到達圏レイヤーの作成 (Make Service Area Layer) (Network Analyst)

サマリー

到達圏ネットワーク解析レイヤーを作成し、解析プロパティを設定します。到達圏解析レイヤーは、施設の場所から指定したコストの閾値内で到達できるエリアを決定する際に役立ちます。

レガシー:

このツールは非推奨ツールです。この機能は、[到達圏解析レイヤーの作成 (Make Service Area Analysis Layer)] ツールに置き換えられています。

使用法

  • このツールで解析レイヤーを作成した後は、[ロケーションの追加 (Add Locations)] ツールを使用して解析レイヤーにネットワーク解析オブジェクトを追加し、[解析の実行 (Solve)] ツールを使用して解析を実行し、[レイヤー ファイルの保存 (Save To Layer File)] ツールを使用して結果をディスクに保存することができます。

  • このツールをジオプロセシング モデルに使用するときは、モデルをツールとして動作させる場合、出力ネットワーク解析レイヤーにモデル パラメーターを作成する必要があります。そうしないと、出力レイヤーはマップのコンテンツに追加されません。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力ネットワーク データセット

到達圏解析を実行するネットワーク データセット。

Network Dataset Layer
出力レイヤー名

作成する到達圏ネットワーク解析レイヤーの名前。

String
インピーダンス属性

解析でインピーダンスとして使用されるコスト属性。

String
移動方向
(オプション)

施設に向かう移動方向か、施設から離れる移動方向かを指定します。

このオプションを使用することで、移動する方向に基づいた一方通行規制およびさまざまなインピーダンスを考慮して、ネットワーク上にさまざまな到達圏を作成することが可能になります。たとえば、宅配ピザの到達圏の場合は、施設から離れる方向に作成し、病院の到達圏の場合は、施設に向かう方向に作成します。

  • 施設から施設から離れる方向に到達圏が作成されます。
  • 施設へ施設に向かう方向に到達圏が作成されます。
String
デフォルトのブレーク値
(オプション)

計算される到達圏の範囲を示すデフォルトのインピーダンス値。施設に閾値を指定することでデフォルト値をオーバーライドすることができます。

複数の閾値を設定することで、同心状の到達圏を生成できます。たとえば、同一施設の 2 分間、3 分間、5 分間の到達圏を検索する場合は、[デフォルトのブレーク値] パラメーターの値として「2 3 5」を入力します (2、3、5 の間は空白文字で区切ります)。

String
ポリゴン タイプ
(オプション)

生成されるポリゴンのタイプを指定します。

格子状の道路網を持つ市街地のデータであれば、単純化されたポリゴンと詳細なポリゴンの違いはあまりありません。山間部や地方の道路では、一般的に、単純化されたポリゴンよりも詳細なポリゴンのほうがはるかに高い精度を提供します。

  • 単純化ポリゴン単純化されたポリゴンを高速に生成します。末端部分以外では適度な精度もあります。これがデフォルト設定です。
  • 詳細なポリゴン到達圏ラインを正確にモデリングする詳細なポリゴンが作成されます。未到達の領域が島状に残される場合があります。単純化されたポリゴンを生成する場合に比べ、このオプションでは処理時間が長くなります。
  • ポリゴンなし到達圏ラインのみが必要な場合に、ポリゴンの生成を行わないようにします。
String
同じ範囲のポリゴンをマージ
(オプション)

同様の閾値を共有するポリゴンをマージするオプションを指定します。このオプションは複数の施設に対してポリゴンを生成するときにのみ適用できます。

  • オーバーラップ施設ごとに別々のポリゴンが作成されます。各ポリゴンは重なり合うことができます。
  • [分割]施設ごとに異なるポリゴンが生成されます。各ポリゴンは重なり合うことはありません。
  • ディゾルブ 同じ閾値を持つ複数の施設のポリゴンが結合されます。
String
ポリゴンのネスト方法
(オプション)

同心状の到達圏ポリゴンをディスク状に作成するか、またはリング状に作成するかを指定します。このオプションは、複数のブレーク値が施設に対して指定されている場合にのみ適用できます。

  • 複数のリング小さい閾値の領域を含みません。連続するブレーク値の間の領域に、ポリゴンが作成されます。あるブレーク値から別のブレーク値までの領域を検索する場合に、このオプションを使用します。
  • ディスク 施設から閾値までの領域を含むポリゴンが生成されます。たとえば、5 分間の到達圏と 10 分間の到達圏を生成する場合、5 分間の到達圏ポリゴンが 10 分間の到達圏ポリゴンに含められます。施設から閾値までの領域全体を表示する場合に、各閾値に対してこのオプションを使用します。
String
ライン タイプ
(オプション)

