多次元集約関数

Image Analyst ライセンスで利用できます。

Spatial Analyst のライセンスで利用可能。

概要

既存の多次元ラスター変数データをディメンションに沿って結合することで、多次元ラスター レイヤーを作成します。

備考

はじめに、[ディメンション定義] パラメーターを使用して、集約する入力データをフィルターします。 たとえば、30 年間の月次データがあるが、最初の 15 年間を集約したレイヤーのみを作成したい場合、[ディメンション定義] パラメーターを使用して、解析に含む年を指定することができます。

  • 10 年間のそれぞれ 1 月の塩分データを抽出します。 [値を使用] を選択して、[ディメンション][StdTime] に設定し、[値][1 月] に設定します。
  • 塩分データを 0 ~ 150 メートルの深度範囲でスライスします。 [範囲を使用] を選択して、[ディメンション][StdZ] に設定し、[最小値]-150 に設定し、[最大値]0 に設定します。
  • 10 年間の 1 月の最初の 10 日間の塩分データを抽出します。 [繰り返しを使用] を選択して、[ディメンション][StdTime] に設定し、[最初の繰り返しを開始] および [最初の繰り返しを終了] を該当する繰り返し期間の開始時点と終了時点に設定し、[ステップ]1 に設定し、[単位][年] に設定します。
  • [多次元ラスターの集約 (Aggregate Multidimensional Raster)] ジオプロセシング ツールとは異なり、このラスター関数には、[ディメンションなし] パラメーターがありません。

[集約定義] グループ内のパラメーターを使用して、評価するディメンションを選択し、集約間隔をキーワード、値、または値の範囲を使用して選択します。 たとえば、30 年間の海面温度データがあり、最大 100 メートルまで深度 5 メートルごとに毎日収集している場合、次のようなシナリオで、異なる間隔オプションを使用できます。

  • 毎日の温度データを月次データに集約します。月次データでは、結果は 12 個のタイム スライスを含む多次元ラスターとして表され、各スライスはすべての年の各月を集約したものです。 [間隔キーワード] を選択し、そのキーワードを [毎月繰り返し] に設定します。
  • 毎日の温度データを月次データに集約します。そうすると、結果は 360 個のスライス、つまり 1 年あたり 12 個のタイム スライス (30 年 x 12 か月 = 360 個のスライス) を含む多次元ラスターになります。 [間隔キーワード] を選択し、そのキーワードを [毎月] に設定します。
  • 毎月の温度データを 4 か月間隔に集約します。 [間隔値] を選択し、[間隔値][4][単位][月] に設定します。
  • 0 ~ 25 メートル、25 ~ 50 メートル、50 ~ 100 メートルの温度データを集約します。 [間隔範囲] を選択して、最小深度と最大深度を [0 25; 25 50; 50 100] に指定します。

パラメーター

パラメーター名説明

ラスター

入力多次元ラスター。

変数

指定されたディメンションに沿って集約される変数。

ディメンション定義

集約を実行する前に、入力多次元データのフィルター処理に使用する方法を指定します。

  • すべて - 各ディメンションの全範囲が使用されます。これがデフォルトです。
  • 値を使用 - ディメンション値または値のリストを使用してディメンションをスライスします。
  • 範囲を使用 - 範囲または範囲のリストを使用してディメンションをスライスします。
  • 反復を使用 - 指定された間隔サイズでディメンションをスライスします。

解析のために入力多次元データのフィルター処理に使用するディメンション値。 このパラメーターは、[ディメンション定義] パラメーターが [値を使用] に設定されている場合に必須です。

範囲

解析のために入力多次元データのフィルター処理に使用するディメンションの最大値と最小値。 このパラメーターは、[ディメンション定義] パラメーターが [範囲を使用] に設定されている場合に必須です。

反復定義のパラメーター

反復定義のパラメーターにより、[ディメンション定義] パラメーターが [繰り返しを使用] に設定されている場合に解析のために入力多次元データのフィルター処理に使用するディメンション値を定義できます。

  • [ディメンション] - フィルター処理に使用するディメンション。
  • [最初の繰り返しを開始] - 最初の間隔の開始。 この間隔はデータセットの反復処理に使用されます。
  • [最初の繰り返しを終了] - 最初の間隔の終了。 この間隔はデータセットの反復処理に使用されます。
  • [ステップ] - データがスライスされる頻度。
  • [単位] - 反復単位を指定します。

