Spatial Analyst の基本用語

Spatial Analyst のライセンスで利用可能。

下記の用語を理解しておくと、Spatial Analyst エクステンションの機能を習得する助けになります。

用語 説明

セルベースの解析

セルベースの解析の場合、各位置はラスター データセット内の値であり、いくつかの算術ルール、空間ルール、またはアルゴリズム ルールを入力セル値に適用することによって、各種のツールで出力ラスターを生成します。

セル

セルとは、ラスター データ内の情報の最小単位です。各セルは、地球上の該当するエリア単位の位置における特定の計測数値が表します。値で表すことのできるさまざまな種類の情報の例を、次に示します。

  • 主題データ - 土地利用、ゾーニング
  • 連続的な情報 - 標高、濃度サーフェス
  • 画像ピクセル - 衛星画像、航空写真

セルは一般的に、正方形です。各セルで表される領域は、ラスターの解像度によって決定されます。高解像度 (大きな縮尺) のラスター セルは、平方メートルなどの小さな単位での測定による小さな領域を表します。低解像度 (小さな縮尺) のラスター セルは、ヘクタールや平方キロメートルなどのような大きな領域の均一値を表します。

セル値をインデックスとして使用して、他の属性値 (たとえば、土壌タイプや植生クラスなど) を関連付けることもできます。

マップ代数演算

マップ代数演算は、空間解析の実行およびラスター データセットの新規作成のための、算術演算とアルゴリズム演算を (一般的には) ラスター データに適用するための構文を定義する、意味論的言語です。

マップ代数演算の演算は、ローカル演算、フォーカル演算、ゾーン演算、およびグローバル演算の 4 つの主なタイプに分類されるのが一般的です。

マップ代数演算の一般的な概念は、C. Dana Tomlin の創案です (Geographic Information Systems and Cartographic Modeling, Prentice Hall, 1990)。

NoData

セルが表す位置の特性についての情報がまったくないかあるいは情報があっても不十分な場合は、その場所に「NoData」という NULL 値が代入されます。NoData と 0 (ゼロ) は同じでありません。0 は有効な数値です。

ラスター

行と列に配置され、シングル バンドまたはマルチ バンド (レイヤー) で構成された同一サイズのセルの配列として空間を定義する空間データ モデル。各セルには属性値が含まれています。座標を明示的に格納するベクター構造とは異なり、ラスターの座標は本来的に行列の順序で構成されます。同じ値を持つセルのグループは、同一タイプの地理フィーチャを表します。

空間解析

問題を解決したり役立つ情報を取得したりするために、オーバーレイなどの解析手法を通じて、空間データのフィーチャの位置、属性、リレーションシップを調査するプロセス。空間解析は、空間データから新しい情報を抽出または作成します。

空間モデリング

地理的現象の空間関係に関する情報を取得するために使用される手法、または一連の解析プロセス。

また、一般的な画像とラスターの用語もよく理解しておくと役立つことでしょう。

関連トピック