到達圏解析に基づいて生成されるラインのタイプを指定します。大きな到達圏に [正確なライン形状] オプションまたは [メジャー値を含む正確なライン形状] オプションを選択すると、解析に使用されるメモリ量が増加します。

  • ラインなしラインを作成しません。これがデフォルトです。
  • 正確なラインメジャー値を含まないラインが作成されます。
  • メジャー値を含む正確なライン形状メジャー値を含むラインが作成されます。このメジャー値は、中間点を補間するエッジの両端におけるインピーダンス値に基づいて生成されます。高速なパフォーマンスが必要な場合は、このオプションを使用しないでください。
String
ラインのオーバーラップを許可
(オプション)

到達圏ラインが計算される際に重なり合うラインを生成するかどうかを決定します。

  • オン - 施設同士で一致する到達圏ラインがある場合、各施設で別々のライン フィーチャを保持します。
  • オフ - 各到達圏ラインを 1 本だけ保持し、最も近い (インピーダンスが最小の) 施設に関連付けます。
Boolean
到達圏のブレークでラインを分割
(オプション)
  • オン - 2 つの閾値の間のすべてのラインが 2 つのラインに分割され、それぞれのラインが閾値に収まるようになります。これは閾値ごとに到達圏ラインをシンボル化する場合に役立ちます。それ以外の場合はオフにしておくと、処理が短時間ですみます。
  • オフ - ラインを閾値の境界線で分割しません。これがデフォルトです。
Boolean
ポリゴンの生成から除外するソース
(オプション)

ポリゴン生成時に除外するネットワーク ソースの一覧を指定します。除外されるソースのトレースされたエレメントのジオメトリは、すべてのポリゴンから除外されます。

ポリゴンの精度が損なわれるため、または到達圏解析にそれほど重要ではないため、ポリゴン生成に含めたくないネットワーク ソースがある場合に役立ちます。たとえば、道路および線路の複合ネットワークで走行時間の到達圏を作成する場合、ポリゴン生成から線路を除外するように選択すると、車両が通行できるモデルが正確に生成されます。

到達圏ポリゴンからネットワーク ソースを除外しても、そのソースの通行が防止されるわけではありません。到達圏ポリゴンからソースを除外した場合、到達圏のポリゴンの形状のみに影響が生じます。特定のネットワーク ソースの通行を防止するには、ネットワーク データセットの定義時に適切な規制を設定する必要があります。

String
累積
(オプション)

解析中に累積されるコスト属性のリスト。 これらの累積属性は、参考情報としてのみ使用されます。解析では、[インピーダンス属性] パラメーターで指定されているコスト属性のみを使用してルートを計算します。

累積されるコスト属性ごとに、解析で出力されたルートに Total_[Impedance] プロパティが追加されます。

String
U ターン ポリシー
(オプション)

ジャンクションで使用される U ターン ポリシーを指定します。 U ターンを許可するということは、解析においてジャンクションで方向転換し、同じ道路を引き返すことができるということを意味します。 ジャンクションが道路の交差と行き止まりを表すことを前提に、さまざまな車両が、一部のジャンクションでは方向転換でき、他のジャンクションでは方向転換できない、というように設定できます。これは、ジャンクションが交差と行き止まりのどちらを表すかによって変わります。 これに対応するには、ジャンクションに接続するエッジの数 (ジャンクションでのノードへの接続数) によって、暗黙的に U ターン ポリシーを指定します。 以下では、このパラメーターで選択できる値と、ジャンクションの接続におけるそれぞれの意味について示します。

U ターン ポリシーをさらに正確に定義する必要がある場合、グローバル ターン遅延エバリュエーターをネットワーク コスト属性に追加するか、すでに存在する場合はそれを調整することを検討してください。その際、逆ターンの設定には特に注意が必要です。 また、ネットワーク ロケーションの CurbApproach プロパティも設定できます。

