キーボードによる ArcGIS Pro の操作

ArcGIS Pro のユーザー インターフェイスを操作し、キーボード ショートカットとマウス キーを同時に使用してキーボードからコマンドを実行することができます。 ほとんどの場合は、いずれかの方法だけでタスクを完了できますが、一部のタスクにはマウス キーが必要となります。

ユーザー インターフェイスの主要な部分はリボン、ウィンドウ、およびビューであり、その例を次の図に示します。 リボンとウィンドウには、ビューの操作に使用するコマンドが用意されています。 ビューは作業エリアであり、マップ、テーブル、レイアウト、チャートなどがあります。 ユーザー インターフェイスの詳細については、「ArcGIS Pro について」をご参照ください。

コンポーネントに番号が付けられた ArcGIS Pro のユーザー インターフェイス
キーボード ショートカットとマウス キーを使用して、ユーザー インターフェイスを操作できます。

コンポーネント説明
1

リボン

2

マップ ビュー

3

[コンテンツ] ウィンドウ

4

テーブル ビュー

5

[カタログ] ウィンドウ

ArcGIS Pro ユーザー インターフェイスの構成要素

マウス キーの使用

マウスで制御する場合と同様にキーボードを使用してマウス ポインターの移動とさまざまな操作を制御するには、Windows オペレーティング システムのマウス キーを有効にする必要があります。 Windows 10 でマウス キーを有効にする手順を次に示します。 詳細については、Microsoft サポートのトピック「マウス キー機能を使用してマウス ポインターを移動する」をご参照ください。

  1. Windows キーを押して、検索ボックスに「ease of access mouse settings」と入力します。 Enter キーを押します。
  2. マウス設定で、スペース キーを押して、マウス キー設定を [オフ] から [オン] に切り替えます。
注意:

Windows の一部のバージョンでは、Tab キーを 2 回押してマウス キー設定を選択する必要があります。

マウス キー機能をオンにすると、数字キーパッドを使用して、マウス ポインターを任意の場所に移動できるようになります。 また、左クリック、右クリック、ダブルクリック、押して放す動作も行えます。 各キーの機能を次の図に示します。

マウス ポインターの使用に関するキーパッドの図

マウス キー操作

数字キー

マウス ポインターの移動

/ (スラッシュ) キーを押してから 5 キーを押す

左クリック

/ (スラッシュ) キーを押してから + (プラス) キーを押す

ダブルクリック

- (マイナス) キーを押してから 5 キーを押す

右クリック

* (アスタリスク) キーを押してから 5 キーを押す

マウス ホイール ボタンをクリック

マウス キー

マウス ボタンは、別のマウス ボタンを有効にするまで有効な状態のままになります。

注意:

マウスを左利き用に設定する場合は、数値キーパッド上でマウスの左ボタンと右ボタンを逆にします。

ArcGIS Pro のタスクの中には、マウスの左ボタンを押したままの状態でマウスを移動させてからマウス ボタンを離す操作 (クリック アンド ドラッグ) が必要なものもあります。 このようなタスクの一般的な例は、マップ上のフィーチャを選択してレイアウト上でマップ フレームを描画するタスクです。 マウス キーでマウス ボタンを押したままにしてから離す手順を次に示します。

  1. / (スラッシュ) キーを押して、マウスの左ボタンを有効にします。
  2. 0 キーを押して、マウス ボタンを押したままの状態にします。
  3. 数字キーを使用して、選択したアイテムをドロップしたい場所までマウス ポインターを移動させるか、ボックスで画面の領域を定義します。
  4. . (ピリオド) キーを押して、マウス ボタンを離します。

固定キーの使用

多くのキーボード ショートカットでは、一度に 2 つのキーを押す必要があるため、操作が難しい場合があります。 固定キーを使用すると、一度に 1 つのキーを押して Shift キー、Ctrl キー、Alt キー、Windows ロゴ キーを含むキーストロークの組み合わせを実行することができます。 たとえば、固定キーを有効にすると、まず Shift キーを押してから C キーを押すことで、マップ ビューの [コンテンツ] ウィンドウ内のレイヤーをコピーできます。 固定キーを有効または無効にするには、Shift キーを 5 回連続で押します。 詳細については、「入力デバイスを使いやすくする方法」に関する Microsoft サポートのトピックをご参照ください。

