オフライン ジョブでの作業

Workflow Manager のライセンスで利用可能。

オフライン ジョブにより、組織のネットワークに接続していなくてもワークフロー管理機能を使用することができます。 ジョブをオフラインにすると、ジョブがオフライン モードで動作するために必要なすべての構成エレメントもオフラインになります。 オフラインになったジョブは、エンタープライズ環境でクエリによって引き続き表示されます。 ただし、オフライン ジョブはエンタープライズ環境で表示できますが、読み取り専用モードです。オンラインに戻さないと、編集や実行はできません。 オフライン ジョブには、オンライン ジョブで使用できる機能のほとんどすべてがあります。

オフライン ジョブで作業するメリットは、現場やネットワークに未接続の環境でタスクを完了できることです。 たとえば、データ収集を行うフィールド作業員は、自分に割り当てられたジョブをオフラインにし、フィールドでデータ収集ステップの完了に向けてワークフローを実行することができます。 あるいは、数日間遠隔地で作業する予定のアナリストは、ジョブをオフラインにし、組織のネットワークへの接続なしにオフライン ジョブで作業を行うことができます。 さらにオフライン ジョブは、たとえば、請負技術者が安定したネットワークがない場所から作業する場合など、ネットワーク接続が安定しない場所でも有用です。 また、本社でジョブをオンラインにし、プロジェクトを請負技術者に送ってジョブを実行してもらうことができます。

ネットワーク未接続のジョブ サイクル

ジョブをオフラインにしたりオンラインに戻したりする操作は、権限に基づく操作です。 ジョブをオフラインにするには、Workflow Manager (従来版) ユーザーは、CanTakeJobsOffline 権限を持っている必要があります。オンラインに戻す場合は、CanBringJobsOnline 権限が必要です。 ジョブをオンラインに戻す場合、そのジョブをオフラインにした同一ユーザーが行う必要があります。 また、管理者であれば、自分がオフラインにしなかったジョブでもオンラインに戻せます。したがって、ジョブをオフラインにしたユーザーがそのジョブを操作できない場合でも、ジョブをオンラインに戻すことができます。

ジョブはオフラインにすることができ、オフライン ジョブのあるプロジェクトはフィールドに出かけるユーザーと共有できます。 ジョブがオフラインになった後、ネットワーク接続が解除されたプロジェクトが開くと、クエリはオフライン ジョブのみを返します。

必要な準備と考慮事項

ジョブがオフラインのとき、ステップがネットワーク上の場所を参照しないパスをワークフローがたどるように設計したほうがよい場合があります。また、オフラインにする必要がない特定のワークフローを指定したほうがよい場合もあります。

ジョブをオンラインにするにあたり、留意すべきいくつかの考慮事項があります。

  1. プロジェクトをネットワークから切り離す前に、ArcGIS Pro のライセンスをチェック アウトする必要があります。
  2. ジョブをオフラインにした後でリポジトリ名を変更しないでください。 リポジトリ名を変更すると、ジョブをそのリポジトリに対してオンラインできなくなります。
  3. ファイルを開くためなどの理由でネットワーク上の場所を参照するステップは、ネットワーク接続が解除されると実行できません。
  4. オフライン モードでジョブを作成できますが、オフラインのジョブ タイプに限られます。 それらのジョブは、他のオフライン ジョブがオンラインに戻ったとき、エンタープライズ リポジトリに追加されます。
  5. ネットワークの SMTP 設定を使用した通知は、機能しないことがあります。 ただし、Gmail などの他の電子メール クライアントを使用して通知が設定されている場合は、インターネットにアクセスできれば通知を送信できます。


このトピックの内容
  1. 必要な準備と考慮事項