  • 許可任意の数の接続されたエッジを持つジャンクションで U ターンを許可します。 これがデフォルト値です。
  • 許可しないジャンクションの接続にかかわらず、すべてのジャンクションで U ターンを禁止します。 ただし、この設定が選択されている場合でも、ネットワーク ロケーションでは U ターンが許可されます。同様に、個々のネットワーク ロケーションの CurbApproach プロパティで U ターンを禁止するように設定できます。
  • 行き止まりでのみ許可1 つの隣接エッジを持つジャンクション (行き止まり) を除くすべてのジャンクションでの U ターンを禁止します。
  • 行き止まりと交差点でのみ許可2 つの隣接するエッジが接するジャンクションでの U ターンを禁止します。ただし、交差点 (3 つ以上の隣接エッジを持つジャンクション) および行き止まり (1 つの隣接エッジを持つジャンクション) では U ターンを許可します。 ネットワークには、道路セグメントの中間に無関係のジャンクションが存在する場合があります。 このオプションは、これらの場所で車両が U ターンすることを防ぎます。
String
規制
(オプション)

解析中に適用される規制属性のリスト。

String
ポリゴンの切詰め
(オプション)
  • オン - 到達圏ポリゴン内の外側にあるエッジから指定距離以内に収まるように、ポリゴンの外周を切詰めます。ネットワークが非常にまばらで、フィーチャが存在しない広範領域が到達圏内に含まれるのを防ぎたい場合に役立ちます。
  • オフ - ポリゴンを切詰めません。
Boolean
ポリゴンの切詰め
(オプション)

到達圏ポリゴンが切詰められる距離の範囲を指定します。パラメーターには距離の値と単位が含まれます。デフォルト値は 100 メートルです。

Linear Unit
ラインにネットワーク ソースのフィールドを含める
(オプション)
  • オン - SourceID フィールド、SourceOID フィールド、FromPosition フィールド、ToPosition フィールドを到達圏ラインに追加して、解析中にトレースするソース フィーチャに関する情報を格納します。これは、到達圏ラインの結果を元のソース データに結合するのに役立ちます。
  • オフ - ソース フィールド (SourceID、SourceOID、FromPosition、ToPosition) を到達圏ラインに追加しません。
Boolean
解析に階層を使用
(オプション)
  • オン - 階層属性が解析に使用されます。 階層を使用すると、解析は下位ランクのエッジよりも上位ランクのエッジを優先します。 階層解析は、より高速で、運転者が遠回りであっても一般道路よりも高速道路を利用する状況をシミュレートするのに使用できます。 このオプションは入力ネットワーク データセットが階層属性を持つ場合のみ有効です。
  • オフ - 階層属性が解析に使用されません。 階層を使用しない場合、階層レベルに関係なく、ネットワーク データセットのすべてのエッジで計測された到達圏が出力されます。

解析を実行するネットワーク データセットに使用する階層属性が定義されていない場合、パラメーターは非アクティブになります。

Boolean
時刻
(オプション)

到達圏レイヤーの施設からの出発時間または到着時間です。この値が出発時間または到着時間のどちらに解釈されるかは、施設からの移動方向であるか施設への移動方向であるかによって決まります。

  • [移動方向][TRAVEL_FROM] に設定されている場合、出発日時を表します。
  • [移動方向][TRAVEL_TO] に設定されている場合、到着日時を表します。

交通量ベースのインピーダンス属性を選択した場合、ここで指定した時刻での動的な交通状況に対する解決策が生成されます。日時は、2012/05/14 10:30 のように指定できます。

特定の日付を使用する代わりに、次の日付を使用して曜日を指定することができます。

  • 今日 - 12/30/1899
  • 日曜 - 12/31/1899
  • 月曜 - 1/1/1900
  • 火曜 - 1/2/1900
  • 水曜 - 1/3/1900
  • 木曜 - 1/4/1900
  • 金曜 - 1/5/1900
  • 土曜 - 1/6/1900

同じ解析を [時刻] の値を変えて繰り返し実行します。これにより、時間の経過に伴う施設の到着時間の変化を確認できます。たとえば、消防署から 5 分間の到達圏は、早朝には大きくなり、混雑する朝の時間帯は縮小し、朝の遅い時間帯には拡大するなど、一日を通して変化します。

Date

派生した出力

ラベル説明データ タイプ
Network Analyst レイヤー

新しく作成されたネットワーク解析レイヤー。

Network Analyst レイヤー

arcpy.na.MakeServiceAreaLayer(in_network_dataset, out_network_analysis_layer, impedance_attribute, {travel_from_to}, {default_break_values}, {polygon_type}, {merge}, {nesting_type}, {line_type}, {overlap}, {split}, {excluded_source_name}, {accumulate_attribute_name}, {UTurn_policy}, {restriction_attribute_name}, {polygon_trim}, {poly_trim_value}, {lines_source_fields}, {hierarchy}, {time_of_day})
名前説明データ タイプ
in_network_dataset

