無効なイベント

Data Reviewer のライセンスで利用可能。

サマリー

[無効なイベント] チェックは、関連するルートを含まない (孤立イベント) または無効なメジャー値を含むリニア リファレンス イベントを検索します。 このチェックは、同じルート内または複数のルート全体におけるイベント間の隙間または重なりも識別します。

概要

[無効なイベント] チェックの目的は、解析および資産管理ワークフローに影響する可能性のあるエラーを持つリニア リファレンス イベントを識別することです。 このチェックによって検出可能なエラー条件には、次のようなものが含まれます。

  • 孤立イベント - 関連するルートを含まないイベント。
  • 無効なメジャー値を含むイベント - 関連するルート フィーチャの値の範囲外にあるメジャー値を含むイベント。 ここには、関連するルートのメジャー値より大きいまたは小さいイベント メジャー値、または隙間内のイベント メジャー値が含まれます。
  • 重なるイベント - 同じルート内または複数のルート全体において同じカテゴリのイベント フィーチャにオーバーラップするリニア イベント フィーチャ。
  • 隙間のあるイベント - 同じルート内または複数のルート全体における他のイベント フィーチャ間の隙間を表すリニア イベント フィーチャ。

業界シナリオ

  • 道路管理では、55 mph を表す速度制限イベントは関連するルート フィーチャと同じメジャー値を持つ必要があります。
  • 道路管理では、無効なイベント値を含むイベント フィーチャは長さの計算に悪影響を及ぼします (米国運輸省のマイレージ レポートなど)。
  • パイプライン管理では、地下資源に適用された保護コーティングの記録によって、調査では直接的に観察できないフィーチャに対して正確にレポートできるようになります。
  • パイプラインの腐食を防ぐために、地下資源に適用された保護コーティングの計測記録により、レポートの正確性と地下フィーチャの安全性が確保されます。

[無効なイベント] - 次の画像は、無効なメジャー値を含むポイントおよびリニア イベント (赤色) を示しています。

無効なイベント

[重複] - 次の画像は、同じルート内または複数のルート全体において他のイベントと重なるリニア イベント (赤色) を示しています。

重複

[ギャップ] - 次の画像は、同じルート内または複数のルート全体において他のイベント間の隙間を表す欠落したリニア イベント (赤色) を示しています。

ギャップ

サポートされているワークフロー

ArcGIS Data Reviewer のチェックは、データの自動レビューを実装するための複数の方法をサポートしています。 次の表に、このチェックでサポートされている実装方法を示します。

整合チェック制約

レビューアー バッチ ジョブ

レビューアー マップ ルール

属性 (整合チェック) ルール

いいえ

はい

はい

いいえ

注意:

マップベースのレビューアー ルールは ArcGIS Pro 2.8 で非推奨となっており、 現在は使用が推奨されていません。 この機能は ArcGIS Pro の次のメジャー リリースで削除されます。 属性ルールで利用できる Data Reviewer 機能に自動レビュー ワークフローを移行することをおすすめします。

構文

パラメーター必須説明ワークフロー

入力イベント レイヤー

はい

ルールによって評価される入力フィーチャ レイヤー。

このルール タイプに有効な入力は、ポイントおよびポリライン フィーチャ レイヤーです。 [進む] ボタン 正方向 をクリックすると、フィーチャ レイヤーの特定のフィーチャにフィルターを適用できます。

整合チェック

入力ルート レイヤー

はい

イベントが参照されるフィーチャ レイヤー。

このルール タイプに有効な入力は、m 対応のポリライン フィーチャ レイヤーです。 [進む] ボタン 正方向 をクリックすると、フィーチャ レイヤーの特定のフィーチャにフィルターを適用できます。

