時間コストに対するエッジ交通量エバリュエーターの使用

Network Analyst のライセンスで利用可能。

解析で交通量を使用するには、エッジ ソースに交通量エバリュエーターを構成した、時間ベースのコスト属性を設定する必要があります。交通量は、このコスト属性をインピーダンスとして使用する移動モードにより解析を行い、到着時間または出発時間が解析で指定される場合に使用されます。

次のスクリーン ショットは、時間ベースのコスト属性 (TravelTime) と、Streets エッジ ソースに割り当てられた交通量エバリュエーターを示しています。

エバリュエーター タイプが交通量に設定された、時間ベースのコスト属性

エバリュエーターの [値] セルにある [交通量設定] ボタンをクリックして、交通量エバリュエーター構成ダイアログ ボックスを開きます。ダイアログ ボックスには、交通量エバリュエーター コストの決定方法が表示されます。

交通量エバリュエーター コストの決定方法を示す交通量エバリュエーター構成ダイアログボックス

解析で到着時間または出発時間が指定される場合、[TravelTime] 属性は時間に依存する評価を使用します。[時間に依存する評価] セクションには、Network Analyst が移動時間を決定する順序が表示されます。最初は、ライブ交通量データが構成済みで、DTF ファイルが特定の時間と日に特定のエッジで利用できる場合は、ライブ交通量データが使用されます。ライブ交通量の検索が失敗すると、エバリュエーターは履歴交通量を代わりに使用し、[プロファイル テーブル][道路 - プロファイル テーブル] を検索して、指定された日のセグメントの交通量を表すプロファイルを探します。プロファイルが見つかった場合は、乗数 ([プロファイル テーブル]) と道路 - 交通量プロファイル結合テーブルの [フリーフロー移動時間フィールド] または [フリーフロー移動速度フィールド] を使用して、履歴移動時間が計算されます。ただし、セグメントが特定の日のプロファイルを持たない場合や、クエリされた時間がプロファイル時間範囲外の場合、エバリュエーターは平日または週末の代替属性を使用して移動時間を計算します。

[時間に依存する評価] セクションの代替コスト属性は平日と週末に分割され、詳細な交通量情報が使用できない場合に曜日カテゴリに依存した移動時間を取得することができます。ただし、[平日][週末] に固有の移動時間を持っていない場合は、平日と週末の両方に同じコスト属性 (たとえば属性 [Minutes]) を使用させることができます。

エッジ交通量エバリュエーターは、時間に依存しないコスト属性も参照します。この場合の「時間に依存しない」とは、時刻または曜日によってネットワーク属性の移動時間が変化しない、という意味です。つまり、ネットワーク エレメントの移動時間が変化せず、1 日あるいは 1 週間を通して一定であることを意味します。エッジ交通量エバリュエーターでは、解析に到着時間と出発時間が指定されていない場合に、時間に依存しない属性が使用されます。時間に依存しない属性は、ルート解析レイヤーまたは配車ルート解析レイヤーでネットワーク ロケーションを順序付けるときにも使用されます ネットワーク ロケーションの順序は交通量データでは最適化されませんが、ネットワーク ロケーション間のルートは最適化されます。この例では、時間に依存しない評価コスト属性は [Minutes] です。

交通量に対応したコスト属性の構成

交通量に対応したコスト属性を構成する手順は、次のとおりです。

  1. [ネットワーク データセット プロパティ] ダイアログ ボックスからネットワーク属性にアクセスします。
  2. [コスト] タブをクリックします。
  3. 交通量に対応した属性は、ライブまたは履歴交通量データに基づいてエッジを通過する際の時間に依存するコストを返します。使用できる交通量データを持たない時間またはエッジについては、できるだけ正確な値を返すために代替コスト属性が使用されます。エッジ交通量エバリュエーターには、代替属性を設定するプロパティがあります。

  4. 時間に依存しない評価のための時間ベースのコスト属性をまだ作成していない場合は作成します。必要に応じて、時間に依存した代替属性 ([平日] および [週末] 属性) に対して、さらに 2 つの時間ベースのコスト属性を作成します。
  5. 次のステップでは、交通量に対応したコスト属性を作成します。

  6. 時間ベースのコスト属性を作成し、交通量エバリュエーター タイプをエッジに割り当てることによって、交通量に対応したエッジを作成します。
  7. [値] セルの [交通量設定] ボタンをクリックすると、交通量エバリュエーターの交通量構成ダイアログ ボックスが開きます。

    ライブ交通量が構成されていない場合、このオプションは使用できません。オプションの上にポインターを合わせると、詳細情報が表示されます。

  8. [平日] および [週末] ドロップダウン リストから、時間に依存するコスト属性を選択します。
  9. [コスト属性] ドロップダウン リストから、時間に依存しないコスト属性を選択します。
  10. [OK] をクリックして交通量の構成を保存します。
  11. [ネットワーク データセット プロパティ] ダイアログ ボックスの [OK] をクリックして、ネットワーク データセットに対する変更内容を保存します。