到達圏解析を実行するネットワーク データセット。

Network Dataset Layer
out_network_analysis_layer

作成する到達圏ネットワーク解析レイヤーの名前。

String
impedance_attribute

解析でインピーダンスとして使用されるコスト属性。

String
travel_from_to
(オプション)

施設に向かう移動方向か、施設から離れる移動方向かを指定します。

  • TRAVEL_FROM施設から離れる方向に到達圏が作成されます。
  • TRAVEL_TO施設に向かう方向に到達圏が作成されます。

このオプションを使用することで、移動する方向に基づいた一方通行規制およびさまざまなインピーダンスを考慮して、ネットワーク上にさまざまな到達圏を作成することが可能になります。たとえば、宅配ピザの到達圏の場合は、施設から離れる方向に作成し、病院の到達圏の場合は、施設に向かう方向に作成します。

String
default_break_values
(オプション)

計算される到達圏の範囲を示すデフォルトのインピーダンス値。施設に閾値を指定することでデフォルト値をオーバーライドすることができます。

複数の閾値を設定することで、同心状の到達圏を生成できます。たとえば、同一施設の 2 分間、3 分間、5 分間の到達圏を検索する場合は、[デフォルトのブレーク値] パラメーターの値として「2 3 5」を入力します (2、3、5 の間は空白文字で区切ります)。

String
polygon_type
(オプション)

生成されるポリゴンのタイプを指定します。

  • SIMPLE_POLYS単純化されたポリゴンを高速に生成します。末端部分以外では適度な精度もあります。これがデフォルト設定です。
  • DETAILED_POLYS到達圏ラインを正確にモデリングする詳細なポリゴンが作成されます。未到達の領域が島状に残される場合があります。単純化されたポリゴンを生成する場合に比べ、このオプションでは処理時間が長くなります。
  • NO_POLYS到達圏ラインのみが必要な場合に、ポリゴンの生成を行わないようにします。

格子状の道路網を持つ市街地のデータであれば、単純化されたポリゴンと詳細なポリゴンの違いはあまりありません。山間部や地方の道路では、一般的に、単純化されたポリゴンよりも詳細なポリゴンのほうがはるかに高い精度を提供します。

String
merge
(オプション)

同様の閾値を共有するポリゴンをマージするオプションを指定します。このオプションは複数の施設に対してポリゴンを生成するときにのみ適用できます。

  • NO_MERGE施設ごとに別々のポリゴンが作成されます。各ポリゴンは重なり合うことができます。
  • NO_OVERLAP施設ごとに異なるポリゴンが生成されます。各ポリゴンは重なり合うことはありません。
  • MERGE 同じ閾値を持つ複数の施設のポリゴンが結合されます。
String
nesting_type
(オプション)

同心状の到達圏ポリゴンをディスク状に作成するか、またはリング状に作成するかを指定します。このオプションは、複数のブレーク値が施設に対して指定されている場合にのみ適用できます。

  • RINGS小さい閾値の領域を含みません。連続するブレーク値の間の領域に、ポリゴンが作成されます。あるブレーク値から別のブレーク値までの領域を検索する場合に、このオプションを使用します。
  • DISKS 施設から閾値までの領域を含むポリゴンが生成されます。たとえば、5 分間の到達圏と 10 分間の到達圏を生成する場合、5 分間の到達圏ポリゴンが 10 分間の到達圏ポリゴンに含められます。施設から閾値までの領域全体を表示する場合に、各閾値に対してこのオプションを使用します。
String
line_type
(オプション)

到達圏解析に基づいて生成されるラインのタイプを指定します。大きな到達圏に TRUE_LINES(正確なライン形状) オプションまたは TRUE_LINES_WITH_MEASURES(メジャー値を含む正確なライン形状) オプションを選択すると、解析に使用されるメモリ量が増加します。

  • NO_LINESラインを作成しません。これがデフォルトです。
  • TRUE_LINESメジャー値を含まないラインが作成されます。
  • TRUE_LINES_WITH_MEASURESメジャー値を含むラインが作成されます。このメジャー値は、中間点を補間するエッジの両端におけるインピーダンス値に基づいて生成されます。高速なパフォーマンスが必要な場合は、このオプションを使用しないでください。
String
overlap
(オプション)

