オーバーレイ (Overlay Layers) (標準フィーチャ解析)

サマリー

ジオメトリを複数のレイヤーから 1 つのレイヤーにオーバーレイします。オーバーレイを使用して、空間フィーチャを結合、消去、変更、または更新することができます。オーバーレイは、ジオメトリの重ね合わせではなく、オーバーレイの一部となるフィーチャの属性はすべて結果に付加されます。

オーバーレイは、「何の上には何があるか」という地理で最も基本的な質問の 1 つに答えるために使用されます。

  • 100 年の氾濫原内にどのような土地区画があるか (「内」は「上」の別表現)。
  • どの国にどのような道路があるか
  • どのような土壌タイプの上にどのような土地利用があるか
  • 軍用基地の跡地にどのような井戸があるか

オーバーレイ (Overlay Layers)

使用法

  • 次のようなケースがあります。

    • 環境を担当する部署は、家畜の放牧が州の水質に与える影響を監視したいと考えています。生物学者とこの部署は共同で、放牧地区と見なされる土地が特定の集水域と交差する場所を決定する必要があります。[オーバーレイ] を使用すると、交差するエリアを見つけることができます。

    • ある開発会社が、州内の中央に位置している 3 つの郡のうちの 1 つで新しいゴルフ リゾートを建設しようと考えています。計画を開始する前に、この会社は、リゾート用に購入できる私有地がそれらの郡内に十分にあるかどうかを確認する必要があります。[オーバーレイ] を使用すると、選択した郡部から公有地を削除できます。

  • [オーバーレイ] ツールには、入力レイヤーとオーバーレイ レイヤーの 2 つの入力が必要です。オーバーレイ方法オプションの使用の可否は、入力レイヤーとオーバーレイ レイヤーがポイント、ライン、エリアのいずれであるかによって決まります。

    オーバーレイの方法入力レイヤーオーバーレイ レイヤー説明

    インターセクト インターセクト

    ポイント、ライン、エリア

    ポイント、ライン、エリア

    オーバーレイ フィーチャと重なり合っている、入力内のフィーチャまたはフィーチャの部分が維持されます。

    ラインまたはエリア フィーチャと重なる場合、出力のタイプを [ポイント][ライン]、または [エリア] として指定できます。出力ジオメトリ タイプの次元は、入力の次元とオーバーレイの次元のどちらと比べても、同じであるか、それよりも低い必要があります (ポイント= 0 次元、ライン = 1 次元、ポリゴン = 2 次元)。

    これがデフォルトの方法です。

    ユニオン ユニオン

    エリア

    エリア

    入力エリアとオーバーレイ エリアが結合されます。

    イレース イレース

    エリア

    ポイント、ライン、エリア

    オーバーレイ フィーチャと重なり合っている、入力エリア内のフィーチャまたはフィーチャの部分が削除されます。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力レイヤー

オーバーレイ レイヤーにオーバーレイされるポイント フィーチャ、ライン フィーチャ、またはポリゴン フィーチャ。

Feature Set
オーバーレイ レイヤー

入力レイヤー フィーチャにオーバーレイされるフィーチャ。

Feature Set
出力名

ポータルに作成する出力レイヤーの名前。

String
オーバーレイ タイプ
(オプション)

実施されるオーバーレイのタイプ。

  • インターセクト入力レイヤーの交差部分を求めます。入力レイヤーおよびオーバーレイ レイヤーの両方で重複するフィーチャまたはフィーチャ部分が出力レイヤーに書き出されます。これがデフォルトです。
  • ユニオン入力レイヤーの幾何学的ユニオンを求めます。すべてのフィーチャとその属性が出力レイヤーに書き込まれます。このオプションが有効になるのは、入力レイヤーとオーバーレイ レイヤーの両方にポリゴン フィーチャが含まれている場合に限ります。
  • イレース入力レイヤー内のフィーチャに含まれないオーバーレイ レイヤー内のフィーチャまたはフィーチャの一部のみが、出力に書き込まれます。
String
出力タイプ
(オプション)

検出したい交差のタイプ。このパラメーターはオーバーレイ タイプがインターセクトの場合にのみ有効です。

  • 入力返されるフィーチャは、最も低い次元のジオメトリである入力レイヤーまたはオーバーレイ レイヤーのジオメトリ タイプと同一になります。すべての入力がポリゴンである場合、出力にはポリゴンが含まれます。1 つ以上の入力がラインであり、ポイントの入力がない場合は、出力はラインになります。1 つ以上の入力がポイントである場合、出力にはポイントが含まれます。これがデフォルトです。
  • ライン ラインの交差が返されます。ポイントの入力がない場合のみ有効です。
  • ポイント ポイントの交差が返されます。入力がラインまたはポリゴンである場合、出力はマルチポイント レイヤーになります。
String
入力にスナップ
(オプション)

