レイアウト上のマップは、マップ用のコンテナーであるマップ フレーム内にあります。マップ フレームは、プロジェクト内の任意のマップまたはシーンを示すことができます。マップ フレームとマップ ビューは互いに独立しているため、マップ フレームで拡大縮小や画面移動を行っても、開いているマップ ビューは変わりません。マップ フレームの制約では、マップ範囲に制限を設定できます。たとえば、データの特定の地理サブセットだけを対象としており、マップをこのエリアに制限したい場合があります。また、あるマップ フレームのマップ範囲 (差し込みマップなど) を別のマップ フレームに基づいて取得したい場合もこれに当たります。
注意:
マップ フレームと対応するマップ ビューのマップ範囲は互いに独立していますが、マップのコンテンツは同じです。レイアウト内のマップ フレームは、別のマップ ビューが開いているのと同じです。たとえば、マップ上でフィーチャを選択すると、これらのフィーチャがマップで開いているすべてのビュー (マップ フレームを含む) で選択されます。同様に、1 つのビューでレイヤーを非表示にすると、すべてのビューでそのレイヤーが非表示になります。レイヤー プロパティは、ビューごとに設定できません。
マップ フレームの制約の設定
マップ フレームのマップ範囲を更新するには、そのマップ フレームをアクティブにしてから、マップ ナビゲーション ツールを使用して、必要な範囲に画面移動およびズームします。
マップ フレームをアクティブにする方法については、「レイアウト上のマップの操作」をご参照ください。
- マップ フレームの表示制約を設定するには、レイアウトがアクティブなビューであることを確認します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、マップ フレームを右クリックし、[プロパティ] をクリックして、[マップ フレームの書式設定] ウィンドウを開きます。
- [マップ フレームの書式設定] ウィンドウの [表示オプション] タブ で、マップ フレームの制約を選択します。
3D シーンでは、制約を固定させることができません。シーン内のマップ フレームの制約は、常に [なし] に制限されます。
標準のマップ フレームの制約
2D マップ フレームには次のマップ フレームの制約を適用できます。
制約 | 説明 |
---|---|
[なし] | マップ フレームの制約がありません。マップ フレームがアクティブの場合に実行できるナビゲーションのタイプに制限はありません。 |
固定範囲 | マップ フレームをマップ範囲に設定します。マップ フレームがアクティブの場合は、ナビゲーションを利用できません。マップ フレームのサイズを変更すると、範囲を維持するためにマップ縮尺が変わります。固定範囲は、マップの現在の範囲 (デフォルト) またはマップ内のレイヤーの全範囲にすることができます。範囲とマップ フレームのエッジの間に固定バッファーを設定するために余白を追加することもできます。 |
固定中心 | マップ フレームの中心点を設定します。マップ フレームがアクティブの場合に中心点を軸にした拡大縮小と回転はできますが、画面移動はできません。マップ フレームのサイズを変更すると、同じ中心点を維持するためにマップ縮尺とマップ範囲が更新されます。中心点は、現在のマップの中心 (デフォルト) またはマップ内のレイヤーの中心に設定することができます。 |
固定した中心および縮尺 | マップ フレームの中心点と縮尺を設定します。マップ フレームがアクティブの場合に画面移動と拡大縮小はできません。マップ フレームのサイズを変更すると、同じマップ縮尺と中心を維持するためにマップ範囲が更新されます。 |
固定縮尺 | マップ フレームの縮尺を設定します。マップ フレームがアクティブの場合に画面移動と回転はできますが、拡大縮小はできません。マップ フレームのサイズを変更すると、一定のマップ縮尺を維持するためにマップ範囲が更新されます。 |
複数のマップ フレームの制約
レイアウトに複数のマップ フレームがある場合は、マップ フレームの制約をさらに追加できます。このように制約を追加すると、各ビューを結び付ける 2 つのマップ フレーム間の一方向のリンクが有効になります。制約ごとに、現在のマップ フレームのリンク先となるマップ フレームを選択できます。選択したマップ フレームをリンクされたマップ フレームと呼びます。リンクされたマップ フレームの範囲を更新すると、制約が設定されたマップ フレームが自動的に更新されます。
次のような制約もあります。