到達圏ラインが計算される際に重なり合うラインを生成するかどうかを決定します。

  • OVERLAP 施設同士で一致する到達圏ラインがある場合に、各施設で別々のライン フィーチャを保持します。
  • NON_OVERLAP 各到達圏ラインを 1 本だけ保持し、最も近い (インピーダンスが最小の) 施設に関連付けます。
Boolean
split
(オプション)
  • SPLIT2 つの閾値の間のすべてのラインが 2 つのラインに分割され、それぞれのラインが閾値に収まるようになります。これは閾値ごとに到達圏ラインをシンボル化する場合に役立ちます。それ以外の場合は NO_SPLIT (分割しない) オプションを使用すると、処理が短時間ですみます。
  • NO_SPLITラインを閾値の境界線で分割しません。これがデフォルトです。
Boolean
excluded_source_name
[excluded_source_name,...]
(オプション)

ポリゴン生成時に除外するネットワーク ソースの一覧を指定します。除外されるソースのトレースされたエレメントのジオメトリは、すべてのポリゴンから除外されます。

ポリゴンの精度が損なわれるため、または到達圏解析にそれほど重要ではないため、ポリゴン生成に含めたくないネットワーク ソースがある場合に役立ちます。たとえば、道路および線路の複合ネットワークで走行時間の到達圏を作成する場合、ポリゴン生成から線路を除外するように選択すると、車両が通行できるモデルが正確に生成されます。

到達圏ポリゴンからネットワーク ソースを除外しても、そのソースの通行が防止されるわけではありません。到達圏ポリゴンからソースを除外した場合、到達圏のポリゴンの形状のみに影響が生じます。特定のネットワーク ソースの通行を防止するには、ネットワーク データセットの定義時に適切な規制を設定する必要があります。

String
accumulate_attribute_name
[accumulate_attribute_name,...]
(オプション)

解析中に累積されるコスト属性のリスト。 これらの累積属性は、参考情報としてのみ使用されます。解析では、[インピーダンス属性] パラメーターで指定されているコスト属性のみを使用してルートを計算します。

累積されるコスト属性ごとに、解析で出力されたルートに Total_[Impedance] プロパティが追加されます。

String
UTurn_policy
(オプション)

ジャンクションで使用される U ターン ポリシーを指定します。 U ターンを許可するということは、解析においてジャンクションで方向転換し、同じ道路を引き返すことができるということを意味します。 ジャンクションが道路の交差と行き止まりを表すことを前提に、さまざまな車両が、一部のジャンクションでは方向転換でき、他のジャンクションでは方向転換できない、というように設定できます。これは、ジャンクションが交差と行き止まりのどちらを表すかによって変わります。 これに対応するには、ジャンクションに接続するエッジの数 (ジャンクションでのノードへの接続数) によって、暗黙的に U ターン ポリシーを指定します。 以下では、このパラメーターで選択できる値と、ジャンクションの接続におけるそれぞれの意味について示します。

  • ALLOW_UTURNS任意の数の接続されたエッジを持つジャンクションで U ターンを許可します。 これがデフォルト値です。
  • NO_UTURNSジャンクションの接続にかかわらず、すべてのジャンクションで U ターンを禁止します。 ただし、この設定が選択されている場合でも、ネットワーク ロケーションでは U ターンが許可されます。同様に、個々のネットワーク ロケーションの CurbApproach プロパティで U ターンを禁止するように設定できます。
  • ALLOW_DEAD_ENDS_ONLY1 つの隣接エッジを持つジャンクション (行き止まり) を除くすべてのジャンクションでの U ターンを禁止します。
  • ALLOW_DEAD_ENDS_AND_INTERSECTIONS_ONLY2 つの隣接するエッジが接するジャンクションでの U ターンを禁止します。ただし、交差点 (3 つ以上の隣接エッジを持つジャンクション) および行き止まり (1 つの隣接エッジを持つジャンクション) では U ターンを許可します。 ネットワークには、道路セグメントの中間に無関係のジャンクションが存在する場合があります。 このオプションは、これらの場所で車両が U ターンすることを防ぎます。