入力レイヤー内のフィーチャの頂点の移動を許可するかどうかを指定します。デフォルトはオフです。つまり、フィーチャ間の距離が許容値未満の場合、両方のレイヤーのすべてのフィーチャを移動し、互いにスナップすることができます。オンにした場合、オーバーレイ レイヤー内のフィーチャのみを移動し、入力レイヤー フィーチャにスナップすることができます。

  • オフ - 両方のレイヤーのフィーチャの頂点を、互いにスナップすることができます。これがデフォルトです。
  • オン - オーバーレイ レイヤー内のフィーチャの頂点のみを移動し、入力レイヤーにスナップすることができます。

Boolean
許容値
(オプション)

すべてのフィーチャ座標の最短距離、および X 方向、Y 方向、XY 方向に座標を移動できる距離の倍精度小数値。許容値の単位は、入力レイヤーの座標系の単位と同じです。

Double

派生した出力

ラベル説明データ タイプ
出力

オーバーレイの結果であるフィーチャ。フィーチャのタイプ (ポイント、ライン、またはポリゴン) は、入力パラメーター設定によって決まります。

フィーチャ セット

arcpy.sfa.OverlayLayers(inputLayer, overlayLayer, outputName, {overlayType}, {outputType}, {snapToInput}, {tolerance})
名前説明データ タイプ
inputLayer

オーバーレイ レイヤーにオーバーレイされるポイント フィーチャ、ライン フィーチャ、またはポリゴン フィーチャ。

Feature Set
overlayLayer

入力レイヤー フィーチャにオーバーレイされるフィーチャ。

Feature Set
outputName

ポータルに作成する出力レイヤーの名前。

String
overlayType
(オプション)

実施されるオーバーレイのタイプ。

  • INTERSECT入力レイヤーの交差部分を求めます。入力レイヤーおよびオーバーレイ レイヤーの両方で重複するフィーチャまたはフィーチャ部分が出力レイヤーに書き出されます。これがデフォルトです。
  • UNION入力レイヤーの幾何学的ユニオンを求めます。すべてのフィーチャとその属性が出力レイヤーに書き込まれます。このオプションが有効になるのは、入力レイヤーとオーバーレイ レイヤーの両方にポリゴン フィーチャが含まれている場合に限ります。
  • ERASE入力レイヤー内のフィーチャに含まれないオーバーレイ レイヤー内のフィーチャまたはフィーチャの一部のみが、出力に書き込まれます。
String
outputType
(オプション)

検出したい交差のタイプ。このパラメーターはオーバーレイ タイプがインターセクトの場合にのみ有効です。

  • INPUT返されるフィーチャは、最も低い次元のジオメトリである入力レイヤーまたはオーバーレイ レイヤーのジオメトリ タイプと同一になります。すべての入力がポリゴンである場合、出力にはポリゴンが含まれます。1 つ以上の入力がラインであり、ポイントの入力がない場合は、出力はラインになります。1 つ以上の入力がポイントである場合、出力にはポイントが含まれます。これがデフォルトです。
  • LINE ラインの交差が返されます。ポイントの入力がない場合のみ有効です。
  • POINT ポイントの交差が返されます。入力がラインまたはポリゴンである場合、出力はマルチポイント レイヤーになります。
String
snapToInput
(オプション)

入力レイヤー内のフィーチャの頂点の移動を許可するかどうかを指定します。デフォルトは NO_SNAP です。つまり、フィーチャ間の距離が許容値未満の場合、両方のレイヤーのすべてのフィーチャを移動し、互いにスナップすることができます。値が SNAP の場合、オーバーレイ レイヤー内のフィーチャのみを移動し、入力レイヤー フィーチャにスナップすることができます。

  • NO_SNAP両方のレイヤーのフィーチャの頂点を、互いにスナップすることができます。これがデフォルトです。
  • SNAPオーバーレイ レイヤー内のフィーチャの頂点のみを移動し、入力レイヤーにスナップすることができます。
Boolean
tolerance
(オプション)

すべてのフィーチャ座標の最短距離、および X 方向、Y 方向、XY 方向に座標を移動できる距離の倍精度小数値。許容値の単位は、入力レイヤーの座標系の単位と同じです。

Double

派生した出力

名前説明データ タイプ
output

オーバーレイの結果であるフィーチャ。フィーチャのタイプ (ポイント、ライン、またはポリゴン) は、入力パラメーター設定によって決まります。

フィーチャ セット

環境

特殊なケース

ライセンス情報

  • Basic: 次のものが必要 ArcGIS Enterprise のアカウントで [解析の実行] 権限を設定
  • Standard: 次のものが必要 ArcGIS Enterprise のアカウントで [解析の実行] 権限を設定
  • Advanced: 次のものが必要 ArcGIS Enterprise のアカウントで [解析の実行] 権限を設定

関連トピック