整合チェック

イベント ルート識別子

はい

イベントをルートに関連付けるために使用する値を含むフィールドの名前。

このフィールドは、数値データ タイプでなければなりません。

整合チェック

イベント始点メジャー

はい

ポイントまたはリニア イベント フィーチャの始点メジャー値を含むフィールドの名前。

このフィールドは、数値データ タイプでなければなりません。

整合チェック

イベント終点メジャー

はい

リニア イベント フィーチャの終点メジャー値を含むフィールドの名前。

このフィールドは、数値データ タイプでなければなりません。

整合チェック

ルート識別子

はい

ルートをイベントに関連付けるために使用する値を含むフィールドの名前。

このフィールドは、数値データ タイプでなければなりません。

整合チェック

検索目標

はい

ルールによって評価されるエラー条件。

  • 孤立の検索 - 孤立イベントは、対応するルート フィーチャのないフィーチャです (イベントの Route ID 属性値で特定)。
  • 無効なメジャーの検索 - 関連するリニア フィーチャのメジャー値よりも大きいまたは小さいメジャー値を含むイベント、または隙間内のイベントを検索します。
  • 重なりの検索 - 同じルート内または複数のルート全体において、同じカテゴリのイベントと重なるリニア イベントを検索します。
  • 隙間の検索 - 同じルート内または複数のルート全体における他のイベント 間の隙間を表すリニア イベントを検索します。

整合チェック

メジャー許容値

いいえ

無効なメジャー値を持つイベント、または他のイベントとの隙間または重なりを表すイベントが検出された場合、オプションの値が使用されます。

整合チェック

タイトル

いいえ

ルールに一意のタイトルまたは名前。

この情報は、データ品質要件のトレーサビリティ、自動レポート、および修正ワークフローのサポートに使用されます。

整合チェック

メモ

いいえ

非準拠フィーチャが検出されたときのエラーの定義済みの説明。

この情報は、修正ワークフローを円滑に進めるためのガイダンスを提供します。

整合チェック

重要度

いいえ

非準拠フィーチャが検出された時点で割り当てられるエラーの重要度。

この値は、他のエラーに対するこのエラーの重要度を示します。 値の範囲は 1 ~ 5 で、1 は最高優先順位を示し、5 は最低優先順位を示します。

整合チェック

タグ

いいえ

ルールのタグ プロパティ。

この情報は、データ品質要件のトレーサビリティとレポートをサポートするためのルール作成および管理ワークフローで使用されます。

整合チェック

メモ

  • [無効なイベント] チェックは、次のものに格納されるイベントの整合チェックをサポートしています。
    • ライン フィーチャクラス
    • ポイント フィーチャクラス
  • Route ID フィールド (数値データ タイプ) は、すべてのイベントで必須です。
  • イベントの関連するルート ソース フィーチャ レイヤーは m 対応でなければなりません。
  • オプションで、無効なメジャー値を持つイベント、または他のイベントとのギャップまたは重複を表すイベントを検出する場合に使用する [許容値] の値を定義できます。 この値は、[入力ルート レイヤー][M 許容値] を下回ることはできません。

    空間参照のプロパティの詳細

  • 非単調ルート フィーチャに関連付けられたイベントは、このチェックでは評価されません。 非単調ルートとは、連続性のあるメジャー値、または狭義単調増加でも狭義単調減少でもないメジャー値を含むルートのことです。

    単調性チェックは、修正が必要な非単調ルートを検索するために使用されます。

  • 関連するルートを含まないイベント (孤立イベント) は、[重複の検索] または [ギャップの検索] 検索条件では評価されません。 孤立イベントは、対応するルート フィーチャのないフィーチャです (イベントの RouteID 属性値で特定)。
  • 無効なメジャー値を含むイベントは、[重複の検索] または [ギャップの検索] 検索条件では評価されません。 無効なイベント値は、関連するリニア フィーチャのメジャー値よりも大きいまたは小さいメジャー値、またはギャップ内にあるメジャー値です。

    [無効なメジャーの検索] オプションは、無効なメジャー値を含むイベントを検索するのもので、[重複の検索] または [ギャップの検索] 検索条件によって自動的に有効になります。

  • [重複の検索] または [ギャップの検索] 検索条件を使用する場合、現時点で次のシナリオはサポートされていません。
    • パート間のメジャー値の隙間を含むマルチパート ルート フィーチャに関連付けられたイベント
    • 同じ期間の複数のルート フィーチャに関連付けられたイベント
  • [ギャップの検索] 検索目標を使用する場合は、[レビューアー ルールの実行] コマンドを使用してフィーチャを整合チェックする前に、マップをルート レイヤーの全範囲にズームする必要があります。 これを行うことで、すべてのギャップ エラー シナリオが確実に検出されます。
  • このチェックがマップベースのルールとして作成される場合、データベース固有の SQL 関数を使用するフィルター パラメーターが、運用環境でサポートされているフィルター パラメーターと同じであることを確認します。

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