キーボード ショートカットの使用

次のセクションでは、キーボード ショートカットを使用して ArcGIS Pro インターフェイスを操作する方法を説明します。 最適なユーザー エクスペリエンスを得るには、キーボード ショートカットをマウス キーと組み合わせて使用します。 たとえば、リボン コマンドを実行し、マップとシーンを操作する場合には、キーボード ショートカットを使用します。

共通のキーボード ショートカットの使用

ユーザー インターフェイス内を移動するための共通のキーボード ショートカットを次の表に示します。 これらのショートカットのいくつかは、後続のセクションで詳しく説明しています。

キーボード ショートカット操作

Alt キーまたは F10 キー

リボン上でアクセス キーを有効にしてキーチップを表示します。

Alt + L キー

[サインイン ステータス] メニューを開きます。

Alt + W キー

[通知] ウィンドウを開きます。

右矢印キーまたは左矢印キー

リボン上またはウィンドウ内で 1 つのタブから別のタブに移動します。

Tab キーまたは Shift + Tab キー

リボン タブ上で 1 つのコマンドから次のコマンドに移動します。 ウィンドウ、ビュー、ダイアログ ボックス、またはページ内で 1 つのアイテムから次のアイテムに移動します。

上矢印キーまたは下矢印キー

リスト内のエレメント間を移動します。

Alt + 下矢印キー

ドロップダウン メニューまたはリストを開きます。

Esc キー

ドロップダウン メニューまたはリストを閉じます。

Enter キーまたはスペース キー

コマンドを実行します。

Windows の メニュー キー

ショートカット メニュー (ポップアップ メニュー) を開きます。

Alt + ハイフン (-) キー

アクティブなビューまたはウィンドウをフローティングする、ドッキングする、または閉じるためのオプションにアクセスします。

Ctrl + Tab キーまたは Alt + F7 キー

アクティブなビューまたはウィンドウを変更します。

注意:

ウィンドウが開き、プロジェクト内でアクティブなウィンドウとビューが表示されます。 矢印キーを使用して、アクティブにするビューまたはウィンドウに移動します。 Enter キーを押します。

ArcGIS Pro の共通のキーボード ショートカット

キーボード ショートカットでプロジェクトを作成または開く

ArcGIS Pro の開始ページには、プロジェクトを作成するオプションと開くオプションがいくつか用意されています。 [最近使ったプロジェクト] リストから最新のプロジェクトを開くか、コンピューターまたはポータルから別のプロジェクトを開くことができます。 また、空のテンプレートからプロジェクトを作成したり、テンプレートなしでプロジェクトを開始したりすることができます。 最近使ったテンプレート リスト内のカスタム テンプレートまたは別のプロジェクト テンプレートからプロジェクトを作成することもできます。

キーボード ショートカット操作

Tab キーまたは Shift + Tab キー

オプション間を移動して、プロジェクトを作成するか、プロジェクトを開きます。

矢印キー

カテゴリ内のオプション間を移動します。

Enter キー

選択を行います。

開始ページのキーボード ショートカット

例: [マップ] テンプレートからプロジェクトを作成します。

  1. ArcGIS Pro の開始ページで、必要に応じて Tab キーを押して、空のテンプレートからプロジェクトを作成するオプションに移動します。
  2. 必要に応じて矢印キーを押して、[マップ] を選択します。
  3. Enter キーを押します。
  4. [新しいプロジェクトの作成] ダイアログ ボックスで Tab キーを押して [名前] テキスト ボックスに移動します。
  5. 必要に応じて Delete キーを押して、デフォルトのプロジェクト名を削除します。
    注意:

    マウス キーを有効にすると、Delete キーが再プログラミングされます。 右矢印キーを押して、デフォルトのプロジェクト名の末尾に移動し、Backspace キーを押して、そのプロジェクト名を削除します。

  6. プロジェクトの名前を入力します。
  7. 必要に応じて Tab キーを押して [OK] ボタンに移動します。
  8. Enter キーを押してプロジェクトを作成します。