U ターン ポリシーをさらに正確に定義する必要がある場合、グローバル ターン遅延エバリュエーターをネットワーク コスト属性に追加するか、すでに存在する場合はそれを調整することを検討してください。その際、逆ターンの設定には特に注意が必要です。 また、ネットワーク ロケーションの CurbApproach プロパティも設定できます。

String
restriction_attribute_name
[restriction_attribute_name,...]
(オプション)

解析中に適用される規制属性のリスト。

String
polygon_trim
(オプション)
  • TRIM_POLYS到達圏ポリゴン内の外側にあるエッジから指定距離以内に収まるように、ポリゴンの外周を切詰めます。ネットワークが非常にまばらで、フィーチャが存在しない広範領域が到達圏内に含まれるのを防ぎたい場合に役立ちます。
  • NO_TRIM_POLYSポリゴンを切詰めません。
Boolean
poly_trim_value
(オプション)

到達圏ポリゴンが切詰められる距離の範囲を指定します。パラメーターには距離の値と単位が含まれます。デフォルト値は 100 メートルです。

Linear Unit
lines_source_fields
(オプション)
  • LINES_SOURCE_FIELDS SourceID フィールド、SourceOID フィールド、FromPosition フィールド、ToPosition フィールドを到達圏ラインに追加して、解析中にトレースするソース フィーチャに関する情報を格納します。これは、到達圏ラインの結果を元のソース データに結合するのに役立ちます。
  • NO_LINES_SOURCE_FIELDSソース フィールド (SourceID、SourceOID、FromPosition、ToPosition) を到達圏ラインに追加しません。
Boolean
hierarchy
(オプション)
  • USE_HIERARCHY階層属性が解析に使用されます。 階層を使用すると、解析は下位ランクのエッジよりも上位ランクのエッジを優先します。 階層解析は、より高速で、運転者が遠回りであっても一般道路よりも高速道路を利用する状況をシミュレートするのに使用できます。 このオプションは入力ネットワーク データセットが階層属性を持つ場合のみ有効です。
  • NO_HIERARCHY階層属性が解析に使用されません。 階層を使用しない場合、階層レベルに関係なく、ネットワーク データセットのすべてのエッジで計測された到達圏が出力されます。

解析を実行するネットワーク データセットに使用する階層属性が定義されていない場合、パラメーターは使用されません。

Boolean
time_of_day
(オプション)

到達圏レイヤーの施設からの出発時間または到着時間です。この値が出発時間または到着時間のどちらに解釈されるかは、施設からの移動方向であるか施設への移動方向であるかによって決まります。

  • [移動方向][TRAVEL_FROM] に設定されている場合、出発日時を表します。
  • [移動方向][TRAVEL_TO] に設定されている場合、到着日時を表します。

交通量ベースのインピーダンス属性を選択した場合、ここで指定した時刻での動的な交通状況に対する解決策が生成されます。日時は、2012/05/14 10:30 のように指定できます。

特定の日付を使用する代わりに、次の日付を使用して曜日を指定することができます。

  • 今日 - 12/30/1899
  • 日曜 - 12/31/1899
  • 月曜 - 1/1/1900
  • 火曜 - 1/2/1900
  • 水曜 - 1/3/1900
  • 木曜 - 1/4/1900
  • 金曜 - 1/5/1900
  • 土曜 - 1/6/1900

同じ解析を [時刻] の値を変えて繰り返し実行します。これにより、時間の経過に伴う施設の到着時間の変化を確認できます。たとえば、消防署から 5 分間の到達圏は、早朝には大きくなり、混雑する朝の時間帯は縮小し、朝の遅い時間帯には拡大するなど、一日を通して変化します。

Date

派生した出力

名前説明データ タイプ
output_layer

新しく作成されたネットワーク解析レイヤー。

Network Analyst レイヤー

コードのサンプル

MakeServiceAreaLayer (到達圏レイヤーの作成) の例 1 (Python ウィンドウ)

必須パラメーターのみを使用してツールを実行します。

network = "C:/Data/SanFrancisco.gdb/Transportation/Streets_ND"
arcpy.na.MakeServiceAreaLayer(network, "FireStationCoverage", "TravelTime")
MakeServiceAreaLayer (到達圏レイヤーの作成) の例 2 (Python ウィンドウ)

