概要
リサンプル関数は、ラスター ピクセル サイズとリサンプリング タイプのいずれか、または両方を変更します。
異なる解像度や地図投影法のラスターを組み合わせて分析する前に、共通の解像度や投影法にデータをリサンプリングするほうが適している場合がよくあります。
画像を別の座標系に再投影すると、元の画像を除く配置で画像ピクセル グリッドが作成されます。新しい画像の各ピクセルの値は、元の画像内の対応する位置の近傍にあるピクセルをサンプリングまたは内挿して計算する必要があります。
画像のリサンプリングの詳細については、「解析でのセル サイズとリサンプリング」をご参照ください。
備考
この関数は、ラスター データセット、ラスター プロダクト、およびモザイク データセットを共通のピクセル サイズ、投影法、またはリサンプリング タイプに変換するのに役立ちます。
適切なリサンプリング方法は、ラスター データ タイプと出力ラスターデータセットの目的に応じて、次のように異なります。
[最近隣内挿法] - この方法は、新しいピクセル値を作成しないため、不連続データに最適です (土地利用分類など)。 正確なマルチスペクトル解析のために画像の元の反射率値を保持する場合には、この方法を連続データに使用します。 処理時間の点から見ると最も効率が高い方法ですが、出力画像に若干の位置誤差が生じることがあります。 出力画像は最大で半ピクセル分オフセットされることがあります。これにより、画像の連続性が失われ、見た目がギザギザになる可能性があります。
- [共一次内挿法] および [共一次内挿法プラス] - 連続データに最適な方法です。出力画像の外観は、[最近隣内挿法] の出力よりも滑らかですが、反射率の値が変更されているため、画像がぼやけたり解像度が低くなったりします。エッジ マッチが向上するため、タイル データには [共一次内挿法プラス] を使用します。これらは、処理の計算効率が比較的高い方法です。
[三次たたみ込み内挿法] - この方法は連続的なデータに適しています。 最近隣内挿法のラスターよりもジオメトリ的に歪みが少なく、共一次内挿法よりもシャープな結果が生成されます。 場合によっては、入力ピクセル値の範囲から外れた出力ピクセル値が生成されることがあります。このことが容認できない場合は、代わりに共一次内挿法を使用してください。 この方法は計算負荷が高く、処理に時間がかかります。
[最頻値] - 不連続データに適しています。最近隣内挿法リサンプリング手法よりも滑らかな外観になります。 この方法は、フィルター ウィンドウ内に最も頻出する値に基づいて、各ピクセルの値を決定します。
- [ガウスぼかし] および [ガウスぼかし強] - 離散データと連続データの両方に適しています。これらの方法は、スペックルの影響を受ける、リサンプリングされたレーダーおよび SAR 画像のノイズを低減するのに効果的です。また、これらの方法は、大きなピクセル サイズにダウンサンプリングされるラスター データのノイズとアーティファクトの低減にも適しています。エッジ マッチを向上させるには、タイル データに [ガウスぼかし強] を使用します。
[平均] - 連続データに適しています。最近隣内挿法リサンプリング手法よりも滑らかな出力画像が生成されます。
[最小] - 連続データに適しています。最近隣内挿法リサンプリング手法よりも滑らかな出力画像が生成されます。
[最大] - 連続データに適しています。最近隣内挿法リサンプリング手法よりも滑らかな出力画像が生成されます。
[ベクトル平均] - 多次元の強度-方向データのリサンプリングにのみ使用されます。
入力ピクセル セル サイズはソース ピクセル セル サイズとは異なります。
パラメーター
パラメーター | 説明 |
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ラスター | リサンプリングされるラスター プロダクト。 |
リサンプリング タイプ |
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入力セル サイズ | 入力ラスターのピクセル セル サイズ。ソース ピクセル セル サイズとは異なります。 |
出力セル サイズ | 出力ラスターのピクセル セル サイズ。セル サイズは変更可能ですが、ラスター データセットの範囲は変わりません。ユーザー定義のセル サイズからリサンプリングする場合は、システム デフォルトよりも速度が大きく低下する場合があります。これは、システム デフォルトのリサンプリングでは最も近い表示解像度から最小量のデータが処理されるためです。 |