リボン上でのキーボード ショートカットの使用

リボンは、アプリケーションの上部で水平に配置されている一連のタブおよびコマンドです。 リボンの上には、[クイック アクセス ツールバー][サインイン ステータス] メニュー、および [通知] ボタン 通知 があります。 キーボード操作では、これらはリボンの一部と見なされます。

アクセス キーを使用して、リボン タブを選択し、コマンドを実行することができます。 アクセス キーを有効にするには、Alt キーを押します。 どのアクセス キーを押すかを示すキーチップがリボン上に表示されます。 タブを選択するためのキーを押すと、そのタブ上のコマンドに関する別のキーチップが表示されます。

キーチップが表示された ArcGIS Pro のリボン

キーボード ショートカット操作

Alt キーまたは F10 キー

リボン上でアクセス キーを有効にしてキーチップを表示します。

キーチップに示された 1 つまたは複数のキーを押します。

タブを選択するか、タブ上のコマンドを選択します。

左矢印キーまたは右矢印キー

1 つのリボン タブから別のリボン タブに移動します。

下矢印キー

リボン タブからそのタブのコマンドに移動します。

Tab キーまたは Shift + Tab キー

リボン タブ上のコマンド間を移動します。

Enter キーまたはスペース キー

コマンドを実行するか、ドロップダウン リストを展開します。

リボン用のキーボード ショートカット

例: [マップ] タブにある [ベースマップ] コマンドを使用して、マップ ビュー内のベースマップを変更します。

  1. マップ ビューが開いた状態の開いているプロジェクトで、Alt キーを押して、アクセス キーを有効にします。
  2. M キーを押して、[マップ] タブを選択します。
  3. B キーを押してから M キーを押して、[ベースマップ] ドロップダウン リストを開きます。
  4. 下矢印キーを押して、ベースマップのリストに移動します。 必要に応じて矢印キーを押して、ベースマップを選択します。
  5. Enter キーを押して、新しいベースマップを適用します。

ウィンドウ内でのキーボード ショートカットの使用

ウィンドウはドッキング可能なウィンドウであり、リボン上にある機能よりも多くの機能にアクセスすることができます。 一部のウィンドウには、上部にテキスト タブの行があり、グラフィックス タブの別の行がある場合もあります。 ウィンドウ内の機能は、選択したタブに応じて変わります。 ウィンドウ内のタブにはアクセス キーがありません。

カタログ ウィンドウ内のテキスト タブとグラフィカル タブ
カタログ ウィンドウには 3 つのテキスト タブがあります。 ポータル タブを選択すると、6 つのグラフィカル タブの行がテキスト タブの下に表示されます。

[コンテンツ] ウィンドウと [カタログ] ウィンドウを開くには、リボン上の [表示] タブにある各コマンドを使用します。 それ以外のウィンドウは、対応するコマンドを使用して表示されます。 たとえば、[フィーチャ作成] ウィンドウは、リボン上の [編集] タブにある [作成] ボタンをクリックすると開きます。

キーボード ショートカット操作

Tab キーまたは Shift + Tab キー

ウィンドウ内で 1 つのアイテムから別のアイテムに移動します。

左矢印キーまたは右矢印キー

1 つのタブから同じ行にある別のタブに移動します。

Windows の メニュー キー

選択したアイテムのショートカット メニューを開きます (ある場合)。

Enter キーまたはスペース キー

コマンドを実行したり、[メニュー] メニュー[フィルター] フィルター などのボタンからメニューを開いたりします。

ウィンドウ用のキーボード ショートカット

例: [コンテンツ] ウィンドウ内のレイヤーの範囲にズームします。

  1. レイヤーを含むマップが開いた状態の開いているプロジェクトで、Alt キーを押して、アクセス キーを有効にします。
  2. V キーを押して、[表示] タブをアクティブにします。
  3. C キーを押してから T キーを押して、[コンテンツ] ウィンドウをアクティブにします (または、このウィンドウが閉じている場合は開きます)。
  4. [コンテンツ] ウィンドウで、必要に応じて Tab キーを押して、[描画順序] 見出しにあるマップとそのレイヤーを選択します。
  5. 必要に応じて下矢印キーを押して、ズームするレイヤーを選択します。
  6. Windows のメニュー キーを押して、レイヤーのショートカット メニューを開きます。
  7. 必要に応じて矢印キーを押して、[レイヤーにズーム] レイヤーにズーム を選択します。
  8. Enter キーを押して、マップをレイヤーの範囲にズームします。