制約 | 説明 |
---|---|
リンクされたマップ フレーム範囲 | リンクされたマップ フレームの範囲と一致するように、現在のマップ フレームを設定します。このマップ フレームがアクティブの場合、ナビゲーションは利用できません。 [レイヤー] ドロップダウン メニューで、現在のマップ フレーム内のレイヤーを選択して、インターセクト レイヤーにすることができます。これで、現在のマップ フレームの範囲に、リンクされたマップ フレームの範囲内にあるすべてのフィーチャの境界が含まれます。たとえば、米国の州をインターセクト レイヤーとして設定しており、リンクされたマップ フレームに米国の郡がすべて含まれている場合に、ニューヨーク州の任意の郡を拡大表示すると、現在のマップ フレーム内でニューヨーク州の範囲が拡大表示します。範囲とマップ フレームのエッジの間に固定バッファーを設定するために余白を追加します。 |
リンクされたマップ フレームの中心 | リンクされたマップ フレームの中心と一致するように、現在のマップ フレームを設定します。マップ フレームがアクティブの場合に拡大縮小はできますが、画面移動と回転はできません。 [レイヤー] ドロップダウン メニューで、現在のマップ フレーム内のレイヤーを選択して、インターセクト レイヤーにすることができます。これで、現在のマップ フレームの範囲に、リンクされたマップ フレームの範囲内にあるすべてのフィーチャの境界が含まれます。たとえば、米国の州をインターセクト レイヤーとして設定している場合に、ニューヨーク州の任意の地区を拡大表示すると、現在のマップ フレーム内でニューヨーク州の範囲が拡大表示します。範囲とマップ フレームのエッジの間に固定バッファーを設定するために余白を追加します。 |
リンクされたマップ フレームの中心および縮尺 | リンクされたマップ フレームの中心および縮尺と一致するように、現在のマップ フレームを設定します。マップ フレームがアクティブの場合に画面移動と拡大縮小はできません。 |
リンクされたマップ フレームの縮尺 | リンクされたマップ フレームの縮尺と一致するように、現在のマップ フレームを設定します。マップ フレームがアクティブの場合に画面移動と回転はできますが、拡大縮小はできません。 |
マップ シリーズの制約
レイアウトに空間マップ シリーズが含まれている場合は、制約をさらに追加することもできます。マップ シリーズの制約は、インデックス レイヤーを含むマップ フレームに自動的に適用されますが、削除することはできません。レイアウト上のその他のマップ フレームには、標準またはリンクされたマップ フレームの制約を適用できるだけでなく、追加制約も適用できます。
制約 | 説明 |
---|---|
マップ シリーズ | マップ フレームをインデックス フィーチャの範囲に設定します。これは、インデックス レイヤーを含むマップ フレームに自動的に適用されますが、削除することはできません。使用されている範囲をカスタマイズするには、マップ シリーズの範囲オプションを設定します。 |
リンクされたマップ シリーズ シェープ | マップ フレームをインデックス フィーチャの範囲に設定します。 [レイヤー] ドロップダウン メニューで、現在のマップ フレーム内のレイヤーを選択して、インターセクト レイヤーにすることができます。これで、現在のマップ フレームの範囲に、リンクされたマップ フレームの範囲内にあるすべてのフィーチャの境界が含まれます。たとえば、マップ シリーズのインデックス レイヤーが主要都市であり、米国の州をインターセクト レイヤーとして設定している場合は、ニューヨーク市のページにある現在のマップ フレームでニューヨーク州の範囲が拡大表示されます。範囲とマップ フレームのエッジの間に固定バッファーを設定するために余白を追加します。 |
リンクされたマップ シリーズの中心 | マップ フレームをインデックス フィーチャの中心に設定します。 [レイヤー] ドロップダウン メニューで、現在のマップ フレーム内のレイヤーを選択して、インターセクト レイヤーにすることができます。これで、現在のマップ フレームの範囲に、リンクされたマップ フレームの範囲内にあるすべてのフィーチャの境界が含まれます。範囲とマップ フレームのエッジの間に固定バッファーを設定するために余白を追加します。 [レイヤー] ドロップダウン メニューからレイヤーを選択しない場合は、範囲が [スケール] ドロップダウンで指定された縮尺でマップ シリーズ フィーチャの中心に表示されます。縮尺はマップ シリーズのページごとに一定になります。 |