操作

間隔内で集約されたスライスを結合するために使用される数学的手法を指定します。

  • [最頻値] - 間隔内のすべてのスライスでピクセルの最頻値が計算されます。
  • [最大] - 間隔内のすべてのスライスでピクセルの最大値が計算されます。
  • [平均] - 間隔内のすべてのスライスでピクセルの平均値が計算されます。 これがデフォルトです。
  • [中央値] - 間隔内のすべてのスライスでピクセルの中央値が計算されます。
  • [最小] - 間隔内のすべてのスライスでピクセルの最小値が計算されます。
  • [最少頻値] - 間隔内のすべてのスライスでピクセルの最少頻値が計算されます。
  • [パーセンタイル] - 間隔内のすべてのスライスでピクセルの値のパーセンタイルが計算されます。 デフォルトで 90 番目のパーセンタイルが計算されます。 [パーセンタイル値] パラメーターを使用して、その他の値 (0 ~ 100) を指定できます。
  • [範囲] - 間隔内のすべてのスライスでピクセルの値の範囲が計算されます。
  • [標準偏差] - 間隔内のすべてのスライスでピクセルの値の標準偏差が計算されます。
  • [合計値] - 間隔内のすべてのスライスでピクセルの合計値が計算されます。
  • [種類] - 間隔内のすべてのスライスでピクセルの個別値の数が計算されます。

どのオプションにも、[NoData を除外] オプションに相当するものがあります。 これらはディメンションに沿ってすべての有効なピクセルで算術演算を実行し、NoData ピクセルを除外します。

ディメンション

集約のディメンション。 このディメンションに沿って変数が集約されます。

解析タイプ

データを集約するディメンションの間隔を指定します。

  • [すべて] - すべてのスライスで変数データが集約されます。 これがデフォルトです。
  • [間隔キーワード] - 一般的に知られている間隔を使用して、変数データが集約されます。
  • [間隔値] - ユーザーが指定した間隔と単位を使用して、変数データが集約されます。
  • [間隔範囲] - 指定した値または日付のペアの間にある変数データが集約されます。

キーワードの間隔

ディメンションに沿って集約するときに使用されるキーワードの間隔を指定します。

このパラメーターは、[種類] パラメーターが [間隔キーワード] に設定されている場合に必須です。

  • [毎時間] - データ値が毎時の時間ステップに集約され、結果には時系列のすべての時間が含まれます。 これがデフォルトです。
  • [毎日] - データ値が日次時間ステップに集約され、結果には時系列のすべての日が含まれます。
  • [毎週] - データ値が週次時間ステップに集約され、結果には時系列のすべての週が含まれます。
  • [10 日ごと] - データ値は、各 10 日間の 3 つの期間に集約されます。 最後の期間は、10 日より多くなる場合と少なくなる場合があります。 出力には、各月につき 3 つのスライスが含まれます。
  • [5 日ごと] - データ値は、各 5 日間の 6 つの期間に集約されます。 最後の期間は、5 日より多くなる場合と少なくなる場合があります。 出力には、各月につき 6 つのスライスが含まれます。
  • [毎月] - データ値が月次時間ステップに集約され、結果には時系列のすべての月が含まれます。
  • [毎四半期] - データ値が毎四半期の時間ステップに集約され、結果には時系列のすべての四半期が含まれます。
  • [毎年] - データ値が年次時間ステップに集約され、結果には時系列のすべての年が含まれます。
  • [毎日繰り返し] - データ値が日次時間ステップに集約され、結果にはユリウス通日ごとに 1 つの集約値が含まれます。 出力には、最大で 366 個の日次時間スライスが含まれます。
  • [毎週繰り返し] - データ値が週次時間ステップに集約され、結果には週ごとに 1 つの集約値が含まれます。 出力には、最大で 53 個の週次時間スライスが含まれます。
  • [毎月繰り返し] - データ値が月次時間ステップに集約され、結果には月ごとに 1 つの集約値が含まれます。 出力には、最大で 12 個の月次時間スライスが含まれます。
  • [毎四半期繰り返し] - データ値が四半期時間ステップに集約され、結果には四半期につき 1 つの集約値が含まれます。 出力には、最大で 4 個の四半期時間スライスが含まれます。

値の間隔

集約に使用される間隔のサイズ。

このパラメーターは、[種類] パラメーターが [間隔値] に設定されている場合に必須です。

範囲

テーブルで指定された間隔範囲が、値のグループを集約するのに使用されます。 最大値と最小値によって含まれる範囲が指定されます。

このパラメーターは、[種類] パラメーターが [間隔範囲] に設定されている場合に必須です。

パーセンタイル値

計算するパーセンタイル。 デフォルトは 90 で、90 番目のパーセンタイルを示します。

値の範囲は 0 ~ 100 です。 0 番目のパーセンタイルは最小の統計情報と同じであり、100 番目のパーセンタイルは最大の統計情報と同じです。 値が 50 の場合、中央値の統計情報と同じ結果になります。

パーセンタイル内挿タイプ

計算される入力ラスターの値の数が偶数である場合に使用されるパーセンタイル内挿の方法を指定します。

  • [最近隣内挿法] - 目的のパーセンタイルに使用できる最近隣の値が使用されます。 この場合、出力のピクセル タイプは、入力値ラスターと同じになります。
  • [Linear] - 目的のパーセンタイルからの 2 つの周囲値の加重平均が使用されます。 この場合、出力のピクセル タイプは浮動小数点です。


このトピックの内容
  1. 概要
  2. 備考
  3. パラメーター