すべてのパラメーターを使用してツールを実行します。

network = "C:/Data/Paris.gdb/Transportation/ParisMultimodal_ND"
arcpy.na.MakeServiceAreaLayer(network, "WarehouseCoverage", "DriveTime",
                                "TRAVEL_FROM", "5 10 15", "SIMPLE_POLYS", 
                                "NO_OVERLAP", "RINGS", "TRUE_LINES",
                                "NON_OVERLAP", "NO_SPLIT",
                                ["Metro_Lines", "Transfer_Stations",
                                "Transfer_Street_Station"],
                                ["Meters", "DriveTime"], "ALLOW_DEAD_ENDS_ONLY",
                                ["Oneway"], "NO_TRIM_POLYS", "",
                                "LINES_SOURCE_FIELDS")
MakeServiceAreaLayer (到達圏レイヤーの作成) の例 3 (ワークフロー)

次のスタンドアロン Python スクリプトは、MakeServiceAreaLayer ツールを使用して消防署から 1 分、2 分、3 分以内の到達圏を生成する方法を示しています。

# Name: MakeServiceAreaLayer_Workflow.py
# Description: Generate 1-,2-,3- minute service areas around fire stations and
#              save the results to a layer file on disk. The service area
#              polygons can be used to visualize the areas that do not have
#              adequate coverage from the fire stations
# Requirements: Network Analyst Extension

#Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
import os

try:
    #Set environment settings
    output_dir = "C:/Data"
    #The NA layer's data will be saved to the workspace specified here
    env.workspace = os.path.join(output_dir, "Output.gdb")
    env.overwriteOutput = True

    #Set local variables
    input_gdb = "C:/Data/SanFrancisco.gdb"
    network = os.path.join(input_gdb, "Transportation", "Streets_ND")
    layer_name = "FireStationCoverage"
    impedance = "TravelTime"
    facilities = os.path.join(input_gdb, "Analysis", "FireStations")
    output_layer_file = os.path.join(output_dir, layer_name + ".lyrx")

    #Create a new service area layer. We wish to generate the service area
    #polygons as rings, so that we can easily visualize the coverage for any
    #given location. We also want overlapping polygons as we can determine the
    #number of fire stations that cover a given location. We use hierarchy to
    #speed up the time taken to create the polygons. We will specify these
    #options while creating the new service area layer.
    result_object = arcpy.na.MakeServiceAreaLayer(network, layer_name,
                                    impedance, "TRAVEL_FROM", "1 2 3",
                                    "DETAILED_POLYS", "NO_MERGE", "RINGS")

    #Get the layer object from the result object. The service layer can now be
    #referenced using the layer object.
    layer_object = result_object.getOutput(0)

    #Get the names of all the sublayers within the service area layer.
    sublayer_names = arcpy.na.GetNAClassNames(layer_object)
    #Stores the layer names that we will use later
    facilities_layer_name = sublayer_names["Facilities"]

    #Load the fire stations as facilities using default field mappings and
    #default search tolerance
    arcpy.na.AddLocations(layer_object, facilities_layer_name, facilities, "",
                                                                            "")

    #Solve the service area layer
    arcpy.na.Solve(layer_object)

    #Save the solved service area layer as a layer file on disk
    layer_object.saveACopy(output_layer_file)

    print("Script completed successfully")

except Exception as e:
    # If an error occurred, print line number and error message
    import traceback, sys
    tb = sys.exc_info()[2]
    print(("An error occurred on line %i" % tb.tb_lineno))
    print((str(e)))
MakeServiceAreaLayer (到達圏レイヤーの作成) の例 4 (ワークフロー)

この例は、複数の時刻において施設の周りに到達圏を作成する方法、および入力フィーチャから出力フィーチャにフィールドを移し、既存のフィーチャクラスに出力ポリゴンを追加する方法を示しています。

# Name: MakeServiceAreaLayer_Workflow2.py
# Description: Generate 3-minute service areas around fire stations at several
#               times of day to compare coverage differences due to varying
#               traffic conditions. Save the results to a feature class on disk.
# Requirements: Network Analyst Extension

#Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
import os, datetime

try:
    #Set environment settings
    output_dir = "C:/Data"
    #The NA layer's data will be saved to the workspace specified here
    env.workspace = os.path.join(output_dir, "Output.gdb")
    env.overwriteOutput = True