ビュー内でのキーボード ショートカットの使用

ビューは、地理データの表現を含むウィンドウです。 マップ、シーン、テーブル、チャート、レイアウトはいずれもビューになります。

ニュージーランドのクライストチャーチのバス路線のマップ ビュー
マップ ビューにバス路線が表示されます。

このセクションでは、ビュー ウィンドウの上部または下部にあるコマンドに移動する方法について説明します。 マップ ビューまたはシーン ビューをナビゲートするには (拡大/縮小、画面移動、傾斜、回転など)、ナビゲーションに関するキーボード ショートカットを使用します。

キーボード ショートカット操作

Tab キーまたは Shift + Tab キー

アクティブなビュー内で 1 つのアイテムから別のアイテムに移動します。

Enter キーまたはスペース キー

コマンドを実行します。

Ctrl + F6 キー

アクティブなビューを変更します。

Ctrl + F4 キー

ビューを閉じます。

ビュー用のキーボード ショートカット

例: マップの縮尺を変更します。

  1. 開いているプロジェクト (マップ ビューがアクティブになっている) で、必要に応じて Tab キーを押して、マップ縮尺ボックスを選択します。

    マップ縮尺ボックス

  2. Alt + 下矢印キーを押して、マップ縮尺のリストを開きます。
  3. 必要に応じて下矢印キーを押して、目的のマップ縮尺を選択します。
  4. Enter キーを押します。
注意:

マップまたはレイアウト ビューの [スナップ] ボタン スナップ など、ビュー内の一部のコマンドには、追加設定を含むポップアップ メニューが含まれます。 通常、これらのメニューは、コマンドの上にマウス ポインターを合わせると表示されます。 キーボードからこれらのメニューにアクセスするには、必要に応じて Tab キーを押してコマンドを選択し、スペース キーを押してポップアップ メニューを開きます。 メニューが開いたら、Tab キーを押してメニュー設定に移動し、Enter キーを押して項目を選択し、Esc キーを押してメニューを閉じます。

テーブル ビューでは、テーブルの上にツールバーが、テーブルの下にステータス バーが表示されます。 ツールバーにアクセスするには、Ctrl + Home キーを押してテーブルの先頭に移動してから、Shift + Tab キーを押します。 ステータス バーにアクセスするには、Ctrl + End キーを押してテーブルの末尾に移動してから、Tab キーを押します。 詳細については「テーブル操作のためのショートカット キー」をご参照ください。

ウィンドウ間およびビュー間の切り替え

プロジェクト内で複数のウィンドウと複数のビューが同時に開いている場合があります。 Ctrl + Tab キーまたは Alt + F7 キーを押して、アクティブなウィンドウまたはビューを変更できるウィンドウを開きます。 矢印キーを使用して、ビュー間およびウィンドウ間を移動できます。

プロジェクト内で開いているウィンドウとビューを示すウィンドウ

注意:

キーボード上で右の Alt キーと矢印キーは近くの位置にあるため、片手で操作できるように Alt + F7 キーの使用をお勧めします。

例: アクティブなビューまたはウィンドウを変更します。

  1. 1 つ以上のビューと 1 つのウィンドウが開いた状態の開いているプロジェクトで、Ctrl キーを長押しします。 Tab キーを押して、プロジェクトで開いているビューとウィンドウを表示するウィンドウを開きます。
  2. 必要に応じて矢印キーを使用して、アクティブにするビューまたはウィンドウを選択します。

    そのビューまたはウィンドウの名前がウィンドウの左上隅に表示されます。

  3. Ctrl キーと Tab キーを放すと、選択したビューまたはウィンドウに移動します。

その他のキーボード ショートカット

その他のキーボード ショートカットは特定のタスクに使用できます。 これらのキーボード ショートカットは、生産性の向上を目的に設計されていますが、アクセシビリティの向上にも役立つ場合があります。 完全なリストについては、「ArcGIS Pro のキーボード ショートカット」をご参照ください。

また、「カスタム キーボード アクセラレータ」を使用すると、リボン上のコマンドに対してユーザー独自のショートカット キーを定義することもできます。

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