはフィーチャクラスのアドレス情報を標準化するのに使用される住所ロケーター スタイル。

Address Locator Style
in_output_address_fields
[in_output_address_fields,...]

出力テーブルまたはフィーチャクラスに含まれる、標準化された住所フィールドのセット。

String
out_address_data

標準化された住所フィールドを含めて作成される出力テーブルまたはフィーチャクラス。

Dataset
in_relationship_type
(オプション)

静的出力データセットまたは動的出力データセットのどちらを作成するかを示します。

  • Static入力テーブルの行またはフィーチャのコピーと標準化された住所フィールドを含む出力テーブルまたはフィーチャクラスを作成します。これがデフォルトです。
  • Dynamic標準化された住所フィールドと、入力テーブルまたはフィーチャクラスに結合するリレーションシップ クラスを含むテーブルを作成します。
    注意:

    このオプションは、入力データセットと出力データセットが同じジオデータベースのワークスペースに格納されている場合にのみ使用できます。

Boolean

コードのサンプル

StandardizeAddresses (住所の標準化) の例 (Python ウィンドウ)

次の Python ウィンドウ スクリプトは、イミディエイト モードで StandardizeAddresses 関数を使用する方法を示しています。

import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/ArcTutor/geocoding/atlanta.gdb"
# Set local variables:
input_feature_class = "streets"
address_fields = "ID;FULL_STREET_NAME"
locator_style = "US Address - Dual Ranges"
standardized_fields = "PreDir;PreType;StreetName;SufType;SufDir"
standardized_feature_class = "StandardizedStreet"
arcpy.StandardizeAddresses_geocoding(input_feature_class, address_fields, locator_style, standardized_fields, standardized_feature_class, "Static")

環境

特殊なケース

ライセンス情報

  • Basic: Yes
  • Standard: Yes
  • Advanced: Yes

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