    #Set local variables
    input_gdb = "C:/Data/SanFrancisco.gdb"
    network = os.path.join(input_gdb, "Transportation", "Streets_ND")
    layer_name = "FireStationCoverage"
    out_featureclass = os.path.join(output_dir, "Output.gdb",
                                                        "FireStationCoverage")
    impedance = "TravelTime"
    facilities = os.path.join(input_gdb, "Analysis", "FireStations")
    times_of_day = [datetime.datetime(2014, 9, 25, 7, 0, 0),
                    datetime.datetime(2014, 9, 25, 12, 30, 0),
                    datetime.datetime(2014, 9, 25, 17, 30, 0),
                    datetime.datetime(2014, 9, 25, 21, 0, 0)]

    #Create a new service area layer.
    result_object = arcpy.na.MakeServiceAreaLayer(network, layer_name,
                                                impedance, "TRAVEL_FROM", "3",
                                                "DETAILED_POLYS", "NO_MERGE",
                                                hierarchy = "NO_HIERARCHY")

    #Get the layer object from the result object. The service area layer can
    #now be referenced using the layer object.
    layer_object = result_object.getOutput(0)

    #Get the names of all the sublayers within the service area layer.
    sublayer_names = arcpy.na.GetNAClassNames(layer_object)
    #Stores the layer names that we will use later
    facilities_layer_name = sublayer_names["Facilities"]
    polygons_layer_name = sublayer_names["SAPolygons"]

    #The input data has a field for FireStationID that we want to transfer to
    #our analysis layer. Add the field, and then use field mapping to transfer
    #the values.
    arcpy.na.AddFieldToAnalysisLayer(layer_object, facilities_layer_name,
                                                    "FireStationID", "TEXT")
    field_mappings = arcpy.na.NAClassFieldMappings(layer_object,
                                                    facilities_layer_name)
    field_mappings["FireStationID"].mappedFieldName = "FireStationID"

    #Load the fire stations as facilities.
    arcpy.na.AddLocations(layer_object, facilities_layer_name, facilities,
                            field_mappings, "",
                            exclude_restricted_elements = "EXCLUDE")

    # Add fields to the output Polygons sublayer for later use.
    arcpy.na.AddFieldToAnalysisLayer(layer_object, polygons_layer_name,
                                        "FireStationID", "TEXT")
    arcpy.na.AddFieldToAnalysisLayer(layer_object, polygons_layer_name,
                                        "TimeOfDay", "TEXT")

    #Get sublayers to work with later
    facilities_sublayer = layer_object.listLayers(facilities_layer_name)[0]
    polygons_sublayer = layer_object.listLayers(polygons_layer_name)[0]

    #Get the Service Area Layer's solver properties. This can be used to
    #set individual properties later without re-creating the layer.
    solver_properties = arcpy.na.GetSolverProperties(layer_object)

    #Solve the Service Area for each time of day in the time list
    for t in times_of_day:

        print("Calculating service area for time of day: ", t)

        #Use the solver properties to set the time of day for the solve
        solver_properties.timeOfDay = t

        #Solve the service area layer
        arcpy.na.Solve(layer_object)

        #Transfer the FireStationID field from the input Facilities to the
        #output Polygons
        arcpy.management.AddJoin(polygons_sublayer, "FacilityID",
                                        facilities_sublayer, "ObjectID")
        #The joined fields are qualified by the feature class name of the joined
        #table, so determine the feature class names
        field_qualifier_pol = os.path.basename(polygons_sublayer.dataSource)
        target_field_name = "%s.FireStationID" % field_qualifier_pol
        field_qualifier_fac = os.path.basename(facilities_sublayer.dataSource)
        expression = "!%s.FireStationID!" % field_qualifier_fac
        arcpy.management.CalculateField(polygons_sublayer, target_field_name,
                                        expression, "PYTHON")
        arcpy.management.RemoveJoin(polygons_sublayer)

        #Populate the TimeOfDay field in the output feature class
        expression = '"' + str(t) + '"'
        arcpy.management.CalculateField(polygons_sublayer, "TimeOfDay",
                                            expression, "PYTHON")

        #Append the polygons to the output feature class. If this was the first
        #solve, create the feature class.
        if not arcpy.Exists(out_featureclass):
            arcpy.management.CopyFeatures(polygons_sublayer, out_featureclass)
        else:
            arcpy.management.Append(polygons_sublayer, out_featureclass)

    print("Script completed successfully")

except Exception as e:
    # If an error occurred, print line number and error message
    import traceback, sys
    tb = sys.exc_info()[2]
    print("An error occurred on line %i" % tb.tb_lineno)
    print(str(e))

環境

特殊なケース

ライセンス情報

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